※この記事は2024年3月版です。

■はじめに

ようこそ、マジック：ザ・ギャザリング（以下MtG）の世界へ。
この記事はMtGを始めたいあなたに、ゲームのこと、始め方、イベント参加などなどの「入り方」をガイドするものです。
とはいっても、この記事では細かいゲーム進行（ルールの話など）には触れません。
その辺については後述する店舗イベント「マジック：ザ・ギャザリング体験会」（初心者向け無料イベント。これについても記事で触れます）でサポートされるかと思います。
記事にするのは、MtGを「どう遊び始めるか」という趣味としての入口とその入り方の部分、初心者でも参加しやすいイベントなどの知識共有です。

僕はこのゲームを初めて13年になりますが、僕自身が初心者のころ困ったなぁと思うルール以外の「入口」がいつまで経っても公式から出てこないので、初心者向け全部入り記事を書こうと思いこれを作りました。
結構な文量の記事ですが、何か一つでも参考になれば幸いです。

読んで分からなかった点や、これって何ですか？という質問やご意見があれば私のX（Twitter）アカウントあてにリプライやDMでどしどしお送り下さい。
表現の修正や追加情報を書いていきたいと思います。

■MtGの遊び方と面白さ-知識編

MtGというカードゲームは、基本的に2人対面で、60枚のカードを使って対戦するゲームです。
持ち点は20点。その20点を先に削り切るか、特殊な勝利条件を満たすことで勝ちとなります。
60枚の中には、何枚も入れていい「基本土地」と書かれたカード以外、同じカードは4枚ずつしか入れられません。
ものすごく強いぞ！というカードを見つけてもそれだけ20枚入れるみたいなことは許されません。
また勝敗が決まったあと「サイドボード」という入れ替えカード枠の15枚とメインで使う60枚の中身を入れ替え、二戦目三戦目を戦います。
3本中2本先取した人の勝ちとなります。

このゲームの面白さは、4枚しか入れられない縛りの中で「強いカード」や相性のいいカードを組み合わせた「強い動き」を見つけること、
デッキを使うときの自分の戦術の組み立て、相手の「強いカード」「強い動き」にどう対処するかといった戦術崩し、その2つをゲームの中でうまくやる駆け引きややり取りの部分にあります。
ゲーム、そしてデッキの構築を楽しみましょう！

■「フォーマット」って何？

〇MtG始める時あるある

MtGやりたい熱が高まって、MtGを始めたいんですよ！って言うと、必ず言われる言葉があります。

「どのフォーマットをやりたいんですか？」

これです。
ショップ店員もショップ常連もついったらーも、はたまたMtGを遊んでいる友人も、絶対と言っていいほどこれを言ってきます。
彼らはMtGを始めてほしい人ばかりですが、質問のしかたが分からずこう聞くしかないんです。
でも、勇気を出して言ってください。
「フォーマット…？何ですかそれ？？？」

〇「フォーマット」とは何のことか

MtGというカードゲームには「フォーマット」という言葉、概念があります。これは何かというと、一言でまとめると「遊ぶための制限ルール」のことです。
…ピンときませんよね。

例えば遊戯王では、一番古いカードから最新のカードまですべて使えます。他のカードゲームでも、過去のカードすべてが使えることが多いですが、MtGは違います。
じゃあどういう感じなのか？まずは下のまとめ図を見てください。

MtGでは、使えるカードの範囲に制限が設けられ、それぞれ「スタン」「モダン」みたいな名前がついているのです。
その名前がついた制限ルールをまとめて「フォーマット」と言います。

例えば「スタン」は最新のカードから３年分くらいの範囲のカードのみが使えるルールですが、一番範囲の広い「レガシー」は、30年分以上の広範囲のカードから様々なカードを選んでデッキに入れることができます。
そんな感じでフォーマットによって採用できるカードの範囲（プレイヤーはカードプールとも呼ぶ）が変わってきます。
これから説明しますが、一言に「フォーマット」と言っても、次の図のようにたくさんの種類があります。

