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ハートレス上陸、実は台風の目説

割引あり

※本記事は全文無料となっております。

モダンに苦しむクソデッカーの同志よこんにちは。わたしです

すっかりハートレス上陸のことを忘れ、やれドメインズーだ、ディミーアフードだと浮気しているこの頃の僕ですが、ふと我に返って思いました。
「今」実はハートレス上陸なのでは…?と。

以前の禁止改定で《激情》が禁止され、クリーチャーコンボデッキ(ヨーグモス医院、ディミーアフードなど)が生き生きとTier1に進出してきた今のモダン。
同じくクリーチャーコンボであるハートレス上陸も、その息を吹き返すように思えます。
更には今流行りのデッキと悪魔合体の可能性も…?

真相を確かめるため、我々クソデッキ探検隊はアマゾンの奥地へと飛んだ。


■ハートレス上陸ってなんですか?

まだこのデッキの存在を知らなかったあなた。この記事にたどり着いてくれてありがとう。
世界に二つとないデッキです。知ることができてよかったですね。

〇ハートレス上陸とは

ハートレス上陸とは、僕が作った完全オリジナルのモダンクソデッキです。
《心なき召喚/Heartless summoning》(通称ハートレス)と上陸誘発パーマネントを組み合わせたコンボデッキのため、「ハートレス上陸」と呼んでいます。
過去に記事化もしていますので、誕生の経緯や細かい動きなどはそちらをご参照ください。長文なので覚悟してお読みください。

さて、今回は以下のデッキリスト、ハートレス上陸Ver.2023.3の改変版について考えていきます。

メインボード
4:《イリーシア木立のドライアド/Dryad of the Ilysian Grove》
4:《不屈の補給兵/Tireless Provisioner》
2:《アーチリッチ、アサーラック/Acererak the Archlich》
2:《ラムナプの採掘者/Ramunap Excavator》
4:《戦慄の存在/Dread Presence》
3:《機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines》
2:《野生の魂、アシャヤ/Ashaya, Soul of the Wild》

4:《流刑への道/Path to Exile》
4:《致命的な一押し/Fatal Push》
2:《虹色の終焉/Prismatic Ending》
4:《心なき召喚/Heartless Summoning》

1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
1:《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ/Yavimaya, Cradle of Growth》
3:《幽霊街/Ghost Quarter》
2:《草むした墓/Overgrown Tomb》
2:《神無き祭殿/Godless Shrine》
3:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
3:《湿地の干潟/Marsh Flats》
2:《魔女の小屋/Witch's Cottage》
5:《沼/Swamp》
2:《森/Forest》
1:《平地/Plains》

サイドボード
2:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
1:《虚空の鏡/Void Mirror》
1:《沈黙を破る者、スラーン/Thrun, Breaker of Silence》
2:《忍耐/Endurance》
3:《活性の力/Force of Vigor》
2:《巻き添え/Run Afoul》
2:《シルバーバックの古老/Silverback Elder》
2:《夏の帳/Veil of Summer》 

しれっとリスト出してますがこれ初出です。

〇ハートレス上陸の特徴と現代モダン

ハートレス上陸はシステムクリーチャーを並べてそれらのシナジー、コンボで勝利するデッキです。
《イリーシア木立のドライアド》で土地をすべて沼にして《戦慄の存在》の2点ドレイン能力で押し切ったり、
《不屈の補給兵》+《野生の魂、アシャヤ》+《アーチリッチ、アサーラック》の無限上陸コンボ(《アサーラック》が土地になることで《補給兵》から宝物を生み、再キャストし続ける)で相手を吹き飛ばしたりします。

デッキの構成上、このデッキはクリーチャーをまとめて吹き飛ばす《激情》のようなカードが明確な弱点でした。
上に記載した2023年3月版では《機械の母、エリシュ・ノーン》を迎え《激情》にも耐えうるようチューンしていますが、そもそもゲームスピードについていけるのかという不安が常に付きまとうデッキで、使い続ける気力が無くなっていました。

その後モダンでは《激情》が禁止され、多少の平穏を取り戻しました。
それでもこのデッキはモダンの高速環境についていけるかどうかの不安から再び世に出るタイミングを見失い続けていました。しかしながら虎視眈々と復活の時を待ってもいたのです

