見出し画像

4月第1週〜石川、福井〜

1日目

新幹線

 今回は18きっぷ期間内ではあるが北陸だと使えない区間が広く負担額があまり変わらないため新幹線課金をした。正規の料金で買うのは嫌なので割引がいちばん大きいeチケットなのだが紙で持ちたいので発券。切符にeチケットと印字されているのは何度見ても不思議な気持ちになる。

金沢までワープ

お魚ランチ

 金沢駅に着いたのはお昼頃だったのと雨がそこそこに降っていたこともありほぼ駅ナカである魚がしさんへお邪魔することに。お目当てのランチは売り切れてしまっていたので小鉢が沢山あるセットを選ぶ。白米に合うのは刺身ではない派の私でも刺身も焼き魚や煮魚もあるこのセットなら満足出来た。他の料理も美味しそうだったのでまた訪れたい。だが平日でも待ち時間があったので普段はかなり待つことが想定される。

これで1300円

石川県立博物館

 今回は前回の旅行で行けなかった石川県立博物館を訪れることにした。兼六園のすぐ側にあるのだが21世紀美術館の方に皆目がいってしまうのかあまり目立ってはいない印象である。レンガ造りの建物は小雨だとかなり雰囲気が出ていてある意味いい日に来たかもしれないと思った。

レンガ造りの建物

 大学生ということで有難く割引を使わせてもらい内部へ入る。この博物館、そもそもに良い建物かつ綺麗なのだが特に展示物の説明映像が素晴らしい。全ての映像が新しく見る価値があるものだった。古い映像はそれだけで見る気が失せる場合もあるのでこの良さはとても大きなメリットである。映像はほとんどが撮影禁止だったため是非行って見てみてほしい。
 そんな素晴らしい映像の集大成とも言えるのが祭礼体感シアターだ。全ての展示の最後の通路に用意されており、全員に絶対見せるという心意気が感じられる。内部で流れているのは石川県内の祭りをカテゴリー別に分けたものなのだが、すごいのがシアター内の中央部分では実際に振動が感じられるのだ。といってもあまり大きいものではなく体育館のステージで太鼓の練習をしているのをステージに座って聞いているくらいの振動である。そんな没入感を利用して流される映像は3面あるスクリーンをフルに使って、3方向全て異なる視点で流されるのだ。恐らく100カメという番組が好きな人は皆好きだろうし、私は見事に時間が溶けた。
 個人的には獅子舞の親子の映像がとても可愛らしくて好きだった。蝶々にちょっかい出しているのは反則だと思う。

絶対に通らないと出れない仕様

加賀本多博物館

 こちらも同じ建物に入っていたので同時購入をしていた。ただ、日本史をサボっていたことが仇となりあまり楽しめず。今回の課金は今後への布石と思いのんびりと見て回ることにした。ここでの思わぬ収穫は無料のクリアファイルである。チケット入れに丁度よく、最近折りたたみ財布をつかっていることで発生していたチケット折れ問題をここから先解消することができた。

ボルガライス

 夜ご飯は金沢から福井まで移動して福井の名物であるボルガライスを食べた。オムライスの上にカツが乗っており味はかなり和風で、お味噌汁と漬物が付いてくるのも納得な味である。福井に滞在する中で何度も目にしたのでかなり人気かつ有名なメニューなのであろう。

ボルガライスのセット

2日目

福井恐竜博物館

 今回の旅で1番楽しみにしていたのがここである。恐竜に対する興味というよりも世界三大に数えられる恐竜博物館というものに興味があったという感じである。
 中は想像通りとても大きく綺麗であった。展示内容は知識があったらもっと面白いのだろうがレベルの高い展示というものはそもそもに面白いので楽しめた。私の恐竜知識レベルは中学理科しかないので幼い頃から触れてきている人が羨ましい。
 この場所が子連れに優しいと感じたのは音に関する部分である。とても子供が多いが恐竜が常時鳴いていることでなき声の正体が子供の泣き声なのか恐竜の鳴き声なのか分からないのだ。普段より気にならないのでこの観点を手に入れてからはある意味とても面白かった。また、展示量とその難易度のおかげで想像よりも邪魔されることなく見て回れたのも棲み分けが出来ておりとても良い。

サイズ感がバグる広さ

 お昼ご飯は館内にあるレストランでソースカツ丼とそばのセットを食べた。昼時少し前のおひとり様ということで並ばず入ることができ、そこまで待たされることなく食事が行えたのだがレストラン内は電波が何故か悪かったので注意が必要だろう。

蕎麦がとても美味しかった

福井県立歴史博物館

 午後は時間があったので福井県立歴史博物館に行くことに。このような博物館には珍しく人の入りが良かった。恐らく入館料無料の対象が広いことが理由だろう。
 この博物館は図で魅せるタイプであり大きな地図や屏風が多かった。そして説明文の分量が比較的多いかつ読みやすい。映像が少ない分こちらに力を入れているのかもしれない。
 そのような特徴を活かして行われていたのが特別展である。こちらではそんな説明文がさらに文量を増やして登場すし、しかもそれを書いた学芸員の方の似顔絵付きときた。この人の文章が好き、というような新しい見方が出来たので是非他の博物館でも見てみたいと思う。

