失敗から学ぶファンドレイジング体制

以前の記事「寄付につながるファンドレイジング体制とは?」にてファンドレイジングの体制について説明しました。その番外編として、失敗するケースをお伝えしていきます。

1.Zeroの段階なのに支援者管理システムを導入しようとするケース

クレジットカード決済で寄付できる仕組みを導入すれば何もしないでも支援が集まると考える団体さんは一定数います。そのような団体さんは、たとえAmazonPayを導入したとしても支援を増やすことはできません。決済方法はあくまで寄付する方法ですので、その前の共感してもらうはたらきかけが欠かせません。某団体では月に2回活動説明会を行い、そこで毎回10人程のマンスリーサポーターをクレジットカード決済で増やしています。とてもWebページでの記事掲載に力をいれている団体なのですが、良質なコンテンツで潜在支援者をひきつけて、活動報告会というリアルな接点でマンスリーサポーターを依頼するといった共感を高める仕組みが必要なのです。

2.ファンドレイジングの重要さを代表が理解しない

ファンドレイジングが重要と感じたスタッフが、独自に勉強をかさねて試行錯誤しながら団体内にファンドレイジングの重要さを伝えようと頑張っている状況はよくあるのですが、残念ながら代表が不理解で、「そんなに大事というなら来月10万円寄付を獲得して、ファンドレイジングの重要さを証明しろ」などノルマを課すことがあります。ファンドレイジングは短期間で効果がでるものではありません。また、多くの寄付者は団体の代表がどんな人なのか、どんな経緯で団体を立ち上げたのか、どんなビジョンを持っているのかなどなど、代表の人柄で寄付することが多いです。たとえ同じ言葉であっても代表が語るのとスタッフが伝えるのとでは受け取る方の重みが違います。代表が広告塔となって共感をよぶメッセージを発信し、スタッフが感謝を伝えとどこおりなく事務処理をしていく、そうした連携が必要です。

3.ファンドレイジングを頑張っているのは代表だけ

これは2のケースと逆なのですが、ファンドレイジング大事だー!と宣言していろいろやっているのだけど、代表本人のみ頑張っていて周りのスタッフは「お金とってくるのは代表の仕事」みたいなことを言って全く関わらないケース。これは、単発的に寄付は集まるかもしれませんが継続的な支援につながらないので、代表が忙しくなったら対応ができなくなって支援が伸びなくなり、「代表がさぼっているから寄付が伸びない」と言われることになります。団体内でファンドレイジングのキーパーソンを育成し、一緒に取り組んでいくことが欠かせません。

4.事務処理で忙殺される事務局

支援者も一定数増えてきているのに情報はエクセル管理で、週次のミーティングの度に会員数と寄付金額についてレポートをピボットテーブルや計算をスタッフにさせる代表やマネージャー、膨大な領収書と対応する宛名ラベルを手作業で大量に作成し、ダブルチェックしながら封入作業をすることになっているプロセスなどなど。支援者や寄付が増えてくるとこうした事務作業が増えてきます。寄付白書によると支援者が団体に寄付したいなと思う理由のNo1は団体の活動に共感すること、No2は寄付の使い道が明確であることです。団体はこのトップ2のことについて注力していかないといけないのですが、事務作業に忙殺されてしまいやるべきことに取り組めないことで、支援の伸びは頭打ちになってしまいます。情報量が増えてきたらシステムを導入することで作業を効率化し重要なことに取り組むことが重要となります。

5.ひたすらPlan Doを繰り返す

様々な寄付の方法を用意しているが、なかなか寄付につながっていないケースが多いです。それは、提供している寄付の方法と支援者のニーズにマッチしていないことが一因と考えられます。なぜこの方法で寄付が集まらないのか、逆になぜこの方法に寄付をしてくれたのかを振り返り、改善することが重要となります。そのためにも支援者情報や支援履歴の見える化は欠かせません。

まとめ

ファンドレイジングの段階に沿った、体制を整えていくと効率的に支援を伸ばし続けることができます。逆に段階に沿わない対応や、体制を整えないとスタッフにしわ寄せがいったり、支援が伸びなやむといった状況になります。1つ先に必要なことがわかれば打ち手を考えやすくなりますので是非この図を活用してファンドレイジング体制を整えるヒントにしてください。

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今給黎 辰郎

今給黎 辰郎(いまきゅうれいたつお)認定ファンドレイザー・認定講師 NPO法人フローレンスや日本ファンドレイジング協会でのファンドレイジングの経験と、非営利団体向け支援者管理システム「GOEN DRM」での支援者管理の知識を活かしてフリーのファンドレイザーとして活動をしています。
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