〇力線ドラコとハートレス上陸の出会い

なんせ使用者が世界に僕一人だけなので伸びしろしかないデッキではありますが、正直モダンというグーパン押し付けフォーマットで強気のチョキを出し続けるようなこのデッキ、あまり思うように勝ちきれずモダン自体にクソゲーを感じ辟易していました。
それが今、急に僕の中に灯がともったのは力線ドラコデッキのおかげです。

ある日普通の力線ドラコ(ドメインズー)をせっせと組んでいると、デッキ構築の神がささやきました。
「《ギルドパクトの力線》と《ドラコの末裔》をハートレスに入れるのです…ハートレス上陸はパワーアップします…」

にわかに信じがたいと思い神のお告げをスルーして力線ドラコを回していたのですが、力線ドラコを試せば試すほど、脳裏にハートレス上陸がちらつき始めます。
初めは雑念だと思い振り払っていたデッキ構築の神の幻影も、日に日に色濃くなっていき、その広がりゆく影を無視できなくなったのは力線デッキを回すにつけ見つかった小さな気づきの連続からでした

■力線ドラコ×ハートレス上陸のシナジー

そんなもんあるんか???と思うでしょう。わかります。
普通に力線ドラコデッキ組んだ方が強くね?…言いたいことはわかります。
まぁまぁ、だまされたと思って僕のオタク語りを聞いてってくださいよ

〇力線ドラコ+システムクリーチャー

全員呪禁。
クソデッキにとってこんなに嬉しいことはありません。
コンボパーツたるクリーチャーを焼かれて悲しい思いをする時代は、終わりました

〇《心なき召喚》+《ドラコの末裔》

夢の0マナドラコじゃい!!!
3/3にサイズダウンすることで《ドラコの末裔》が稲妻で焼かれるという噂もありますが、そこはご愛敬。頑張って力線引いてくれ。頼む

〇《戦慄する存在》+《ドラコの末裔》

《戦慄する存在》が絆魂を持つ謎シナジーです。力線無くても黒いクリーチャーのため絆魂を得ます。
沼を置いた時に2点ドレインだったのが2点ダメージ4点ゲインになります(《戦慄する存在》がダメージを与える効果のため)。強い

〇《イリーシア木立ドライアド》+《ドラコの末裔》

《イリーシア木立のドライアド》は実質力線なので2マナで《ドラコ》が出ます。《心なき召喚》あれば0マナ。特殊地形なし力線無しでもドラコのコストが2以下になるの面白すぎん?

〇《戦慄する存在》+《ギルドパクトの力線》

力線は0マナで出せる《イリーシア木立ドライアド》です。《戦慄する存在》のみでお手軽ドレインorドローができちゃいますね!
前々から追加の《イリーシア木立ドライアド》ほしいなぁ~と思って《虹色の前兆》入れるかとかも悩んでたんですよね。
なぜか《虹色の前兆》もエルドレインの森で再録されて入手しやすくなってたし。
でもよかった。そう、ユートピアはここにあったんだ…

〇《野生の魂、アシャヤ》+《ギルドパクトの力線》+《ドラコの末裔》

ちょっとイメージしづらいと思うんですが
・《野生の魂、アシャヤ》がクリーチャーを土地にする
・《ドラコの末裔》が力線と合わせて全クリーチャーを警戒にする
が同時になされたとき、
相手ライフを詰めたり回復したりしながら、ドラコやアシャヤからマナを出すことができます。

これは革命です。
このデッキはマナを1マナも損したくないし、コンボ完走の為の時間稼ぎも必須です。
そこへ力線ドラコのライフ維持力とクリーチャー警戒付与が追加されるのは、シンプルなデッキ強化となるわけです。

例えばですが

① 0ターン目《ギルドパクトの力線》
② 2ターン目《心なき召喚》+《ドラコ》
③ 3ターン目《野生の魂、アシャヤ》
と出すとします。すると土地が3枚、クリーチャー2枚で《野生の魂、アシャヤ》のサイズは(ハートレスで-1/-1されても)4/4と馬鹿になりません。
相手に5/5以上のブロッカーがいた場合も、警戒で攻撃しながらクリーチャータップでマナを出し、《致命的な一押し》や《流刑への道》を打つこともできます。

