対ピカチュウ&ゼクロムGX考察

強いですよねぇ……

ピカチュウ&ゼクロムGX

サン&ムーン環境になってからというもの、雷タイプには追い風が吹きっ放しです。
各所で結果を出す雷タイプのニューフェイス、それが……


ピカチュウ&ゼクロムGX

(大切なことなので2回言いました)


目次
1.長所、強み
2.短所、弱み
3.対策の考案
4.戦う時の立ち回り
5.まとめ


1.長所、強み

 ピカチュウ&ゼクロムGXの長所は何といってもその早さとGX技による多面攻撃です。
 フルドライブは雷エネルギー3つで150ダメージという、一見ちょっと強い程度の技に見えます。ところがどっこい、3エネルギーを山札から場の好きなポケモンに加速できるというインチキ設計の技です。サンダーマウンテン◇、カプ・コケコ◇を組み合わせることで、何もないところから突然現れて、エレキパワーなんて組み合わさった時には、あら不思議、GXポケモンがふっ飛びます。強いですね。
 そしてそして、GX技は条件を満たすと200+170の大技で4枚(あるいは目の前のタッグチームGXと合わせて5枚)のサイドを一気に奪い去ってしまう、ある意味通り魔的、殺戮兵器と言って差し支えないでしょう。
 ベンチに170ダメージという数値に悪意を感じますね(某守り神の証言)。
 これからの速度感を象徴するような新ロジックの顔と言えますね。
 また面倒なことにたねの雷タイプということでエーテルパラダイス保護区の恩恵にあずかるため、実質耐久は270になります。ズルいですね。

2.短所、弱み

 こんなにも「ぼくのかんがえたさいきょうぽけもん」みたいな性能のポケモンにも弱点があります。それがポケモンカードの良い点と言えます。
 それは、弱点が闘タイプであること、基本耐久値が240であること、エネルギーを大量に使うことです。
 以降では、この短所を頼りに対策を考えていこうと思います。

3.対策の考案

・弱点が闘タイプであること
 これは耐久値が240であることも寄与しますが、非GXマッシブーンやイワークといった、サブのポケモンとして採用しやすいポケモンに一撃で倒される危険性を持っていることです。また、メジャーであるゾロアークGXの相方としてルガルガンGX(まよなか)も常にその目を光らせています。先行さえ取ってエネルギーを貼っておければ、ピカチュウ&ゼクロムGXを先制攻撃できることでしょう。さらに最近では、対抗馬としてナゲツケサルにも注目が集まっており、この辺りのポケモンは対策札として改めて頭に入れておきたいです。

・耐久値が240であること
 240というと、青天井系の技や新規に登場した一部の非GXたちもこのラインは現実的に出せるものです。レックウザGXなら場に8エネ、ウルトラネクロズマGXなら超エネ3つ、ズガドーンGXなら場に5エネ、どれもさほど難しくありません。また、ギャラドスやニドクインなど、非GXですら高打点を出してきます。ピカチュウ&ゼクロムGXからすれはこれは大迷惑でしょう。(270になると途端に話は変わりますのでエーテルパラダイス保護区は面倒なカードですが、これはさすがに気合で割りましょう)
 あとはラティアス&ラティオスGXです。技の打点は240ダメージとなっています。今後の環境で研究対象になると思います。

・エネルギーを大量に使うこと
 これはピカチュウ&ゼクロムGXに限らず、現段階でタッグチームGXに共通している点ですが、エネルギーを大量に使う傾向にあります。この場合にその真価を発揮するポケモンたちがいます。それはサーナイトGX、カプ・コケコGX、ルガルガンGX(たそがれ)、エーフィGX、ルナアーラ◇、シンボラーGX、デカグースGXです(なお、今回はフルドライブ後の相手を一撃で倒せる可能性の高いものに限る)。
 このうちサーナイトGXとエーフィGX、ルナアーラ◇は通常技で相手のエネルギーの数だけ打点が伸ばせるため相性が良く、特にルナアーラ◇に関してはどこにエネルギーがついていてもフルドライブ3エネ加速の強欲プレイは許しません。そのほかはGX技による切り返しになりますが、どれもフルドライブでの加速をしてきた相手には致死量ダメージを与えることができます。

