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いま散歩をはじめた理由③「体験型と言う前に試しておきたいこと。」

トーク×散歩、その後おやつの時間を通じて"いまこのとき"を楽しむ全5回のイベント「いまの私と散歩する。」

開催まであと1ヶ月を切り、具体的なタスクも増えてきました。初期パンクロックのようなDIYさがあり、やることたくさんけど楽しみだなぁという感じでここ何日かを過ごしています。

いま散歩をはじめようと思った理由のなかで、イベントの楽しみ方を自分なりに試してみたいことについて書いてみます。

実感をもつためにできること

たとえば、書籍を出版したばかりの作家さんのトークを聞きに行く。ああ面白かったなあと会場を出たあとスマホを開き、いつもの癖で複数のSNSを見る。すると不思議、さっきまでのイベントの内容がほとんど忘れてしまっている。一晩寝たらもう最後、思い出せないくらい。

わざわざお金と時間をかけたのに、自分の中をするりと通り抜けてしまう。それは、トーク内容のいい悪いではなく、こちら側の姿勢の話なのではないかと思うようになりました。

今でも覚えているのは、2015年に、奈良で2泊3日のイベントで、たくさんのゲストの話を聞くというもの。誰が何を話したという詳細ではなく、「あの場を通じて生きる方向性が少し変わった」という実感があります。そんな実感をもたらすには、そこで何が起きたかを自分に染み込ませる「時間」と「機会」がセットで必要なんじゃないかと考えました。

だから、いま散歩では、トーク→解散ではなく、そのあとめいめい散歩をして頭を整理したあと、もう一度会場に戻って自分の意見を話す場を設ける、こってりしたイベントにしました。インプット→染み込ませる時間→アウトプットを連続することで、その場がより実感を伴うものになるんじゃないかと思います。

場づくりの前にできること

体験型、コト消費、そういったワードが出て何年になるんでしょうか?僕の印象だともう10年くらい聞いている気がします。

体験型と聞くと、陶芸教室で器を作ってみるとか、雪山でスノーシューを履いてみるなどのアクティビティを連想します。

最近、尊敬する経営者の方と話していて「アクティビティを用意することが体験型ではない。体験型とは、自発的に感じてもらうための装置だ」という言葉にハッとしました。

ふだん、仕事では本のある場づくりをしているので、きれいで、かっこいい空間にピシッと本が並ぶ場所がうまく作れることもあります。

でも、それを面白がってもらえる人と、まったく目に入らずスルーしてしまう人がいるなぁと感じていました。

今回のイベントは、神保町を歩きます。ただ街を散歩するだけでは、古本屋さんの店先もするっと通り抜けてしまうかもしれない。でも、トークを通じてアップデートした自分が街を散歩するとアンテナの感度が違うので、面白い本が飛び込んでくるかもしれない。

街や店を新しくするまえに、自分を新しくするといいかもしれない、それが本当の体験型なのかもしれない。このイベントではそんな実験をしてみたいと思っています。

このイベントを通じて、いま自分が何を考えているのか、何を面白がっているのかがすこしくっきりする。そしてそれが、本屋さんの店先で見つける一冊の本との出会いも誘発するかもしれない。

いま、少しずつではありますが、参加を表明してくださる方がいて、本当に嬉しいです。ありがとうございます。

6/16 引き続きお待ちしています。詳細はこちらから

次回は、第一回目のゲスト、豊嶋秀樹さんについて書いてみます。

#いまの私と散歩する#イベント #いま散歩 #おやつ #本との出会い

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