〇フォーマットの存在理由

例えば「スタン」とかはよく見かける言葉だと思いますが、これは「新しめカードだけが使えるよルール」のことです。
こういった「フォーマット」がなぜ存在するかというと、スタンのようなルール区分があれば初心者が始めやすいのかな、と僕は考えています。
30年以上の歴史あるカードゲームなので、30年前のカードを探すのは大変です。しかし新しいカードはショップに行けば手に入りやすいし、売られているパックを買えば当たることもあります。
だから「スタン」は個人的に、MtGを始める入口として最適かなと思います。

ただ、人によっては友達がやってる「モダン」からやりたいとか、「EDH」をやりたいという人もいたりします。
始めるきっかけは人それぞれなので、そういうスタートラインのあれこれの考えを全部ひっくるめると、結果として「どのフォーマットをやりたいんですか？」という質問に行き着くのです。
いきなりの専門用語でびっくりしますよね。

■フォーマットの種類

MtGの奥深さの一つは、様々な「フォーマット」があることです。
ここから少し細かい説明になります。

まずは図を見ながら種類を見ていきましょう。

〇デッキを組んで遊ぶ「フォーマット」

・スタンダード（＝スタン）
・パイオニア
・モダン
・レガシー
・EDH（統率者/コマンダーとも言う）
↑主流な「フォーマット」。ショップでよく遊ばれている

・ヴィンテージ
・パウパー
・オースブレイカー
↑スタン～オースブレイカーまでは「公式フォーマット」と言われ、主流なもの以外も大型イベントや一部店舗では対戦の機会がある

他にもむかし商品展開されたり、プレイヤーが作って非公式に遊んでいるフォーマットが色々あります。
・1ｖ1コマンダー
・双頭巨人戦
・プレインチェイス
・旧枠モダン
・オールドスクール
・ミドルスクール
・アルファ40
…などなど
この辺は一部の沼の住人もとい熱心なファン以外はあまりやらない遊び方なので「そんなのもあるんだなぁ、へぇ」くらいでいいです。

一言に「フォーマット」と言われたら、だいたいスタン、パイオニア、モダン、レガシー、EDHの５つが当てはまると思ってもらえればいいと思います。
正直この５つを知ってるだけでも初心者としてかなりちゃんと勉強している人だな、と好感を持たれると思います。

〇デッキを用意しない遊び方、リミテッド（＝リミテ）

MtGにはカードを集めてあらかじめデッキを組んで対戦する遊びのほかに、「リミテ」と呼ばれる遊び方があります。
これはスタンのような「構築フォーマット」（事前にデッキを準備するものをそう呼ぶ）とは違うところにあります。
MtGやってみたいけどいきなりがっつりお金かけるのはな。。。と最初は考えると思います。
そんな方に勧めるのはリミテです。リミテは1回500円くらいから遊べます。

リミテと言われる遊びがどういうものかというと、パックを買って、開封して、そのカードをそのまま使って遊ぶ遊び方です。リミテのいいところは自分の所持しているカードに強さを左右されない、パックを買えばそれだけで遊べるところにあります。

これも遊び方は様々ですが、全てに共通するのは「その場で開封したパックのカードだけで、その場でデッキを組み立てて対戦する」ということです。
他のカードゲームでは見たことありません。パック開封＝開封動画、開けるだけってイメージの人が多いと思いますが、開けたパックをそのまま使って遊べるカードゲームなんて見たことないですよね？
それぞれ遊び方を後ほど詳しく書きます。お楽しみに。

■フォーマットごとの特徴

さて、いったんフォーマットの話に戻ります。
遊び方を色々紹介しましたが、え！多すぎる！！どれから入ればいいの！！？と思いますよね。
なので、よく見る5種類のフォーマット（スタン、パイオニア、モダン、レガシー、EDH）だけに絞って説明します。これだけ知っていれば十分です。
自分が最初に飛び込むフォーマットを悩む段階まできた人は、この中からどれを選ぶか、雰囲気を掴む参考にしてみてください。
まだゲームの感じもよくわからないし…という人は、お店のイベントに書かれている「スタン」や「モダン」がどういうものかをここで知って、ゲーム見学する時など参考にしてみてください。

