月夜の森

画像1 イラクサは、ヨーロッパの昔話によく登場します。古代から植物療法に用いられてもいたようです。ご先祖さまが魔女だったかもしれない双子も、魔法薬作りに挑戦するため、森へとイラクサを摘みに出かけました。一際月の光が強くなった場所に出ると、しゃらんと氷の雫を落とした花を見つけました。名前を調べようと魔法書を開くと、辺りの大きな葉っぱからも、次々と丸い雫が浮かび上がり……。しゃぼん玉のように空へと上がると、無数の音符になりました。それは、月夜の森でしか聴くことのできない音楽を奏でたのでした。

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