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SDNでねんどろいどどーるを染めてみました

ねんどろいどどーるをSDNで染色して、ねんどろいどプッチ神父をどーる化しました。忘れないうちにやり方を残したかったので、その備忘録です。

完成品はこちらです。

染色後どーる素体の全身写真はこちら。

正面図。首ジョイントはプッチ神父のもの
背面図。同上

素体の写真はなるべく実物に近くなるように色をいじっていますが、見え方はモニタやスマホに左右されるのでご参考程度に。
染色した素体は、「ねんどろいどどーる archetype 1.1:Man(cinnamon)」。使用したのはSDNの茶色です。
別売りのハンドパーツと身長調整パーツも染めました。

今回作業するにあたり、以下のツイートとnoteを参考にさせていただきました。
ありがとうございます。大変助かりました。




最初に

注意事項

ねんどろいどどーるの関節はSDNでは染まらず、一部パーツの染まり方も若干異なります。そのためドール化する時に全身の色味を均一に揃えたいという方は、SDNでの染色はおすすめできません。
関節を染色可能な素材に置き換えるという方法もあるそうですが、今回は試していません。

おおまかな手順

やり方は、お湯とSDNを入れたボウルにパーツを浸して染めるという手順です。
SDNとは、樹脂用の染料です。

今回使用したSDN

本来の使い方は、水とSDNを入れた鍋を火にかけて適温にしたところにパーツを投入して染めるようです。しかしSDNに触れた鍋や温度計は料理に使えないのが勿体無いと思っていたところ、この方法で染めている方がいらっしゃったので真似させていただきました。
メーカーの推薦する使い方ではないので自己責任にはなりますが、この方法でも染色できました。

用意するもの

・ねんどろいどどーる(今回はcinnamon)
・SDNの茶色
・プラスドライバー
・ドライヤー
・ヤットコ(ハンドパーツも染める場合)
・金属製のボウルと、ボウルに入る大きさの取っ手付きのザル(料理用とは別に用意)
・中性洗剤
・計量カップ
・料理用温度計
・シリンジやピペット等、体積が測れるもの
・割り箸
・使い捨ての手袋
・使い捨ての不織布マスク

やり方

どーるの分解

①最初にねんどろいどどーるをなるべく細かく分解します。
パーツが固いため、破損しないようにドライヤーで少し温めてから外します。手足と関節球を外し、肘や膝の関節も外します。関節球は二つに分解できるのですが、SDNで染まらない部分なので分解せずあくまで外すだけに留めます。
股関のパーツは、プラスドライバーでおしりのネジを取ります。

おしりのネジを取ると股関節球を含む内側と外側に分けられるのですが、内側のパーツと股関節球は染めないのでこちらも分解せずに取り外しておきます。
写真を撮りながら作業するとパーツを元に戻す時に困りません。特に腕と脚は組み合わせに悩むのですが、今回撮り忘れてしまったのでグッスマさんのサイトで商品ページとにらめっこしながら組み直しました。

ねじを外した股間パーツ

足首関節や別売りのハンドパーツの手首関節は小さく抜きにくかったため、百均で購入したヤットコで挟んで抜きました。足首関節はまだなんとかなるのですがハンドパーツの関節は手だと難しいです。

ヤットコは先端が平らなラジオペンチ

どーるはこのくらいまで分解します。

今回染めるパーツ

染めるパーツだけザルによりわけておくのですが、どーる本体の関節球と股関の内部パーツは染まらないため別にします。首ジョイントはSDNで染まるそうなのですが、本人のものを利用するので今回は染めませんでした。
別売りの身長調整パーツと、ハンドパーツについている手首の関節は染まるので、染めるパーツと一緒にしておきます。

洗浄

③汚れや手の皮脂が付着しているとムラになるので、パーツを中性洗剤で洗います。
裏面に「液性:中性」と記載されていればなんでもいいのですが、一番使いやすいのは台所用洗剤だと思います。

使用した洗剤

私は泡タイプの洗剤をパーツにかけて放置したのですが、液体タイプを使う場合はボウルに洗剤とぬるま湯を溶かし、パーツを入れたザルを浸してゆすって軽く撹拌します。置いておく時間は数十分です。
新品のパーツであればこれでも大丈夫だったのですが、普段よく触っている素体の場合はもっと時間を置いたり柔らかいスポンジで軽く洗うなど、しっかり洗浄したほうがいいです。