量より質な博物館

 特に紹介したいのは昭和の展示である。歴史展示に比べ建物展示が増え、アピールの仕方によってはインスタ映えを狙った客が来そうだと感じた。このブースでは季節に合わせて樹木の装いが変わるのはもちろん、店内の小道具も変わるのだそう。複数回行きたいと思える博物館はそう多くないのでこのこだわりだけでもとても面白い。

ちょっとしたセットみたい

 この博物館には1階にオープン収蔵庫というものがあり、基本的に自由に引き出しを開けて見ることができる。宝探しのようなワクワク感があるので奥まった場所ではあるが是非足を運んでほしい。

ガラスが無い分近い

3日目

東尋坊

 この日のメインは東尋坊である。ただそれだけでは私という人は楽しめなさそうだと事前に感じていたため御船印集めも兼ねて遊覧船に乗ることにした。
 この遊覧船、結論から言うととても良かった。この手の船にしては就航数が多いのももちろんだが説明が丁寧で雄大さを実感できるので知識を吸うタイプにはもってこいなのである。注意してほしいのは小さい船ということでとても揺れるし風があるので寒いということだ。これから行く人は窓は開けられるので船内から見ることも考えてほしい。

1番下まで歩く必要がある

散歩

 東尋坊から越前松島水族館までは平坦な道が続くので歩いていくことができる。今回の旅行では行く先々の桜が満開だったのだがここでも例外ではなくとても美しい桜が咲いていた。海と桜と青空を眺めながらラジオを聴きながらてくてく歩く以上の幸せはあまり無い。この日はウェディングフォトを撮っている人達もいたので本当にちょうど良い日だったのだろう。

海が近い

越前松島水族館

 この水族館は距離の近さが魅力である。建物自体は古いのだが至るところにタッチプールがあり触れる種類も個体数も多い。となると色々なことが起こるのだが今回はミズダコがそれだった。
 そもそもここはミズダコだけがいる建物が存在しており飼育研究に取り組んでいる。そこでは展示の他に最大8体のミズダコを触ることができる。タッチプール用のミズダコは個体毎に分けられており2枚のアクリル板が被せられているのだ。基本的には1枚目だけが被せられておりそこには手を入れる穴が2つ開いている。その穴からなんとミズダコが出てきていたのだ。丁度私しかいないタイミングで入るとこの状態なのだからとても驚いてしまった。
 もちろんすぐに飼育員さんに来てもらったのだがイルカショーの時間だったのでそちらを見なくていいか聞かれる。しかしこちらの方がレア度高いということで戻す様子を見させてもらった。飼育員さん曰く頭を出せると出れてしまうらしく同じ穴から押し入れられていた辺りが少し可愛いらしい。

逃げ出していたミズダコ

 常設展示の中で特設されている部分として白いナマコがいた。これ自体はただのアルビノなのだが、前日の福井県立歴史博物館で展示されていた日本書紀で白いナマコを天皇に献上した記述があることを覚えていたので興奮したのを覚えている。

真っ白なナマコ

 私がこの水族館を楽しみにしていた理由の1つに、1番好きな魚であるコンペイトウという魚を重点的に展示しているということがある。コンペイトウハウスという可愛い建物があり、中にはコンペイトウとオオグソクムシがいる。そう、なぜかオオグソクムシもいるのだ。以前新江ノ島水族館で噛まれて以来どうしても苦手なオオグソクムシと最愛のコンペイトウが同じ空間にいるということで入るか悩んだが意を決して入ることにした。
 中には生まれたばかりのコンペイトウから大人の個体まで沢山いてとても癒された。吸盤でぽてっとくっついている姿はブサカワなんて言葉が似合わないくらいとても可愛い。帰る際にしっかりとぬいぐるみマグネットを買ってしまったがとても満足している。

コンペイトウのイラストが可愛い

お昼ご飯

 お昼ご飯は越前松島水族館のレストランが閉まっていたこともあり食べるタイミングを見失っていた。そこであえて三国駅前まで移動して地元のカフェに入ることにした。
 地元のおばあちゃんがやっているという感じのカフェには様々な食事メニューがあったがその日は少し寒かったので鍋焼きうどんを選んだ。この選択は大成功でしみしみとろとろの鍋焼きうどんはとても美味しく遠く行きにくいにも関わらず大ファンになってしまった。帰る際にはお店のお母さんに気をつけてね、と何度も伝えられお腹も心もほこほこで帰ることができた。

ほかほかの鍋焼きうどん

おわりに

 これは前編であり来週には後編をあげるのだが既にまた北陸に行きたいと考えるようになっている。博物館も県をまたいで連続で行くことで歴史に流れや共通点を見出すことができたことが魅力に繋がっているのだろう。時間をたっぷり使った旅行の魅力は私の知らないところにまだまだあるのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?