在宅ワークにおけるデスク環境と基本的人権に基づく欲求に関するケーススタディ


在宅ワーク総評:総じてプラス
在宅ワークに移行してからはや3ヶ月が経過した。
幸い仕事を変えたおかげで書類に判子を押す必要がなくなったし、同僚とはビデオ通話やチャットでコミュニケーションを取れる。
会議の怒号も聞こえてこないし、不要不急の電話による割り込みもない。
(これは大きい!)
しかも、寝っ転がってデータ入力してたって誰にも怒られない。
自宅だと集中しづらいのでは?という懸念はあったが、現状総じてプラスだと感じている。

 課題:そもそも長時間作業することを想定していない
しかしながら、自宅が仕事場としてオフィスより劣っている点がいくつかあることは認めなくてはいけない。
そもそも長時間作業することを想定していないのだ。
ディスプレイは1枚しか無いし、デスクは広くなくて、昇降できない。
椅子に長時間座ると腰が悲鳴を上げるし、エアコンは電気代を考えると使いづらい。
私用との切り替えも大切だ。気分はもちろん、私用環境との切り替えもスムーズに行える必要がある。
これらを解決し、タスクを効率的にとっとと終わらせて、ゴロg、もとい、有意義な時間の過ごし方をするのが望ましい。
人生は有限だ(し、労働はだいたい体に悪い)。
かくして私はデスク環境の改善に取り組むことにした。

改善の結果できたデスク

画像1

制約:デスクと椅子はそのまま
まず、コストと部屋のスペースの関係から、デスクと椅子は既存のものを使うことにした。機能性はともかく、デザインは気に入っているし、入れ替えのためのもろもろ(粗大ごみとか)がめんどくさい。
これにより机上スペースや機能などが大幅に制限されることになる。

要求:在宅ワークにおける5つの基本欲求
デスクに対する私の要求は以下の5点だ。
1. デスクワークによる腰の負担の軽減
2. マルチディスプレイの確保
3. 机上がスッキリしていること
4. 配線が可能な限り見えないこと
5. 私用、仕事用のスムーズな環境の切り替え及び機材の共有
これらは普遍的に人間が求める欲求に通じている。

1. デスクワークによる腰の負担の軽減
1週間で腰に危機を感じ始める。
1ヶ月で人間性の喪失に至る。

2. マルチディスプレイの確保
ディスプレイ2枚は基本的人権だ。
アメリカ独立宣言にも書いてある。

3. 机上がスッキリしていること
机の上がごちゃごちゃしていると集中できない。
配線がビロンビロンしているなんて以ての外だ!

4. 配線が可能な限り見えないこと
配線がビロンビロンしているなんて以ての外だ!
しかしながら、配線がそこそこ多い。
HDMI出力3本、VDI1本、DP1本、電源6本、オーディオケーブルが3本、有線LAN3本…そして無数のUSBケーブル、etc
どうしてこうなった。
コイツらを、なるべく押し込んで見えないようにしなくてはいけない。

5. 私用、仕事用のスムーズな環境の切り替え及び機材の共有
宗教上の理由から、定時になった瞬間に仕事用から私用環境切り替えて、YoutubeとTwitterを開く必要がある。
また、要求3を満たすために、マウスやディスプレイなどの機材は私用、仕事用環境間で共有できることが望ましい。
さらに宗教上の理由から、ディスプレイはPS4と共有されている必要がある。

これら5つの欲求を満たす施策を施す必要がある。

要求に対する施策
1. デスクワークによる腰の負担の軽減
これに対するアプローチは2つある。
①立って仕事
②いい椅子に座ること
である。
よって最も良い施策は、
①立って仕事:昇降機能付きのデスクを買うこと
②いい椅子に座ること:いい椅子を買うこと
である。身も蓋もない。
できるならばそうしたい。しかし、すでに書いたとおりそれはできない。

次善策を考える必要があった。

①立って仕事:デスク上の台を導入する
デスクが上がらないならば、俺が上がればいい!
机の上に台を置いて、作業スペースの位置を上げる。
ディスプレイは少し上に傾ける。
スペースは狭いが、なんとか我慢してくれ。
あ、マウスよりトラックパッドのほうが相性がいいぞ。

②いい椅子に座ること:椅子サポータを導入する
いい椅子に座るとなぜ疲れにくいのか?
クッションがふかふかしているから?
それもあるだろうが、いい椅子は体にフィットした構造になっているため、座ると勝手に良い姿勢になるのだ。
つまり、「いい椅子に座ること」は「良い姿勢で座ること」に変換することができる。
しかし良い姿勢を保つのは容易ではない。
そこでいい姿勢で座ることをサポートするツールを導入する。

BakcJoyだ。

ここ2ヶ月私の腰を守ってくれている。

デスク上台とサポーターの併用で腰を守ろう!
 
