噛んで笑いが起きる奇跡

皆さんは噛んだことはありますか、筆者はもちろんあります。
噛んだことない、なんて人はいないでしょう。
我々一般人の世界においても、噛むことはあまりよくありません。ビジネスにおける商談時、プレゼンテーションの場、また友達や好きな人との会話においてさえ、噛みたくはないですよね。
噛む=不安、緊張している、と捉えられてしまうからでしょう。というか事実、そうだと思います。ただこればっかりは仕方ない。人前で話すのに緊張しない人のほうが珍しいのではないでしょうか。
芸人さんにとっては、ネタを飛ばしの次にくる、やってはいけないことになるのではないでしょうか。
べしゃりを商売としている方々です。かなり致命的です。
ただ、「噛む」ということすら味方につけてしまう芸人さんもいます。
一番印象的なのはM-1でのオードリー春日さんです。敗者復活の勢いそのままに会場の空気を掌握します。その当時、そこまで知名度はなかったと記憶しています。そんななか、敗者復活からよく知らない、しかもピンクのベストにテクノカットという謎の大男がゆっくりでてきて、そして面白いんです!「オードリーって面白いじゃん!!」会場のボルテージが高まったときに、春日さんが噛んでしまいます。確か「風呂だけに湯冷めさせて・・・」みたいなセリフだったと思います。
しかし、噛んだことでさらなる爆笑を生むという、お笑いのセオリーを覆す謎の現象が起きたのです。
もちろん、これまでの空気感や若林さんのツッコミも含めた複合技によりそうなったわけですが、漫才日本一を決めるあの場所であんなシーンが、という衝撃は凄まじいものでした。
審査員からも「噛んで笑いになるなんて」、、、というコメントがあったかと思います。

噛んでも許される人、というのはとても強いですよね。
狩野英孝さんなんかもそこに含まれると思います。本人は不服なところがまた面白いです。
そうなんです、狙ってできるわけではないのが絶妙なところです。

三四郎の小宮さんを思い浮かべる方もいるかもしれませんが個人的には少し違います。
彼の場合は「滑舌が悪い」です。しかもその滑舌の悪さをネタに昇華しています。滑舌の悪さで例えばSiriが変な返事をしてきた、とか、相田さんがその真似をする、というようなネタにしているわけで、そこで噛んでしまうと肝心の笑い部分が伝わらない、大打撃です。小宮さんは滑舌が悪いのに噛んではいけないというプレッシャーを背負っているわけです。

ちなみにM-1においてはメイプル超合金のカズレーザーさんも最後に噛んでしまいましたね。
もっと衝撃的だったのはフットボールアワーの後藤さん。
優勝した2003年、筆者がフットさんの中で一番好きなネタでもあるSMタクシーというネタの最後のオチの部分で噛んでしまうんです!
結果的には優勝を掴み取るわけですが、今の姿からは想像できない、しかもどちらかというと噛んではいけない方である後藤さんのド派手な噛みっぷりは当時本当にヒヤッとしました。

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