相手側も力線ドラコしてきたときには、別に無理に突破せずに構え、相手《ドラコ》の攻撃を大きく育った《アシャヤ》のワンパン力で上回っていきましょう。
つよい(確信)

〇後引きした《ギルドパクトの力線》の処理

そんな言っても《ギルドパクトの力線》後から引いてキレるんでしょ?
と言われそうですが、
必要とあらば《野生の魂、アシャヤ》や《不屈の補給兵》、今回不採用ではあるが上陸でマナが出る《復活した精霊信者、ニッサ》などがマナを余らせがちなので、他にやることがない際は《ギルドパクトの力線》を場に出すこともできます。あんま強い動きではないけど。

普通の力線ドラコより《ギルドパクトの力線》を後出しもしやすい、というのは柔軟性があっていいのではないでしょうか

■デッキの主眼

あえてドメインに寄せない理由は、その受け性能の高さにあります。
《戦慄の存在》で小粒を焼き、《致命的な一押し》《流刑への道》でマナレシオのいいクリーチャーを排除する。
単体除去としてクリーチャーサイズに除去範囲を縛られる《稲妻》やソーサリーが弱みである《部族の炎》を取り回しの良さやコスパで上回りつつ、フィニッシュブローは1枚引けばいいパーマネントで用意しているため、コンボへの道は約束されるはずです。

《稲妻》や《部族の炎》がプレイヤーをターゲットにとれる点は確かにトライバルズーの強みですが、本体火力以外、つまり殴りダメージ部分を通せないほどハートレス側の受け性能が開花すれば、勝敗はライフレースで優位に立つハートレス側に大きく傾くことでしょう。

そんなわけで新バージョンハートレス上陸のデッキリストはこうだ!!

〇ハートレス上陸Ver.2024 feat.力線ドラコ

メインボード
4:《イリーシア木立のドライアド/Dryad of the Ilysian Grove》
4:《不屈の補給兵/Tireless Provisioner》
2:《アーチリッチ、アサーラック/Acererak the Archlich》
1:《ラムナプの採掘者/Ramunap Excavator》
4:《戦慄の存在/Dread Presence》
2:《野生の魂、アシャヤ/Ashaya, Soul of the Wild》
4:《ドラコの末裔/Scion of Draco》

4:《流刑への道/Path to Exile》
4:《致命的な一押し/Fatal Push》
4:《心なき召喚/Heartless Summoning》
4:《ギルドパクトの力線/Leyline of the Guildpact》

1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
1:《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ/Yavimaya, Cradle of Growth》
3:《幽霊街/Ghost Quarter》
2:《草むした墓/Overgrown Tomb》
2:《神無き祭殿/Godless Shrine》
3:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
3:《湿地の干潟/Marsh Flats》
2:《魔女の小屋/Witch's Cottage》
5:《沼/Swamp》
2:《森/Forest》
1:《平地/Plains》

サイドボード
3:《忍耐/Endurance》
3:《機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines》
4:《毒を選べ/Pick Your Poison》
2:《夏の帳/Veil of Summer》 
2:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
1:《虚空の鏡/Void Mirror》

〇選考漏れのカードたち

《復活した精霊信者、ニッサ》 優先度:★★☆☆☆
最近スタンで話題のマナを出しつつなんか持ってくるすげーやつ。ティムールランプ組んでみたけど強いっすね。
現状はサイド後《忍耐》を回収すると宇宙というところしか活躍の場がなさそうなので見送り

《ヴァラクートの探検》 優先度:★★★★★
ドロー枚数がえぐい。バーンカードとしても優秀。
どうにか枠をこじ開けて1枚入れたいところ

■イベント参戦

意気揚々とこのクソデッキを引っさげ、イベント参加してきました。
結果!!