カプ・コケコGX=必要エネルギー数場に5つ
ルガルガンGX(たそがれ)=必要エネルギー数トラッシュに4つ
エーフィGX=必要エネルギー数バトル場に6つ
シンボラーGX=必要エネルギー数バトル場に4つ
デカグースGX=必要エネルギー数バトル場に5つ
(サーナイトGX、ルナアーラ◇は自身のエネルギーも関わるため除外)

・特殊な対策
 もっと他にないの? という方には、ラムパルド(sm5m)やスピアー(sm9)、ヨーギラス(sm8)、サナギラス(sm8a)、イベルタルGX(sm6)をオススメします。条件を満たせばコロッと倒せます。

4.戦う時の立ち回り

 一番に気をつけることは、タッグボルトGXの被害を最小限に食い止めることです。
 0の状態から1ターンで一気に準備されることを考えると、フルドライブを打たれることはしょうがないです。どうしても、それすらやられたくなのであれば、アローラベトベトンの特性「かがくのちから」でカプ・コケコ◇を起動させないことです。
 タッグボルトGXの最大効率は、バトル場のポケモンを取りながらベンチポケモンも取ることです。ベンチの対象としてはカプ・テテフGXがサイド数的には一番の被害になりますので、余程のことがなければ使いたくないです。頼らなくても回せる堅実な構築が求められると思います。また、システムポケモンをついでに刈り取られると盤面の健康状態が悪くなります。レックウザGXなどは特にクワガノンと一緒に取られる場面が出てくるかもしれません。となると、システムポケモンを要するデッキであれば、システムポケモンが2体立てられる構築にしていく必要があります。ここで気をつけるべきは、立てられる状態にしておくことで、立てておくことではありません。クワガノンの例でいうと、アゴジムシを置いておくということです。クワガノン2体の状態で置いた場合、もしかするとクワガノンの2面取りをされる危険性があります。こうなると復旧はほぼ無理です。しかし、アゴジムシの状態でもグズマを絡めて刈り取りに来る人はなかなかいないと思いますし、前項では消費してしまっているふしぎなアメとクワガノンを1枚ずつ温存できているので、1ターン後には復旧ができるでしょう。
 要するには、最悪な取られ方をしないように立ち回ります。GXに進化してベンチに置いておいても倒されてしまう可能性が残るなら、あえて進化せずに置いておく、そもそも必要でないポケモンは無駄に出さない、待つプレイングが必要です。必要でないポケモンは無駄に出さないという思考は、この場以外でもとても大切です。

5.まとめ

 まだ上げ切れていない対抗馬や対策札はありそうですし、探せばいくらでもピカチュウ&ゼクロムGXを倒す手段はあるということはわかりました。おそらく今後も240という耐久値が目標値になっていくと思われます。これまでのゾロアークを倒すための210を出すギミックが、ピカチュウ&ゼクロムGXを倒すための240を出すギミックに置き換わっていくということでもあります。
 構築に変化が表れたものでいうと、例えばウルトラネクロズマGXは面白い変遷をたどっています。チャンピオンズリーグ新潟の前はビーストリングの採用が減少傾向にあり、遂にはエネルギースピナーに置き換わって0枚デッキまで現れまして結果を残しました。しかしそれは210ライン、超エネルギー2枚+ハチマキまたはビーストエネで済んだからであり、この2枚を同時に要求されるとプレイング難度が上がります。となると、ビーストリングを絡めて260を出せるようになれば、ギラティナのやぶれたとびらと合わせて270も視野に入りますし、当然構築に戻ってきます。
 今後も青天井に打点が伸びるデッキは注目されます。そしてエネルギーの数に依存する技にもしばらくは注目してくことになるでしょう。


今回はこのあたりで締めたいと思います。


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