#TriangleQ 振り返りと反省
2024.01.07
初めて早押しクイズの大会に出場した。
過去に私が出たことのある大会は、QuizKnockさんが主催されていた「High School Quiz Battle WHAT 2022」と東大王の視聴者対決のみ。(2023年のWHATは東大王の収録日と予選の日が被っていたので断念した)
WHATでは上位100名のところまで残れたり、東大王ではおもしろコメントを残したり(?)、それなりに爪痕は残していたつもりだが、今回挑むのは早押しクイズ。
いつもみたいに呑気にプレーするわけにもいかないだろうし、冬休みが被っていたこともあってそれなりに時間もあったので、やれることは全てやってみた。
Triangleの対策について
具体的に書くと、
などなど。
結果これらが奇跡の大ハマりをするわけだが、学生のクイズプレイヤーの知り合いがほぼいない私にとって、これが正しい対策になっているのかも分からず、正直かなり不安だった。
技術もなければ知識もあまりない。
みんな以上の努力をしないと勝てない舞台で、私が勝てるのか?まず、押せる?
私がギリギリ勝てることと言ったら「大きい声」と「若さ」のみ。
「平成19年生まれだし、普段クイズしないから分かんない〜」は絶対に通用しないけど、最悪そのマインドで乗り切ろうとさえ思っていた。(ごめんなさい)
迎えた当日
朝早くから電車に揺られ、向かうは北葛西コミュニティ会館。
「どの程度の軽食なら食べて良いのか」を道中のコンビニで迷いまくり電車を一本逃したこと以外は想定通りに進んでいたし、
忍者めし(ソーダ)を食べながら「ソーダって(そうだ!)って思い出せそうだしワンチャンゲン担ぎになるんじゃね?」とどうでもいいことを考えたりする余裕もあった。今日はかなりいい感じかも。
Google mapを頼りにたどり着いた西葛西コミュニティ会館は、塗装工事の影響でだいぶ見た目が変わっていた。一瞬詰んだかと思ったけどセーフ。
ここで私はあることに気付く。
「みんなグループで来てる…?」
大体4~5人の塊で待機してたし、1人で来てる人いた!と思ってもみんな塊に吸い込まれていく。
寒空の下、1人で待機してるのは私だけ。これはひょっとして、かなりアウェー?
受付を終えて、ホールまで来たはいいものの、ぽつんとスマホを見ているのはスタッフの方と私だけ。ヤバい。めっっっちゃ気まずい。
クイズが始まってもいないのにドキドキしていたその時、私の名前を呼ぶ声がした。
東大王の視聴者対決で一緒だった貴子さんだ。
もうそれはそれは嬉しかった。一気にホーム。
その後も視聴者対決に出ていた方や、貴子さんのお知り合いの方ともご一緒して、ようやく私も4~5人の塊になれた。超ありがたかった。大会が終わるまで気にかけてくださって、決勝に進んだときに お写真まで撮ってくださって、超超超ありがたかった。
もしずっと1人だったら、緊張しすぎてクイズどころじゃなかった。感謝してもしきれない。
第1セット
開会式が終わり、いきなりクイズ!
1試合目は当初和室の予定だった。
足が痺れないかだけが心配だったけれど、なんと予約の関係で音楽室に変更。最高。
ここの音楽室はどんなところか知らないけれど、音楽室はだいたい良さげな場所と相場が決まっている。これはかなりツイてる。
1問目はサザエさんのじゃんけんに関する問題。
これはTwitterで見た。なんなら前フリごとTwitterで見た。思わずボタンを押す。
「チョキ!」
正解のSEが室内に響き渡る。この音はQuizKnockで聞いたことがある。
まさかの1問目から⭕️。
得点管理の方に「第1セットは、若林さんの鋭い押しで始まりました。」と言っていただけて、とても嬉しかったし、このコメントは決勝までの自信に繋がった。
テンションが上がって2問目でいきなり誤答したけれど、不正解のSEもQuizKnockで聞いたことのある音だからあんまり悲しくはない。ギリ聖地巡礼だもん。
知識問題の小野妹子で押し勝って⭕️。かなり良い押し。
そして、第1セットで私はいきなりトリプルチャンスの恩恵に与ることになる。
「キの形を横にして〜」と聞いたとき、キッコーマンだ!と咄嗟に思って押したが、私は3着。
1着目の方が誤答、2着目の方が「キッコーマン」と答えたとき、私のチャンスは無くなったと思ったが、まさかの誤答。
私のチャンスが回ってきてしまった。
5⭕️3❌なので、あと1回間違えると失格になる。既に2❌だった私は、大ピンチ。
(キッコーマンじゃない醤油!?!?!?)