〇スタンダード（スタン）

最新カードから3年分くらいのカードが使えるルール。
パックを買ってカードを集めてデッキを組むというスタイルでやりたい人や、とりあえず初めてみたい人にはスタンがオススメ。
注意として、店頭で売られているパックの種類が多いのでたまにスタンで使えない特殊なパックもあります。
どれがスタンのパックですか？と聞くと店員が教えてくれます。聞いてみましょう。
具体的にこういうデッキが組みたいんです、というとこまでイメージがあると、より細かくオススメパックを教えてもらえるかもしれません

【魅力】
初期投資金額が抑えめでも始められる。始めるハードルが低め。
3ヵ月ごとに新しいカードが追加され環境に変化があるのが魅力

【デメリット】
「スタン落ち」と言われる、古いカードが使えなくなるイベントが年に１回ある。
ずっと相棒にしてきたカードがスタンで使えなくなる時がくる。
スタンをやり続けるにはずっと新しいパックを追いかけ続けるバイタリティが必要

〇パイオニア

スタンより一つ広い範囲が使えるフォーマット。自由度が格段に上がる。
より派手な動きができて楽しい。
カード一枚一枚（シングルカード）を購入してデッキをがっちり組む人は、スタン以外のフォーマットの方がデッキの息が長くてオススメ

【魅力】
自分の好きな動きや、やりたいことを実現できるだけのカードがある。
モダンやレガシーより初期投資が抑えられるので、MtGもがっつり楽しみたいけどほかのカードゲームもやってる人にオススメのフォーマット。
スタンから始めた人も、好きなカードがスタン落ちした後に受け皿になってくれるのがGood

【デメリット】
2019年に設立した始まった比較的新しいフォーマットなので、最近盛り上がってきているが、まだまだモダンに比べて人気が薄い感覚（2024年現在）

〇モダン

大人気フォーマット。MtGと言えばモダンみたいな雰囲気が割とある

【魅力】
MtGで一番自分の動きをやりたい放題できるフォーマット。
妨害よりグーパンで殴る方が強いので、元遊戯王プレイヤーやデュエマプレイヤーとの親和性が高い…気がする。
プレイヤーが多いのでだいたいどこでも大会がある。大会にたくさん出て友達作りするぞ！って人はモダンがオススメ

【デメリット】
デッキが高い。多分、レガシーですら禁止のカードがここでは許されているせいもある。
無法地帯で奇跡的にバランスが成り立って…いるのか？みたいなフォーマット。
下手したらデッキがレガシーより高くなる

〇レガシー

ほぼ全てのカードが使えるフォーマット。
知識が深くプレイング（カードの使い方）が上手い人が勝つゲーム展開が多い。
一つデッキを組めば長期的に遊べる

【魅力】
けん制するカードや妨害カードのカードパワーが高いため、使えるカード範囲が広いから一瞬でゲームが決まるかというと、そんなことはない。
相手のスキを突いたプレイで勝敗が決まる居合のような展開が多い。
プレイヤーがゲーム慣れしている人の率が高く、比較的あったかい

【デメリット】
初心者はとにかく勝てないので成功体験を得るまでの修行期間が必要。
レガシーから始める人はかなり特殊。
また、ちゃんとデッキを組もうと思うと土地カード（特にデュアルランドと呼ばれる高額カード）の壁が立ちはだかる。もちろん無くても十分遊べるが…

以上の4種類は「構築フォーマット」の中でもよく遊ばれているもの。1種類のカードを4枚まで採用でき、60枚のメインデッキ + サイドボード15枚で遊ぶ遊び方となります。

〇EDH（統率者/コマンダー）

1種類1枚ずつ、100枚デッキで４人対戦する特殊なフォーマット。
1枚リーダーとなるカード（これを統率者/コマンダーと呼ぶ）を決め、そのカードが持つ色のカード99枚を集めてデッキを組む