④ザルを引き上げてボウルの洗剤を捨て、パーツをぬるま湯で濯ぎます。
洗い残しがあるとうまく染まらないので、泡が切れるまでしっかり濯ぎます。

⑤染色で使うお湯の量を決めます。
洗ったボウルに300mlや500ml等、キリのいい量の水を入れてパーツを入れたザルをボウルに沈め、パーツ全体が水に浸かるか確認します。パーツがきちんと隠れる水の量が、そのまま染色に使用するお湯の量になります。

染色についてですがパーツの染まり方は一定ではなく、「股間パーツと首ジョイントは色の染まり方が若干異なる」「手足等の小さいパーツは染まるのが早い」らしいです。
一回で全部染めて各パーツの色味を見ながら別々に引き上げるのは難しそうなので、今回は「体パーツ」「手足と関節、股間パーツ」の二回に分けて染色しました。


染色

SDNの注意書きにある通り、染色の作業中は換気扇を回し念のためにマスクをします。SDNが衣服に付いたときのために汚れてもいい服装に着替え、使い捨ての手袋をします。

今回使用した目盛り付きの5㏄ピペット

SDNは体積を計って加える必要があるのですが、プラスチック製のピペットや注射器型のシリンジが便利です。いずれもホームセンターで売っているものです。

⑥空っぽのボウルに、⑤で調べた量の熱湯を入れます。
温度計をセットし、適温になるまで待ちます。待っている間、今回染色する「体パーツ」のみザルに残して他のパーツはよけておきます。

SDNに書かれている染色温度は70±10度なので、60~80度の範囲内であれば大丈夫なようです。
ただ、以前75度で染めた時はあっという間に染まってしまい微調整が難しいと感じたので、個人的には70度以下が扱いやすそうだと思いました。
今回は65度でチャレンジ。

⑦お湯が適温になったら、よく振ったSDNをボウルに加えます。
体積比でお湯:SDN=20:1が目安なので、例えば500mlのお湯には25mlのSDNをピペットで計って加えます。加えるSDNの量は体積であって、重量ではないことに注意。
割り箸で軽くかき混ぜれば、染色液の完成です。

⑧「体パーツ」が入っているザルをボウルの染色液に浸します。
ザルを時々ゆすりつつパーツが染まるのを待ち、途中で何度かザルを引き上げて色味を確認します。顔パーツと比べてみて、ちょうどいい色味になったらパーツをザルごと引き上げます。私は1分30秒で引き上げました。
時間はあくまで目安なので、どの程度浸すかは自分の目で確認しながら行います。

⑨ザルを引き上げたらそれ以上染まらないようにすぐにパーツを水ですすぎ、更に中性洗剤で洗って完了です。

別々に染めたパーツをまとめたもの

時間経過で退色するので色は同じか少し濃いめが良いそうですが、今回は同じくらいを目指しました。
あとは分けたパーツごとに⑥~⑨の手順を繰り返します。

注意点

ムラができる原因になるので一度使った染色液は再利用せず、染色が完了する都度作り直すようにしています。作る染色液の量にもよりますが、SDN一本でどーる二体は染められるので、途中でなくなる心配はあまりありません。
また、足パーツには裏に磁石が仕込まれているので足同士がくっつくのですが、くっついた状態で染色するとその部分だけ染まらないこともあるため、染色液に浸すときはザルの中で足同士の距離を離しておきました。

気になったところ

手首関節のムラ

全体的に綺麗に染まったのですが、なぜかハンドパーツの手首関節だけがムラになっていました。

ムラが特にひどいパーツ

ムラの程度も結構まちまちで、ほとんどムラのない関節もありました。
同時に染めた手足は奇麗に染まっているので、素材の違いか大きさのせい、もしくは洗浄不足あたりかと推測。目立たない部分のため許容範囲なのですが、原因が気になるところです。

各パーツの色味

股間パーツは赤みが強く出ると聞いていたのですが、このくらいの濃さだとあまり目立たないですね。もっと染めると赤みが出てくるのかもしれません。他の部分との色の違いは、肉眼だとわかるかわからないかくらいです。

腕や脚とは別に染めた手足ですが、組み合わせてみても違和感はなかったです。

完成

というわけで改めて、完成品です。

礼拝ポーズ。このポーズをさせたくてどーる化して、思ったより顔と手の色味の差が気になる・・・という動機で染色をしたので、大満足です。

おつとめに行くニュー神父。

既存の顔に手を加えてしいたけ目にしてみました。身長調整パーツを使うと立ち姿がすらっとした印象になりますね。

時間経過で色がどうなるか気になるので、また色味に変化等あれば追記します。

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