2. マルチディスプレイの確保
基本的人権を守るために、もちろんディスプレイを2枚用意する。
自前では1枚しかなかったので、もう1枚は会社から拝借した。
スタンドごと置くと、机上スペースを圧迫するため、アーム型のスタンドを導入。腕2本付きで意外と安い。

3. 机上がスッキリしていること
マウス、スピーカー、オーディオインターフェイス、マウス、トラックパッド、キーボード。
常時必要なものなんてこれくらい。
それ以外はどっか見えないところにしまっておく。
そこそこ使うものは隣の引き出しにしまってある。
アナログ用とデジタル用、楽器用(!) の引き出しに分けてある。
仕舞う場所が決まっているのは大事だ。
何故かこれでうまく行っている。

机の上に書類が溜まってしまう人は、ぶっこみボックスを用意しよう。
郵便物も何でもかんでもそこに打ち込んでしまう。
たまに整理してあげよう。

4. 配線が可能な限り見えないこと
これがかなり厄介であるし、道半ばである。
ここは先人の叡智を頼るほかない。
配線を○すマンことGo Ando 様のブログである。

[ケーブル嫌いのためのデスク周りをスッキリさせるテクニック|Go Ando / THE GUILD|note]


正直私はここまでできていない。今後の目標として。
みんなも配線を○すマンになろう!

・無線接続の機材を使う。
配線のある機材の利用は必要悪だ。
無いなら無いほうがいい。無線接続できるものは無線で。
※Bluetoothはたまに調子悪くなるので有線と併用できるものがおすすめ

・机の下に這わせる
机とカベの間に隙間を入れて、そこにケーブルを垂らす。
配線はまずそこを通せないか考える。

・まとめる、くくりつける
ケーブルは放っておくとビロンビロンと無秩序に広がっていく。
結束バンドなどを用いて、ケーブルを束ね、デスクの脚や骨組み、ディスプレイアームスタンドにくくりつけよう。

5. 私用、仕事用のスムーズな環境の切り替え及び機材の共有
・ディスプレイの入力ポートを分ける
私用をHDMIポート、仕事用をDPとVGAポートに入力し、ディスプレイの入力切り替えで対応する。

・HDMIのスイッチャーを使う
上記対応は、デスクトップの出力ポートが豊富であったため可能だった。
一般的なパソコンはHDMIぐらいしかついていないので、その場合はHDMIのスイッチャーを使う。
PS4はスイッチャーでディスプレイを共有している。

・USBスイッチャーを使う
マウスなどの周辺機はスイッチャー付きのUSBハブを使って共有。

・複数登録可能なBluetooth機材を使う

これでスイッチを3つ押すだけで環境を切り替えられる!
敬虔な信徒でいられる。
安心して眠れる。

結び
こんな記事をここまで読んでくれたあなたは相当の暇人だ。
本当にありがとうございます。
この記事では計画的に改善を勧めていったように見えるかもしれないが、実際はそんなことない。
こうなったらいいなと言う思いつきを一個ずつ試していっただけで、中には全然うまく行かなかったものもある。
その中でうまく行ったものをケーススタディとして紹介させていただいた。
この記事が、いまだかつて無い在宅ワークトレンド下において、
読んでくださった皆様のデスク環境改善の参考になればこれほど嬉しいことは無い。
改めて、読んでくださって本当にありがとうございました。

参考文献
Go Ando 様の「デスクをすっきりさせるマガジン」
[デスクをすっきりさせるマガジン|Go Ando / THE GUILD|note]
https://note.com/goando/m/me3ed2026f6ac

アメリカ独立宣言(ウィキペディア wiki)
[アメリカ独立宣言 - Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E7%8B%AC%E7%AB%8B%E5%AE%A3%E8%A8%80)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?