【魅力】
プレイヤー間の駆け引きを楽しみたい、コミュニケーションが好き、コンボ好き、オタクカード好きな人がものすごくEDHを推してくるが、個人的には初心者にオススメしない。
身内で遊ぶのには最適

【デメリット】
EDH以外に使えないような専用カードを買うことになったりする。
構築フォーマットでは「スタンとパイオニアで強いからこのカードは持っておこう」ということも起きるが、EDHのパーツはあまりに専用カード過ぎることもしばしば。
「構築フォーマット」に疲れた時や、カードが集まってきて余り始めたくらいに始めるのがちょうどいいです

■MtGにかかるコスト（価格）

趣味にまつわるお金の話はあんまり好まれない話題だと思うのですが、このゲームほんとに面白いので長く続けてほしい、という気持ちからMtGのランニングコストの話をしたいと思います。

参考として、日本で最も有名な通販サイト「晴れる屋」さんにある各フォーマットのデッキ価格を時価（※2024年3月11日現在）で載せておきます。
いま流行りのデッキの価格です。

〇各フォーマットを代表するデッキの価格

▶スタン
・人気上位のデッキ　「白青黒ジャンク」

デッキ価格：¥ 84,830

・初心者オススメデッキ　「赤単」

デッキ価格：¥ 15,180

▶パイオニア
・人気上位のデッキ　「イゼットフェニックス」

デッキ価格：¥ 65,700

▶モダン
・人気上位のデッキ　「カスケードクラッシュ」

デッキ価格：¥ 156,140

▶レガシー
・人気上位のデッキ　「青黒リアニメイト」

デッキ価格：¥ 640,970

レガシーたっけぇ！！と思ったかと思いますが、だいたいデュアルランドと呼ばれる土地のせいです。

カードのお値段は高いですが、30年分のカード全てが使えるフォーマット「レガシー」はデッキの息も長いのがいい点です。
例えば一つデッキを組んでおけば、私情でなかなかイベントに出られなかったりしてもいつでもイベントに行けるし、一回やめて5年後復帰してもすぐに遊べるみたいなところがあります。

〇投資スパンとフォーマット選びの話

例えばの話ですが、スタンの人気デッキを組み続けるにはどのくらいお金がかかるか考えます。
スタンは新しいパックが出るごと、つまり3か月ごとに使われるデッキが変動したりします。
すんごい雑に計算すると、3か月ごとに3万円くらいかけて本気でデッキを組むとします。すると年間12万円くらいデッキに投資することになります。
ずーっと本気でスタンに取り組み続けた場合、高いなぁと思っていたモダンのデッキ価格15万円を2年目で超えてきます。

一度組んでしまえば3か月どころか2～3年くらい遊べることもあるモダンデッキへの投資金額って、案外趣味として高額ってわけでもないんですよね（強気の論調）。
まぁ、そんな割り切って趣味にお金を突っ込める人はそうそういないと思いますが。。。

これは冗談だとしても、長期的にみて普段はリミテだけ遊んでコストを抑えながらMtGを遊びつつ、月1～2万課金してモダンのデッキ組むぞ！みたいなやり方をする人もいます。どのフォーマットに魅力を感じるかは人それぞれなので、僕はどんなタイプの人も応援しています。

〇デッキ単体価格で見る、スタンのコスパの良さ

ここまで見てもらうとわかると思いますが、スタンはデッキ価格的に入口として最適です。
公式商品で売られている1000円くらいの二人対戦デッキや、店舗オリジナルの500円デッキみたいなのもあるので、それを買って始めてもいいですし、
上で紹介したようなデッキを初期投資として2～5万円くらいかけてちゃんと組んでもいいと思います。

3か月ごとに使われるデッキが変わると書きましたが、実際は少し中身が変わったりするだけでデッキを一度しっかり組めば一年遊べる、くらいの感覚はあります。
そう考えるとスタンの赤単デッキの価格1.5万円って、年間で考えれば1か月1500円もいかないんです。コスパいいですよね。
追加のカード購入金額も、赤単デッキなどはかなり少なく済む方です。
まぁ、ゲームの魅力を知っていろいろ手を広げ始めると…大変ですが…（自分の財布から目をそらしつつ）。

