社会貢献をバージョンアップする新しいプラットフォーム「actcoin」でできる6つのこと

2019年2月19日に開催されたactcoinの説明会に参加してきました。私はこの仕組みはこれからの社会貢献の形を変えるものであると思っています。今回はそんなactcoinをまとめてみました。

1.社会貢献が拡がるために必要なことは何か?

社会貢献は「寄付」と「ボランティア」の2つでなりたっています。日本において阪神淡路大震災の時にはボランティアが、東日本大震災の時には寄付が注目されてされるようになりましたが、その割合を見ると寄付をした人が45.4%、ボランティアをした人が26.3%となっています。

<寄付白書2017抜粋:ボランティア活動と寄付の関係>

今よりもさらに社会貢献を増やしていくには何が必要か?考えてみると以下の3つが考えられます。

①寄付やボランティアの履歴を取ることで、見える化すること

寄付やボランティアを始めて月日が経つと、どの団体にいくら寄付をしたのか、何時間ボランティアしたのかがわからなくなってきます。NPO側の各団体はデータを蓄積しているので貢献度を見ていますが、寄付やボランティアを行う個人側で履歴の管理をしている人は少ないです。

寄付やボランティアは自分の資産や時間を提供する主体的な活動です。そのため、活動の積み重ねは自分の価値観の表れです。そして、寄付先のNPOに対する投資と、そのNPOが生み出した社会的インパクトを紐づけることができれば、それがモチベーションや満足度につながります。

また、最近ではボランティア活動が学校の内申点につながったり、大学の単位に紐づいたりなど、活動の貢献を証明することが外部に対する価値になる時代になっています。

このように社会貢献は、見える化をしていくことで、自分の価値観で寄付やボランティア先を選び、満足を得る積極的な活動に変換していくことができます。

②よき寄付先・ボランティア先があること

現在日本には寄付先、ボランティア先になる団体がたくさんあります。例えば以下の法人を足すだけでも、120,618団体もあります。

 ・NPO法人が51,829団体 (平成30年5月末)

 ・認定NPO法人が1,083団体(平成30年5月末)

 ・公益財団法人、公益社団法人が9,464団体(平成28年9月末現在)

 ・一般社団法人が51,094団体、一般財団が7,148団体(平成30年7月)

含まれていない任意団体や学校法人、社会福祉法人も足すとすごい数になりますが、その中からよき寄付先・ボランティア先を探すのは大変です。Webで検索すればボランティア募集しているところを探すことはできますが、その団体が信頼できる団体なのか、支援者の気持ちにこたえてくれる団体なのかはわかりません。

そこで、一定の基準を満たした信頼できる団体がリストされていることは、実りある社会貢献活動につながる確率を高めるために重要なことです。

③経験をシェアすること

FacebookやTwitter、Instagramなど経験をシェアするSNSが日常に定着しているのと同様に、寄付やボランティア経験をシェアすることで共感やあこがれを生み、そこから多くの人の行動につながっていくと思っています。

つまり、寄付やボランティアが拡がるには、良きモデルとなる人がいて、

「どんな寄付先に、いくら寄付しているのか」

「どんなボランティア活動を、何時間しているか」

を自分の価値観やストーリーと共に発信していくことが重要になります。

2.actcoinで何ができるのか

ではactcoinで何ができるのかを見ていきましょう。現在はIOS版で公開されていますので、App Storeで「actcoin」で検索してインストールすることができます。(現時点でAndroid版は未定とのこと)

actcoinはブロックチェーン3.0の技術を用いた、社会貢献アクションにポイント(トークン)を付与する仕組みです。ブロックチェーンをつかっているので改ざんなどの不正行為がとても困難であることも大きな特徴です。

・actcoinは仮想通貨ではないの?

ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨は、ブロックチェーン技術を用いて電子決済の手段として流通しています。また、国内取引所を経由することでビットコインを日本円に換金することができます。これが仮想通貨といわれるゆえんです。しかし、actcoinはこのように通貨に換金することはできませんので、仮想通貨ではありません。企業が提供しているポイントみたいなものです。

・actcoinはTポイントみたいなもの?

では、actcoinはTポイントみたいなものでしょうか?企業が提供しているポイントは、誰かがその分の費用を払っています。Tポイントであれば、Tポイントを使用している店舗や企業がそのポイント分の費用を負担しているわけです。つまりポイント付与で費用が発生するので積極的にポイントを付与したいわけではありません。

actcoinはNPO側で作成した社会貢献のプロジェクトに対して、個人が活動した際にポイントが付与されます。寄付額の10%が、ボランティアなら1時間=1000ポイントのactcoinが発行されます。現在2030億枚のactcoinが発行済で、NPOと個人が協力してこれらのコインを配布する仕組みです。

