アルス・エレクトロニカ2016を観にオーストリアに行ってきた話
9/11の週末、アルス・エレクトロニカに行ってきました。オーストリアです。名前は知っていたのですが、その週になってフェスティバルが開催されていることを知って、一度見ておきたいなと思って、なんか勢いで行ってきました。これはレポートというか日記で、関係ないことにばかり感動してます。
アルス・エレクトロニカとは? (Wikipediaより)
アルス・エレクトロニカ(Ars Electronica)は、オーストリアのリンツで開催される芸術・先端技術・文化の祭典で、メディアアートに関する世界的なイベント。
2016年のフェスティバル紹介ムービーはこちら。カッコイイですね。
会期は2016/09/8 - 2016/09/12で、恐らく週末土日がイベント盛りだくさんな感じでした。僕は日曜を選んだのだけど、土曜も楽しそうで、イベントを見て行く日を決めた方が良かったなと思います。まぁ、日曜もハッピーで結果月曜も当日券を買うことになりました。
土曜はフェスティバルのメインビジュアルにもなってるDrone100が実施されてました。
世界中で定期的にやってるみたいなので、いつか見てみたいです。
さて、日曜、開催都市であるリンツにやってきました。ウィーンから電車で1時間半くらい。Wi-Fiも使える快適な電車でパソコン触りながら来れました。
リンツです。当たり前だけど、めちゃヨーロッパです。
深夜0時過ぎにうろうろしてたのですが、静かすぎて逆に不安になるくらいだったので、たぶん平和です。
会場はメイン会場のPOSTCITYとアルス・エレクトロニカセンターが大きく注目すべきな感じで、あとは現代アート系の美術館、OK Center for Contemporary Artでも連動して展示があります。(他にも細かくあるはず)
POSTCITYエントランス。
POSTCITYからアルス・エレクトロニカセンターまでは徒歩で30分くらい。市内は路面電車やバスが走ってます。フェスティバルのワンデイパスがあったら公共交通乗り放題なのだけど、初日知らなくて歩きまくってました。まぁよしです。
アルス・エレクトロニカセンター前の橋からの景色。とても綺麗。
POSTCITYはもともと運送工場?だったらしく、めちゃ工場です。これは嬉しすぎるサプライズで、自分は廃工場大好きなので到着するなり軽く震えはじめました。
あー、この感覚なんだっけ...と思ったら「あいちトリエンナーレ2013」で納屋橋会場が廃倉庫の中を歩き回る感じでワクワクしたのを思い出しました。探検は楽しいです。今回は地下を2日で4周くらいしました。
もちろん地下だけじゃなくて、地上も展示に使われています。
ここではドローンの遊び方をお姉さんがひたすら教えてました。
その場で写真をとって3Dプリンティングできた場所。カップルがキスしながら写真撮ってて欧州か!(欧米かのトーンで)って感じでした。
僕は日本で行ったことなかったMakerFaireも臨時出張してました。
黙々と石柱を彫り続けるデカイ3Dプリンター。
アンダー19枠みたいのがあって、若者がMineCraft4Dという展示をしてました。紙のブロックを作ったら、体験型MineCraftをプレイさせてくれるというもの。椅子に座ってプレイして水が出たり、熱くなったりします。「学校でコンピューターの勉強してるの?」って聞いたら「暇な時間に勉強して作ったんだ」って答えが返ってきて、若者怖いと思いました。
日本のメディア芸術祭でも展示されてた「可能な子」もありました。これ以外にも日本人の作品はかなり沢山あって、来場者にも日本人が多く、至るとこで日本語を聞きました。日本でやればいいのに。やってほしい。
次に、アルス・エレクトロニカセンターに移動しました。
ここでは、科学+Artな展示が行われていました。
アルス・エレクトロニカセンター。夜は見なかったけど、イルミネーションが綺麗らしい。
なんとなく研究員的コスチュームの係の人たちが案内してました。
この日はアニメーションも展示されてました。
さて、次にOK Center for Contemporary Artに移動します。ここがショッキングすぎて、この後のBig Concert Nightに遅刻しそうになります。
基本的にはCyberArtsが展示されています。サザエBotもここで見ることが出来たと思います。
ただ、入り口のお姉さんが「そのチケットでもう一つの展示も見られるわよ。」みたいなことを言うから、せっかくだしと思って覗いたのが天使展...的なやつで天使にまつわる作品を集めたみたいでした。たぶん。もうよくわからないだけど。
入った瞬間からおどろおどろしくて、
これは怖がるっていうリアクションでいいのかな...なんなんだろう...と困惑しながら歩き続けました。
このへんで、天使...ではなかったのかな僕の勘違いかな...ドイツ語わかんないしな、と思い始めました。
ちょうどそこで、空を飛ぶ人たちを見かけて、ああ、やっぱ天使だったわ、と思い直します。そこまでの展示のインパクトが強くて、何故飛ぶの?などの疑問は浮かばなかったです。
予定より時間を使ってしまったので、途中のパン屋で買ったご当地的な何かをお腹に放り込んで、POSTCITYまでダッシュで戻ります。
この日の一番キャッチーなイベントBig Concert Nightを観るためです。クラッシク、デジタル音楽、ビジュアル・アートの融合らしいです。オーストリアでしか観られない感が漂ってる企画です。日本だったら何を融合させるだろう。
追加のチケットがないと見られないイベントだと思ってて、午前中に受付のお兄さんにしつこく「いや、ホントに観たいんだけどいらないの?マジで」って何度も聞いて迷惑をかけました。お兄さんは優しく「ホントにいらないけど、時間より早くこないといい席はとれないよ」と教えてくれました。
お兄さんは正しくて、ギリギリに着くと列が出来ていました。アドバイスを活かせず申し訳ない。
この日に来て良かったと思いました。上質なVJイベントといった感じです。
前日にウィーンでコンサートを観たのですが、そちらが恐らく超観光客向けだったせいか、演奏にも素晴らしく感動しました。
コンサートは会場内を移動したりしながら7:30pm-0:30amまで続きました。後半はデジタル音楽で遅い時間になるほど実験的になりました。僕には刺激しかない5時間でした。
---
この日、全体を通して印象的だったのは、言うなればマイ・ベストはCyberArts展のメインビジュアルにもなっていたInfernoです。ウェアラブルロボットによるパフォーマンスです。ロボットにダンスがプログラムされており、演者はダンスを知らずとも一体感のあるパフォーマンスを披露します。
僕が観た回では、一般人な参加者が装置を恐る恐る着けるところから、徐々にダンスを楽しみはじめて、最後は満面の笑顔へ変化していく姿が印象的でした。
ロボットが演じるより、むしろそれを仕事としてる役者が演じるよりも、人間らしさがあるのではと感じました。
僕は大学の頃劇団をやってて、諦めてエンジニアになったくちだけど、ええんやで、ってそっと抱きしめてもらった感じがして(壮大なる勘違い)、ホロリと涙が出た。そんな超個人的な理由でマイ・ベストに選びます。舞台芸術は可能性に満ちている、ね。
明けて月曜、ウィーンに戻って観光するつもりだったのですが、留まってウロウロした方が有意義だなと思い当日券買いました。平日は安く値段設定されてて上手です。
以上、インスピレーションに満ちた2日間でした。正直、許される状況なら来年も行きたいです。フェスティバルパスとかで :) (通しのチケット、フェスティバルパスには名前が刻印されてました。)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?