どういう入口、どのフォーマットから入るにしても自分にとって無理のない課金で始められる方法を一度じっくり考えてみてください。
ショップ店員や常連さんが教えてくれるところもあると思うのでまずは相談する方がいいかもしれません

■とりあえずMtGをやってみたい！という人に-遊ぶ編

ここからはMtGの遊び方、イベントの紹介です。記事も折り返し地点！

なんとこのゲーム、手ぶらで無料で参加できる「マジック：ザ・ギャザリング体験会」が全国どこでもやっています。
公式サイトに初心者体験会を行っているショップのリストがありますので、お近くの店舗にまずは足を運ぶなり、問合せしてみるなりしてください。

基本的に営業時間中であれば体験会をやってもらえるとは思いますが、店舗によっては時間が決まっていたり、ティーチングマイスターという初心者に教えるよって人の手が空いてるかどうかにも左右されるので、念のため聞いておくのをオススメします。
店舗の雰囲気を知るチャンスでもあると思うので、近くに複数のお店がある人は見て回るところから始めてもいいかも。
あとは、X（Twitter）などでMtGプレイヤーに自分の居住エリアのオススメ店舗を聞くとかも。

お店によっては常連がデッキを貸してくれたり遊んでるところを見せてくれると思うので、最初は一度店舗イベントを見学させてもらえるか、お店に聞いてみてもいいかもしれません。
いい感じのコミュニティがあるお店なら、説明しながら遊んでくれる人もいます（そこらへんはお店やコミュニティの空気による）。
いい出会いがありますように

■MtGのイベントについて

いわゆる「大会」にも、いろんな種類のものがあります。
僕が初心者だったころは、
1.初心者講習会（ティーチングイベント）に行きデッキをもらう
2.パックを買ってはじめにもらったデッキを強化
3.友達と練習したりカジュアルに遊びながら自分のレベル上げ
4.イベントに出てみる
という流れでMtGを始めましたが、

4.イベントに出てみる

これはかなり心理的なハードルが高いと思います。
そこで、初心者にオススメのイベントについて書いていきます。

〇FNM（フライデーナイトマジック）【スタン/パイオニア/モダン/レガシー】

金曜日の夜に店舗がイベントをやっています。
だいたい18時から19時半くらいにスタート時間が設定されています。社会人でも安心ですね
構築フォーマット（スタン、モダンなど）のデッキを組んだ後のデビュー戦は、FNMが一番最適です。
ガチガチに勝ちを目指すようなイベントではないのでオススメ。

〇PWFM（プレインズウォーカーフレンドリーマッチ）【スタン】※2024年3月現在

スタンで3回戦ワイワイ遊んでプロモカード（限定版カード）をもらおう！というイベントです。
遊んだあと、じゃんけんで勝つと特別なプロモカードがもらえます。
じゃんけんプロモ自体にも特別感があるので記念に取っておくのもありですが、シーズンによっては高いカードが賞品になったりします。
すぐ使わないものは買取に出して自分のデッキ強化資金にするのもありですよ！

ちなみに大会参加するだけでも参加賞のプロモカードがもらえます。
ゲームの勝敗に商品が関係しないので対戦中はバチバチの空気にならないのがいいところです。

「え？いきなり構築フォーマットのイベントに出るの？？それはちょっと…」と思ったあなたに。
オススメイベントはまだまだあります！

〇プレリリース（通称プレリ）【リミテのイベント】

デッキを組んでイベントに出向くのはハードルが高い…でもゲームはしてみたい。
そんなあなたにめちゃくちゃオススメ。僕はここから始めました。

「プレリ」というのは、新パックが発売する直前、発売日一週間前に新カードを使って遊べるよ！というイベントです。（プレリリース＝pre-releaceが「発売前」という意味）
参加費は～4000円くらいで、新発売予定のパックが6パック入った「プレリキット」というものを受け取り、その場で開封し、出てきたカードで40枚以上のデッキを作って戦う、というイベントです。