FNM 1-2
週末モダン 1-3

だめだこりゃ

〇反省

力線ドラコは力線+ドラコが揃わないと弱い。
確かに《イリーシア木立のドライアド》+《ドラコの末裔》などの面白い動きや、ポイントポイントでの盛り上がりはありました。
ただ力線ドラコが揃わないとき相手の《力線の束縛》が強すぎて話にならないとことか、ラガバンからこっちのドラコがパクられて相手の力線ドラコが揃っちゃうなんていう大事件もあったりして、これ採用しねぇ方がいいわとなりました。
サイド後力線ドラコ抜いて除去突っ込むサイドチェンジしたらその方が勝てたし。
うんち💩

エリシュ・ノーンをメイン採用した昔の形の方が(単体でいろんなものに刺さるため)強かったので、一旦ドラコ型は解体です。結論ダメでした
しかし《ギルドパクトの力線》を《イリーシア木立のドライアド》として運用するアイデアには可能性を感じたため、そこは今後何かしら役立てるかもしれません

勝ちをとれたマッチについてですが、相手もクリーチャーコンボで、コンボの核となるクリーチャーを《致命的な一押し》と《流刑への道》でひたすらシバいてたら勝ったってだけでマジで「力線ドラコ」の「り」の字もありませんでした

〇今後のハートレス上陸

デッキリスト修正版。原点回帰、そしてさらなる高みへ

メインボード
4:《イリーシア木立のドライアド/Dryad of the Ilysian Grove》
4:《不屈の補給兵/Tireless Provisioner》
2:《アーチリッチ、アサーラック/Acererak the Archlich》
1:《ラムナプの採掘者/Ramunap Excavator》
4:《戦慄の存在/Dread Presence》
3:《機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines》
2:《野生の魂、アシャヤ/Ashaya, Soul of the Wild》

4:《毒を選べ/Pick Your Poison》
4:《致命的な一押し/Fatal Push》
2:《流刑への道/Path to Exile》
4:《心なき召喚/Heartless Summoning》
1:《ヴァラクートの探検/Valakut Exploration》

1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
1:《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ/Yavimaya, Cradle of Growth》
1:《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures》
3:《幽霊街/Ghost Quarter》
2:《草むした墓/Overgrown Tomb》
2:《神無き祭殿/Godless Shrine》
1:《湿った墓/Watery Grave》
3:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
3:《湿地の干潟/Marsh Flats》
2:《魔女の小屋/Witch's Cottage》
4:《沼/Swamp》
1:《森/Forest》
1:《平地/Plains》

サイドボード
3:《忍耐/Endurance》
2:《呪われたトーテム像/Cursed Totem》
2:《流刑への道/Path to Exile》
4:《活性の力/Force of Vigor》
2:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
2:《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》

・《毒を選べ》メイン採用
すべてのモードが強いのでメインへ4枚採用してみます。
かなり力線デッキを意識しているように見えて、《濁浪の執政》《ドラゴンの怒りの媒介者》などの飛行戦力を削いだりトロンの《探検の地図》をつぶしたりできるため、意外とモダン環境にマッチした採用なのではないかと思います。
なんか毎回サイドイン(フル投入)してたし

・《ヴァラクートの探検》採用
ドロソとにかくほしいので採用です。

・《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》採用
《虚空の鏡》で0マナデッキつぶすぞ!と息巻いていましたがトロンにボコボコにやられたので怒りの青タッチです。
回るかは知らんけどまぁどうにかなるやろ。気合いだ気合い
さすがに色に無理があると感じたら普通に《高山の月》にするかも。カスクラとかが数を減らすようならそうしたいと思います

・《呪われたトーテム像》採用
ヨーグモス対策が甘いなと感じたので、今回は当たっていませんが当たれば負けると思い採用。
現代モダンにまず必須ですね《呪われたトーテム像》。
なぜかこちらのデッキで起動型能力を持つのは《野生の魂、アシャヤ》だけ(土地としてマナを出す能力)だったので、採用OKな気がします

・《活性の力》採用
これもヨーグモス用。あと一応《血染めの月》とかに当たります。
《虚空の鏡》を抜いたため気軽に採用できるようになりました

■最後に

このデッキは本当にチューンのしがいがあるので、少しずつ育ててたまにクソゲーを楽しみたいと思っています。
変なデッキ乗るの好きな人は組んでみてください。脳汁すごい出ます。
あと使った方はTwitterで僕にフィードバックをください。DMお待ちしております。

では、次のクソデッキでお会いしましょう


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