全体イメージのように、企業・NPO・行政・ユーザー全体でactcoinを流通させ、誰も損しない仕組みです。ですので、actcoinで大儲けしたいとか、寄付を集めたいと思っている人は、できませんのでやめておいた方がいいです。

actcoinは純粋に個人の社会貢献活動をポイント化するツールだと考えてもらっていいです。そして、ポイントが流通した時にその価値をどのように高めていくかをみんなで創っていく仕組みです。

できること①:個人の活動の見える化

寄付については、領収書があるものについては画像データを添付することで審査後に金額の10%分のポイントが付与されます。

また、ボランティアについては1時間=1000ポイントが、シェアすることで100ポイントが付与されます。


以下は私のページです。昨年寄付したものを登録し、領収書の写真を添付することで、審査通過後にその10%分のポイントが付与されます。3000円の寄付を3回しましたので、9000円×10%で900actcoinが寄付で付与されています。そして、そして現在公開中のプロジェクトを自分のSNSでシェアすると100actcoinが付与されます。私は9つのプロジェクトを自身のTwitterでシェアしたので900actcoinが付与されました。寄付とシェア合わせて1800actcoinを持っていることになります。


できること②:SDGsのどの分野に貢献しているかのかがわかる

actcoinに登録しているNPOはすべて、SDGsのどの領域の団体かを登録することになります。そして、個人が寄付やボランティアを行うと、その領域のポイントがたまりますので、個人としてどの領域に貢献しているのかがわかります。そして登録しているNPOも自団体がどの領域の団体かを表明できますので、企業との連携もしやすくなります。

例としてフェアトレードのプロジェクトを添付しています。このプロジェクトのSDGs目標として4つの領域が示されています。


できること③:情報公開に積極的な団体がわかる

actcoinに登録できるNPO団体はCANPAN団体情報データベースに登録されている団体です。CANPANは法人格を問わず公益活動を行っている13,000団体が登録をされています。さらに登録項目は130の助成金の共通した項目を抽出しており、組織評価をする上で重要なポイントが抑えられています。また情報公開レベルを★の数で表示されていてactcoinで登録できる団体は★4つ以上となっています。

CANPANで表示される項目と★の定義はこちら

できること④:他のユーザーの社会貢献活動の履歴を見ることができる

個人の社会貢献の画面はユーザー全員が見ることができます。どのNPOに対してどれくらい寄付やボランティアをしているかや、SDGsの領域としてどれくらい貢献をしているのかのサマリー等、個々人の社会貢献活動の概要がすぐにわかります。

これまで、他の人がどのれくらい寄付しているかはわからにものでしたが、こうして共有することで、今までしらなかった良い寄付先を知ったり、世の中の人がどれくらい寄付やボランティアをしているかを知ることができます。それを通じて、新たな社会貢献活動を促していきます。

NPOの視点では、個人がどの領域に関心があるかや、寄付の実績がわかりますので、新たな支援者探しがすることができます。これまで個々人の関心領域はわかりにくいものでしたが、こうした仕組みで知ったり、アプローチする機会が持てることになります。これが支援者管理的にはとても魅力です。

共有したくない寄付・ボランティアがある場合は、登録をしなければいいだけなので、公開・非公開は自分で選択することができます。

できること⑤:社会貢献活動をリードしているユーザーを「ソーシャルアクター」として差別化

まだ基準は確定していませんが、社会貢献の貢献度が多かったり、多様な領域をカバーしている等で、全体をリードしているユーザーを「ソーシャルアクター」と認定し、差別化する仕組みを準備されているそうです。社会貢献活動のモデルであり、インフルエンサーとして明確に認識されることになります。いわば「信頼できる社会貢献活動家」ですので、NPO側からすると、こうした人たちを支援者として増やすと、付随してさらに多くの支援者が呼び込めることにつながります。

できること⑥:ユーザー同士のつながり、ユーザーとNPOとの接点が持てる

現在は各ユーザー情報の閲覧しかできませんが、今後メッセージやグループ化等の新機能が実装される可能性があります。そうした機能により、ソーシャルアクター同士が何かプロジェクトを行ったり、NPO向けにユーザー目線のファンドレイジングのアドバイスをしたり、逆にNPOからユーザーにアンケートやモニタリングをしたりすることができるようになります。

こうしたつながりを持てることで、これまでなかなか想像の域を出なかったペルソナの価値観部分についての理解が進むのではないかなと思います。

まとめ

actcoinについてまとめてみましたがいかがだったでしょうか。こうしたIT技術をつかったプラットフォームは、どのような価値を提供していくのかで成功するか否かが決まります。actcoinは公益資本主義にのっとったプラスサムな仕組みなので、「だまされないかな・・・」「損しないかな・・・」といった心配なく使うことができます。

そして、まだまだ完璧なツールではなく、これからどんどん機能が追加されていきますので、様々なシーンで利用してフィードバックすることでどんどんよいものになっていきます。こうした共に新しい価値を創っていけることが最大の魅力だと思います。



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今給黎 辰郎

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