THE GUILD勉強会 「Design in Tech Report 2018 を読み解く」 参加レポート(後編)

前回に引き続き、イベントレポートです。
※Design in Tech Reportって?勉強会って何?という方はこちら

ではさっそく本題へ!
まずは、Design in Tech Report 2018より、3つの種類のデザインについておさらい。

クラシカルデザイン
・紙媒体や、鉄などアウトプットに物質が伴うデザイン。
・リーチするユーザーはせいぜい100万人。
・“完成”、”納品”などエンドがある。
・アウトプットそのものに加え、それを創り出した人自身も、”神”のように評価される。

デザイン思考
・デザイナー的な問題解決の思考を、非デザイナーでも再現可能なよう、体系化された思考。

コンピュテーショナルデザイン
・コンピュータで作るデザイン…ではなく。深津さん流に言い換えると”boosted design by computer” または”exceeded design by tech”。
・テクノロジーの進化によってデザインの領域がブーストした結果、リーチするユーザーは億になった。スケール、レバレッジがとてつもない規模に。
・永遠にアップデートし続けるものをデザインする。
・クラシカルでは"神クリエイター"が評価されるが、コンピュテーショナルの場合はチームやサービスそのものが評価される。


コンピュテーショナルデザイナー VS クラシカルデザイナー?

昨今、デザイナーの活躍できるフィールドが、図の左から右へとじわじわ広がってきている一方で、それぞれの特性は違って当然にも関わらず、両者の溝が深まっている空気があるように思われる。

しかし、そもそも両者の活躍領域ははシフトしているのではなく、オーバーラップ、積層されているイメージで、クラシカルデザインなくしてデザイン思考も、コンピュテーショナルデザインも存在せず、根っこは同じところにある。
※また、ここでいう”クラシカル”は、"従来からの"デザイン、考え方という意味で、尊敬の意が込められている。"古い"、"昔の"といった意味はない。

これらの時代背景として、体験や行動、感情、ビジネスなど、過去にはデザインと呼ばれていなかったものがデザインと呼ばれるようになってきたことがあげられる。故に、デザイナーに求められるスキルが多様化し、総合格闘技感が強くなってきている。

 領域の横断について

では、クラシカルからコンピュテーショナルへのシフトは可能なのか?またその逆は?そもそも両者は楽しみや、意義を感じるポイントが違うので一概には言えないことを前提に。

クラシカルデザイン領域では、ある種の"神クリエイター"が存在し、ある程度の属人的な評価が下されることがある。一方で、コンピュテーショナルの場合はデータなどの結果、事実をものさしに評価されるため、クラシカルデザイナーにとっては、Confidenceポイントが落ち、気持ち的な負担が大きい。
コンピュテーショナルデザイン領域の人は、ルールや仕組みをデザインすることに面白みを感じている。(シムシティのように街を作って、その中で人が生活しているのが面白い!とか)なので、結果としては実態のない、ポートフォリオが1ページも増えないものを作ることになる。

ここで大切なのは、デザイナーはどちらかの領域を取捨選択せよという話ではないということ。ベースになる考えは共通していて、末端に近い部分のHOWやプロセスが違うだけなので、それぞれの特性を理解し、状況に応じて選べるといい。


成長のために製品管理のスキルと原則を学ぼう

上記がコンピュテーショナルデザイン領域における、デザイナーに求められているスキルリスト。ただし、これを1人でカバーするのは無謀なので、バックグラウンドが異なる複数名のデザイナーでチームを組んで補いあえば良い。(視点をクラシカルデザイナーに戻して考えると、グラフィックできて、電子工作できて、建築もできるデザイナーっているのかな?というのと同じ話。)

[ MEMO ]
・佐々木さんおすすめのPodcast→ HighResolution
みんなではじめるデザイン批評―目的達成のためのコラボレーション&コミュニケーション改善ガイド

では、スキルを磨くために何をすべきか?すぐにできるトレーニングは「WHYを問い続けること」。自分のアウトプットにたいして、極論「これは自分の好きな色だから!」など中身はなんであれ、理由(WHY)を語れることが大事。

デザイナーの成長、教育について

Takramさんでは、何かひとつ尖ったスキルを持つというより、ひとつのバックグラウンドを持ちつつ、+αで“第2専攻”的なものを持ち、育てて行こうという考え方で組織運用している。
Takramさん、GUILDさん共に、お仕事は複数案件同時進行スタイルをとっている。複数同時に持つということは、ひとつのクオリティを突き詰めた"神"
になることは難しいが、第2専攻的なエッジを持つためには、得意なポイントでは成功体験を積みながら、チャレンジングな領域での失敗を繰り返す、両輪が必要。


感想
今回は上記の3ポイントに絞ってのお話でしたが、2時間あっという間でした。質疑応答では、それ以外のレポートに掲載されていたインクルーシブデザインの話や、ライティングの重要性、機械学習についてや、エンジニアからデザイナーへの横断の話も聞けて、濃縮還元がすぎて酸欠になりそうでした(笑)あと、「XXXXデザイナー」って色々ありすぎでは?という話になった際、「デザイン テクノクラート」って流行らせたかったと深津さんが仰っていて、それめっちゃかっこいいので私も乗っかりたい!と思ったのと、お三方とも、その語彙力の豊富さに圧倒されっぱなしな勉強会でした。




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デザイナー(仮)

夢見がちなデザイナー(仮)です。特技の現実逃避を繰り出しながら、デザイナー(キリっ)に進化すべく日々奮闘。
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