説明だけ見ると難しそうに見えるかもしれません。
最初は渡されたカードだけでデッキを作るというのも遊ぶのもすごく難しく感じると思いますが、大丈夫。
周りの人も、初めてのカードばっかりで難しい…って思いながら参加してます。

プレリのいいところは、MtGの基本やカードゲームそのものの練習に最適な点です。デッキを作る練習になって、対戦もできて、ショップの雰囲気を知る機会にもなって、カードも手に入ります。
どうせパックを買うなら遊んだほうがお得です！ちょっとプレリの日まで待ちながらその期間を事前勉強や、店員さんや友達とのMtG練習時間にあてて、プレリで本格的にMtGデビューしてみるというのはどうでしょうか。

…と、ここまでオススメのイベントを書いてきましたが、ここからは個人的に初心者にオススメしないイベントも書いておきます。

〇ストアチャンピオンシップ

優勝者や上位入賞者にプロモカードが配布されるイベント。勝ちにいくイベントなので、デビュー戦としてはピリピリした緊張感あるイベントは心理的ハードルが高いと思います

〇ドラフト

4～8人で卓を囲み一人3パック分、1枚ずつカードを手元に抜いていってデッキを組むイベント。
↑この説明がたぶん意味わからないと思うので、まぁそういうことです。MtGに慣れてきた人向け。面白いですが始めたてではちょっと難しい

■イベント参加前に準備しておくといいもの

MtGのイベントに出る場合、やっておいた方がいい準備がいくつかあります

・6面ダイスを5個くらい用意する
先手後手決めるためにダイスを振ったり、+1/+1カウンターの個数カウントしたり、色々使います。
ダイスを入れるポーチやケースも一緒に買っておくと便利です

・MtGCompanion（公式アプリ）をインストールする
イベント参加時にはアプリで対戦組み合わせが発表されたり、そのままライフを数えるために使えたりと、必要にもなるし便利です。
事前にアカウント作成・登録が必要になりますので先にインストールしておきましょう。

・カードはスリーブに入れる
スタンなどの構築戦に出る場合、使うカードを同じもので75枚揃えたスリーブに入れましょう。
スリーブに入れる理由ですが、
・カードによって状態差があるので傷などで判別できないように
・両面カードも分からないようにする
などの理由からです。裏面が透けないようスリーブを選ぶようにしてください。

副次的な効果として、
・カードが傷つきにくくなり長持ちする
・シャッフルしやすいようになる
ということもありますが、これは主たる理由ではありません。

オススメはハイパーマットスリーブ（KMC社）です。
600円台で買えて80枚入りのため、必要枚数（メイン60枚+サイド15枚の75枚分）入ってるし予備もついてきます。コスパ最強です。
品質もそこそこなので使い勝手もいいです

■MtGの練習について

構築フォーマット大会でも、プレリイベントでもそうですが、ゲームをある程度スムーズに遊べるようにしておくのは紳士淑女の心構えとして重要なポイントです。
そこで、友達と遊ぶ場合と一人で遊ぶ場合のオススメ練習法を書いておきます

〇友達と遊ぶ編

・体験会デッキで遊ぶ
「マジック：ザ・ギャザリング体験会」でデッキをもらったり購入したりしたら、まずはそれを使って友達と遊びながらルールを覚えていきましょう。
ここで大事なのは、お店の人や話しやすい常連さんがいればその人たちにルールについてすぐ聞くことです。
ちょっとでもこれどうするんだろう？と気になることがあれば聞きまくって、遊んで、覚えましょう。

・シールド（基本土地カードを事前に20枚ずつくらい用意）
あなたががっつりパック買う派の場合、これをオススメします。
1人6パック開封する→そこから出てきたカード + 基本土地カードを合わせて40枚以上のデッキを組む遊びです。
デッキを組む練習にもなるし、パック剥くのも楽しいし、盛り上がります。
プレリと同じ遊び方なのでこれで練習するとスムーズにイベントにも参加できます。