「ヤマサ…?」
もうこれが精一杯だった。チョキと小野妹子のときの元気は残っていなかった。
でも⭕️だった。
1着と2着の方の誤答が無かったら絶対に頭の中に出てこなかった選択肢で正解した。
自分の知識で正解できなかったことが心残りだけれど、正解は正解。
ちゃんと誇ることにした。
結果、第1セットは3⭕️2❌で同率2位。
5位までが勝利判定なので、私は勝ったということ。
すご〜!勝っちゃった〜!対策全然活かせてないけど、クイズってたのし〜!
第1セットの勝利を色々な方にドヤりつつ、第2試合・第3試合の勝負を見守る。
第1試合に振り分けられてなかったら多分勝てなかったな〜と思って、ちょっと凹んだりもした。
お次はボードクイズ。
序盤のビジュアルクイズ4問は全問正解。
分からなかった問題も答えに納得感があって楽しかった。その後も勘で2問、知識で3問と着実に正解を重ねられたと思う。
ボードクイズは9問正解。
結果、第1セットの私の最終得点は、15pt。
周りの方々が物凄く褒めてくださって嬉しかった。
第2セット
第2セットは2試合目。ホールで行われているハイレベルな押しにドキドキしつつ、知らなかった答えはここで調べた。
せっかくの大会デビュー。知らないことはすべて吸収して帰りたい。
そんなことをしていたら、2試合目で1⭕️1❌で負けてしまった。
第1セットが楽しすぎてふわふわした気分のまま臨んでしまったのが敗因。押し負けが3回は流石にダメだと思う。
ギリギリで押せた「スープストック」は知っていたから答えられたけれど、「記憶の場」は知っていたのに答えられなかった。ここから誤答にビビって分かるものも押せなくなってしまったし、私がずっと尊敬している「黒柳徹子」さんが答えの問題に関しては、絶対に押さなきゃいけなかったのに躊躇して押し負けた。
新しい知識を吸収する前に、知っているものを着実に取るべきだった。大会中に進化するのはプロの技なのかもしれない。
でも負けたとしても、この大会はボードがある。ボードクイズを取りまくれば挽回のチャンスはある。
第3試合の間に軽食を取り、迎えたボードクイズ。
結果、11問正解で11pt。
めちゃめちゃ良かった。
ここで踏ん張れたことでなんとかなった。
勘で正解したものは2問、それ以外は全て知っていた。
学校の古典の初見問題で出題された文章にまた出会えたのも嬉しかった。
特にこのステージは私の日常生活で出会ったことのある問題が多かったように思う。
1番嬉しかった正解はビャンビャン麺の「ビャン」を書く書き問題。
東大王への出演が決まったときに作った自作の対策ノートに何回も書いた漢字だ。収録では全く活かせなかったものが ようやく活かせた。半年ぐらい前の私、グッジョブ!よくやった、めっちゃえらい。
(あまりにも字が汚かったので一応正誤判定のためのオープンチャットで画像を送ったが、無事⭕️の判定が頂けた)
ここまでの合計が26pt。
1勝1敗にしてはいい感じかも〜!と呑気にニコニコしていたが、周りの大人が私の得点でザワついていたので(このまま第3セット勝ってボードの点数が良かったら、もしかしたら決勝あるのか…?)とドキドキもした。
今思うと、ボードの点数だけ見ると第2セットが1番成績が良かったので、ここで勝っておけば無双できた。無念。
第3セット
音楽室→音楽室
と来ていたので、音楽室3連チャンを期待していたが、ここで別の部屋でクイズをすることになる。
緊張はしたものの、4⭕️2❌と、この日1番良い成績で2位。勝てた。嬉しい。
キラキラ系ラブコメが苦手なのに、それ系の問題で2問取れた。(「シーブリーズ」「10年後」)
「シーブリーズ」に関しては、それはもうとてつもない速さで押した。キャップ交換をする相手もいないのに爆速で押せた。
「夢グループ」もニュアンスで押せたし、好きで対策を続けていたお笑い問題も、思っていた問題とは違ったけれどここで正解できた(「座布団」)。私の正解で40問が終了。
大満足の試合だった。
歴史に自信がないので押せなかった「明智光秀」を押してれば勝ち抜けだったな〜とか「クロード・モネ」は得意な美術ジャンルだからこそ確実な取り方をしようとして慎重になった結果押し負けたな〜とか、色々反省はあるものの、2位だったので結果オーライということにしよう。
あとは、ボードクイズ。
ボードクイズはここに来て、ボーナスがついても9ptだった。(5問正解)
勘が1問、残りは知識。
「涼宮ハルヒの憂鬱」は図書室にあのバージョンがあったから知っていたし、「シェイクスピア」も、あの紋章が表紙に描かれている本が図書室にあったので知っていた。(森護 著『シェイクスピアの紋章学』)学校の図書室に感謝。
「菩薩」と「今川義元」はWHATに出そうな問題として前に調べたものだったし、かなり運が良い問題群。
ひらめき系や知らない問題が増えたことで勘でもなかなか正解できなかったけれども、どうにかボーナスで失点しまくりをカバーできた。
Googleフォームに得点を入力して、あとは結果を待つのみ。
結果発表
6位のサドンデスを行なっていたときに6位の方の得点が19.5点と発表された。
咄嗟に自分の得点を確認する。
35点。
準決勝進出だ。
ボードだけで稼いだこの得点を背負って、あの場所でクイズをしなければいけないんだと思うと、嬉しさより焦りが出てきた。
しかもフルオープンとは違い、準決勝ではなくいきなり決勝ということも発表され、さらに焦った。
クイ研に所属しているわけでも、普段からクイズに触れているわけでもない私が?決勝?
