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あまりにも眩しくて目眩がした。


初めて推しくんに会いに行った話をしようと思う。
推しくんの職業はアイドル。超がつくほどの人気グループのメンバー。ライブが発表されてもチケットが当たらないのだ。

初めて会いに行けるとわかった日は高校生で、確か日本史の授業中だった。1番後ろの席だったから机の端に詰んだ教科書を盾にしながら当落のページをみていたような記憶。
当選という文字を見た時は、スマホを投げそうなくらいの衝撃だったけどちゃんと声は抑えた笑


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あの夏は、私たちオタクからしてもメンバーからしても一生忘れられない夏。忘れたくない夏。


当時何故かマイブームだった三つ編みにして、半袖のツアーTシャツを着て、ミニスカートを履いた。


うちわも作って準備万端。だけど、心の方は全然だめで、緊張8割楽しみ2割。なんで私が緊張してんだってね。


照明が暗くなって彼らの姿が見えるまでの時間、会場にいる他のファンと共に期待に胸を膨らませていた。


瞬間、パッと彼らを照らす照明。ずっと会いたかった推しくんがみえて、それだけで心が満たされていく感覚。テレビやスマホで何度も聴いたあの曲が会場全体に響く。


目の前で時差なく推しくんを見てることを少し不思議に思った。(インスタライブとか配信ライブは、“ライブ”だけど媒体を通してるから時差があって少し悲しい。)これはライブ後あるあるだと思うけど、ちゃんと生きてるんだって。


やっぱり推しくんはライトに照らされるべき存在であって、お手振りひとつで皆に幸せを振り撒いてくれる唯一無二の存在。そんなことを再確認した。

初めて見る現実の推しくんは眩しすぎた。太陽を見てるみたいに目眩がして、クラクラでふわふわ。とにかく推しくんたちの愛に溢れた空間は、本当に幸せだった。

カメラに抜かれた時の推しくんお得意の小首を傾げてにこっと笑う感じ。すきだなあって思った。全力の挨拶も可愛い。時々する困り眉も可愛い。癖のないパワフルなダンスも、伸びのある柔らかい歌声もすき。


このライブのドキュメンタリーを見た今だからこそ言えること。当時は分からなかったこと。
私が思ってる以上に覚悟を持ってアイドルをしてる。推しくんのその夢を今度は絶対に叶えてあげたいし、まだまだ一緒に進みたい。

あの日、あの曲を泣いてつっかえながら歌ったあの気持ち。横を向いたらいつもは見てくれなかったメンバー全員と目が合った時の気持ち。

いつまでもあの気持ちを忘れないで進んでいこうね。

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