・ミニシールド
ちょっと余ったパックで遊べます。
3パック開封して基本土地を追加し、30枚デッキを組む遊び方です。
やることはシールドと似てますが、デッキが30枚と少なくなる分キーカードを引きやすく派手なゲーム展開になりやすいのが楽しい遊び方です。
これをショップのプレイスペースでやる場合は、「マジックリーグ」というのについでに参加申請しておくとお得です。
マジックリーグについて、詳しくは店舗スタッフへ聞いてみてください。

・ブースターブリッツ
1パックだけ開封してバトルする、一番コスパのいい遊びです。
ルールはライフ5点、マナは好きな色を好きなだけ使えて先に5点削った方の勝ちです。
デッキ切れで負けはありません。

プレイヤーはお互い1パックだけ用意して、よーいドンでパック開封します。
中に入っているカードから3枚デッキ×4個を組み、裏向きにして置きます。
より速くデッキを組んだ方の人が1ゲーム目の先手を取ります。
その後、せーのでお互いのデッキを一つ指さします。
3枚をすべて手札とし、ライフ5点、マナ無限でゲームスタート。

勝敗がついたら、負けた側のプレイヤーが次のゲームで先手をもらいます。
連続で4回ゲームして、勝ち越しした人の勝利！という遊びです。

・パックウォーズ
これも1人1パックで遊べる遊び方です。

お互いに基本土地を3枚×5種類（15枚）用意し、パックを開けて、トークンカードと基本土地を抜いて、土地15枚と合わせてデッキとして戦う遊びです。
これはライフ20点で遊びます。
実際のゲームと似た感じで遊べるので、ルールやゲームの流れを覚えるのにちょうどいいかもしれません

〇ひとり修行編

・「MTGArena」で遊ぶ
MtGにはスマホ・PC対応のデジタル版「MTGArena」（通称アリーナ）があります。
ターンの流れやゲームのやり方の説明はアリーナがかなりスムーズに教えてくれるので、最初はアリーナで修行するのもかなりオススメです。

アリーナ内でちゃんとしたデッキを組もうと思ったら毎日デイリーミッションをこなしたりパックを開けたりと苦労もあるので、正直ある程度練習用くらいに思ってた方がいいと思います。
個人的にはオフラインのMtGの方がカード手に入りやすいと思います。アリーナで熱が高まったらぜひオフラインも。

・体験会デッキで遊ぶ
「マジック：ザ・ギャザリング体験会」でデッキをもらったり購入したりしたら、それをとにかく一人で壁打ちしまくってみます。
分からないことや対戦したい時にはショップへ行って、店員さんにお願いしたり、常連さんっぽい人に「すみませんルールを教えてほしいんですが…」と勇気を出して声をかけましょう。
僕はできるだけ初心者さんに声掛けするようにしてますが、優しい常連さんと出会えることを祈ります。これだけは運なので…

ゲームの流れをやっている中でつかむ練習をしましょう。
この時はデッキが強いとか弱いとか気にせず、ルールをとにかく覚えたい旨を伝えると、相手も気軽に相手してくれると思います。

・一人でひたすらシールドデッキを組んでみる
始めたてというよりはちょっと慣れてきた人に向いている練習法です。
パックをまとめて買うぞ！とにかく箱買いだ！という猛者にはオススメ。
同じパックをたくさん買うと、その中のカードどうし相性がいいように商品は作られています。
6パックずつパック開封して、シールドデッキを組んで、一人でデッキを回してみる。そうするとカードの効果や相性について勉強になりデッキを組む力が鍛えられます。
練習方法としてもハードルは高いですが、他の初心者とスタートダッシュでかなり差がつく練習法だと思います。

■最後に

MtGという趣味は、なんとなく続けるにも、本気で打ち込むにも面白い趣味です。
国内外のプレイヤーと、言葉がなくても語り合える最高のコミュニケーションツールでもあります。
気の合う仲間と出会えれば一生ものの友情も生まれます。

いまMtGに興味を持ってくれたあなたがMtGを通して未知の世界とつながったり、素敵な出会いに恵まれることを祈っています。

あ、良ければ僕のX（Twitter）もフォローして気軽に絡んでね。
では良きMtGライフをお送りください。

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