具体的な順位が発表される。
「1位 若林千佳」
35点はフルオープンの1位の方より高い点数らしく、私の点数を司会の山上さんが発表したとき、会場は拍手しつつも どよめきが起こっていた。
フルオープンより高い?昨日誰が参加していたかを考えたときにその恐ろしさが分かった。
もしかして、私、伊沢さんよりも上?
自分でももう意味がわからない。でももう腹を括るしかない。
ボードで得点を積んだのでダントツ1位で通過してしまったけれど、早押しは全然できない私が決勝でやるべきことは、
「強い人たちの中で、どうにか喰らいつく」のみ。
「1位通過、点数高かったけど早押しはヘボかったね」とか言われませんように。
第1セットで得点管理の方に言っていただけた「若林さんの鋭い押し」が決勝でもできますように。
不安だらけのまま、予選1位の席に座った。
決勝
はじめての早稲田式早押し機を使ったクイズ。
私だけ赤色だ〜!と思って少しリラックスしていたら、1位通過なので1番にインタビューだった。しまった、インタビューの存在忘れてた。
トークスキルにはそれなりに自信があったのに、受け答えはへなちょこ。司会の山上さんがフォローしてくださったお陰でなんとかなった。
インタビューの中で「何を対策したら良いのか分からなかったので、全部やりました」と答えたが、本当は「(出来ることを)全部やりました」と言いたかった。
うっかりで自分をとんでもないクイズ王みたいにしてしまった。
自分の首を絞めてなんか強そうな感じになった私の決勝ラウンド初正解は、
ラブポーションサーティワンもダジャレ問題も大好き。マイクで回答する余裕もなく答えを叫んだ。
この日、1番嬉しい正解だった。
楽しすぎる。もうクイズ王っぽく居ようとすることも忘れてただただ楽しんだ。
その後は「田中」と「キャビンアテンダント」をほぼ勘で正解。
「田中」は3カウントの中で脳内で全力で苗字っぽいところを探す。2番に田中あるじゃん、と気付けてよかった。
2着ではあったものの、盗撮されて場所が特定できない…?と考えたときにキャビンアテンダントをあの場で冷静に出せたのは偉い。
決勝で一緒に戦った方々は本当にレベルが高くて、押し負けても燃えたし、他の方の正解でも凄すぎてテンションが上がった。
スルーでも「面白い問題だな〜」と思うぐらいには余裕があった。
最終結果は3⭕️3❌で4位。
優勝された吉成さんは、一緒にプレーしているこちら側も圧倒されるような押しで、全然わからない問題でもバンバン正解してて本当に凄かったです。おめでとうございます。
全体を振り返って
大会デビューにしては大健闘だったのではないだろうか。
ボードクイズがないと絶対に勝ち上がれなかったので、この大会のシステムに感謝。
感想ツイートの反響がとても大きくて、改めてこの大会の凄さを実感した。最後にちょっとふざけた文言を入れてしまったことを後悔している。
自分が決勝進出したこともまだ信じられていないのに、クイズ界のレジェンドのような方々からTwitterをフォローされたり、クイズプレイヤーの方からLINEが来たり、夢みたいなことがノンストップで起きている。
まだ自分はそんなにすごいクイズプレイヤーになれていないのに、夢が叶うスピードが早すぎる。
この結果が「まぐれ」ではなく「実力」として認めて頂けるように、より一層精進致します。
最後に、このような素晴らしい大会を用意してくださった主催の山上大喜さん・水上颯さん・河村拓哉さん、大会スタッフの方々、また、今回一緒に戦ってくださった皆様、本当にありがとうございました。
次参加するのはドデカフリバ。対策がんばらないと。
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