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日記 恋愛の解剖記録

日記。


なんとなく文章を書く気分にならなかったので、日記をサボっていた。まあ誰かに命じられて書いているわけでもないんだけど、「日記書かなきゃ、でも今日はやめるか」と思うたび薄っすらと後ろめたさのようなものが蓄積されていく。【休載】とだけでも書きたくなる。



病院に行ってから出社した。予約システムに敗北したため思いの外待たされてしまい、終わるころには昼時になっていた。今から会社に行くとなると変な時間に着きそうだし、何より腹が減っていたので、近くの公園でお弁当を食べた。

食べかけでごめんね

最近気づいたけど、私って冷たいご飯が好きだ。ちょっと固いご飯にしかない旨味がある。

神経質なガキだったので、冷たいご飯をはじめ、お弁当みたいにいろんなおかずをぐちゃぐちゃにして食べるのが苦手だった。歳を重ねるにつれ神経のトゲトゲが削れて丸くなってきている。今はもう、水回りの汚れも素手で触れるし虫もはたき落とせるようになった。



ずっと頂き女子りりちゃんのことを考えている。ごくちゅう日記を読んで、ホストに貢いでいたとはいえ彼女にとって詐欺は生きる術だったんだろうなとか、彼女がお金と引き換えに費やした時間は誰も取り返してくれない残酷さとか、考えているだけで暗い気持ちになる。



自分にとっての「人を好きになる」という気持ちを解剖した結果、「相手が自分の理想通りである」という「希望」でしかないことがわかった。他人に対して独占欲を抱くことはあるが、それは相手が「自分を一番に思ってくれているだろう」という理想から外れることへの悲しみが生み出すものだ。逆に好きな相手が自分のことを恋愛や性欲の対象として見てきたとしたら、「プラトニックな距離感でいてくれる」という理想から外れることになる。どちらも失恋と呼べるほど、大きな悲しみを伴う。

「好きなタイプは?」をわかりやすく文章にすると「自分のことを好きにならない人が好き」になるんだけど、もっと厳密に言えば「他者と深く関わらない中で、少数精鋭の愛情を注いでほしい」という欲望になる。こういうキモい欲求を抱えているから、理想の相手がいたとしても距離を縮めることが難しい。理想の相手が理想じゃなくなったときが一番悲しいので。

恋は性欲と独占欲だという。それに当てはめるならば、私は他者に性欲を向けることはできないし、独占欲だと思っていたものの正体はねじ曲がった希望でしかなかったので、本当は恋をしたことがないのかもしれない。それでも恋をしたい、海を見たい、人を愛したい。人生って恋愛だけが全てではないけれど、恋愛なしに生きるには人生が長すぎることも事実だ。


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