見出し画像

what am i doing... 財産開示手続『登記事項証明書』

 遺産分割調停が成立したにも関わらず、払うべきものを払わない奴がいる。

 奴の弁護士の言い分はこうだ…
 「大部分は払ったのだから生活に問題はないだろう」←払う日付も金額も調停で成立してる
 「お前は障碍者のふりをしていた。これは民事上の詐欺だ。だから、調停で成立した一部を無効にする」←紛議調停にてカルテと診断書提出済み。
 「お前は障碍者のふりをしていたのだから、これについて解決する方法を提示しろ」←紛議調停にてカルテと診断書提出済み

 このような文書を個人的に送りつけてくるくせの、家庭裁判所へ無効の申し立てはしない。謎い奴の弁護士。

 奴の弁護士が所属する弁護士会に何度も相談し、弁護士会からも注意をしてくれたり(法的効力はない)、紛議調停までしたが、態度を改める様子はない上に、より非道徳的な文書を送りつけてくる始末。
 酷い言いがかりで屈辱的ではあるが、個人的に送られてくる文書であり、公に攻撃されているわけではないので訴えることも出来ない。

 そんなわけで…奴の弁護士と関わるのは精神的にも時間的にも無駄だと感じ、家庭裁判所や弁護士会からの助言もあり、強制執行を進めようとしたのだが、なかなか面倒くさい。非常に面倒くさい。

 強制執行のために家庭裁判所に送達証明を申請すると、奴の住所が調停時と変わっていた。そのため 役所を巡り現住所を探し、再度 送達証明の申請をする。
 ただ… 現住所を探していたとき、奴が取得した実家が更地になっていたことがわかり、強制執行をする奴の財産が分からないことを知る。
 そうなると…私は奴の財産を調べなければならない。でも…どうする?
 私は奴と10年以上会っておらず、連絡先すら知らない。
 そうこうしているうちに…送達証明が届き、財産開示手続というものを知る。
 財産開示手続について問い合わせると、担当の方は丁寧に教えてくれ、『登記事項証明書』というものが必要だと知る。私はこの時『登記事項説明書』が必要な理由は奴が実家を相続したからだと思っていた… なぜだ… なぜちゃんと確認しなかったのだ…
 やることが山ほどあり疲れ切っていたので、ご近所さんに車を出してもらい実家管轄の法務局まで連れて行ってもらい、無事に登記事項証明書を受け取り、帰りにコンビニで財産開示手続の各種申請書も印刷し… 達成感に満ち溢れ帰宅した。

 私はこの日やるべきタスクをかなりこなし、最高の気分でシャワーを浴び、疲れていたので早めに寝ようとベッドに入ったが、達成感から気分が高鳴り寝つけず… 寝れないのなら財産開示手続きの申請書を記入しようとデスクの席につく。パソコンで裁判所の財産開示手続のページを読みながら、コンビニで印刷してきた申請書に順調に記入していく… お?はぁ… さすが私だ。不注意にも程がある…

 『財産調査結果報告書』
 『2 債務者の所在地の不動産』
 『3 その他の場所の不動産』

 奴が取得した実家の登記事項証明書だけではなく…
 現住所の登記事項証明書も必要だった…
 しかも 我が家から奴の現住所の法務局は少し遠い…

 自分が悪い。
 自分の確認不足がすべて悪い。
 そもそも… こんな面倒なことは他のひとなら弁護士に任せるだろう。そんなことは分かっているのに、自分が『せっかち』で『けち』なせいで弁護士費用を払う勇気がないから、自分でやってこんなことになっている… 自分が悪い。

 ・「ちょっと…これらのことを繰り返しているのは…弁護士として以前の問題なので、申請せずに諦めず、懲戒請求を申請しましょう」と助言をくださる弁護士会担当者。
 ・事情を説明し強制執行をしようとしていることを伝えると「法的効力はないけど履行勧告もしましょう」と助言を下さる担当書記官。
 ・奴の弁護士に履行勧告した結果、履行勧告の担当者にも事前に説明した通り奴の弁護士が意味のわからない理屈を繰り広げたらしく、「履行勧告したことと内容は記録残してあるので」と優しく話してくださる担当者。
 ・私がちょいちょいミスっても、すぐに電話で助言をくださる担当書記官。
 ・調書(成立)を持っていけば、弁護士でなくても、役所で相手方の住所を調べられると教えてくださった担当書記官。
 
 私はなにをしているのだろう…と感じることもあるけれど…
 弁護士会・家庭裁判所・裁判所・役所の方々からの学びが多く、知らないことを知れるのも楽しい。
 なにより… ふつうに生きていたら縁遠いであろう弁護士会・家庭裁判所・裁判所の方々がこのように丁寧に対応してくださることを知り、法曹とは無縁の私が法律や制度を少しずつ理解し、一歩ずつ進むのは、面白い。

 面倒くさん… 非常に面倒くさい… でも、だいじょうぶ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?