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てつがくカフェ

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久米島での「てつがくカフェ」の取り組みを、案内人の主観でレポートします。「てつがく」は人生を豊かに味付けする「料理」であるをコンセプトに毎回「もやもや」を、さらに「もやもや」して… もっと読む
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記事一覧

平和と自由を実現する唯一のスタート地点

ある日、「ナチスの軍服をかっこいいと着る人と出会う」という衝撃から個人のもやもやが生まれた。そのもやもやを友人と共有してみたら、「広島原爆の被害者の遺品を撮影したアート作品」をみたときのもやもやが重なって、今日、ゆんたくカフェという対話の場ができあがった。 詳しい対話の内容は割愛して、その対話の場の案内人をしながら気づいたことをもとに、さらに自分の中の思考を研いでいこう。 ◇「自由」はどの立場から制限できるのか 誰かの自由を侵害しない限り、自由を認める。自由の相互承認とし

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究極のラーメンにたどり着くには

今日は、10代の友人たちと対話会。といっても半数以上が初対面。でも、いちゃりばちょーでーだから、もうきっと友達(たぶん)。 今日の対話会の根底に「自分はどんな基準をもって生きればいいか?」というのが横たわっていたと思う。その悩みはそれぞれ「人生の目的は?」「学校という”正解”が決まった場所ってなんだろう?」「1対1でのコミュニケーションの距離感」「生きる上での羅針盤」という形で言葉にされていた。 では、「あなたの生きる上での基準はなんですか?」とダイレクトに問えばいいのか

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そのキャッチフレーズには「タイ」が抜けている

先日の哲学カフェのレポートを書いている。元高校生と、現高校生の5人で行った。 今日は私は案内人をすっかり降りて、参加者にお任せして、傍観者になっていた。 なので、内容のレポートというよりは、この状況そのものから考えたことをちょっとつづろうと思う。 今回のてつがくカフェのメンバーは、H先生を呼ぼうの会、というプロジェクトメンバーであった。高校3年生、高校2年生、中学3年生の学年をまたいだメンバーで行っていたプロジェクトで、無事H先生をお迎えした後、高校3年生が卒業し、ふわ

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「考えること」の価値を伝える

大阪で、研究時代の友人と会っていた。惜しげもなく披露してくれる研究話に圧倒され、壁を一ミリずつでも掘り進んでいこうとする、知の研鑽を感じた。その熱量に、じわりじわりと、肌を焼かれているような感覚。自らの方向性が正しいことを再認識しつつも、自分が考えることを放棄してきたことを突きつけられている。 ◇「考える」理由 「考えること」というか、「哲学的対話」の価値について問われた。 僕は「考えること」は、大仰なことではないと思っている。内省を通して、世界の見方が少しでも変われば「

人間のタイプを分ける様々な視点 その3

引き続き、タイプ分けのお話。 今日は③ボトムアップ型思考とトップダウン型思考について。 日本語で言えば「帰納法的思考」と「演繹法的思考」と大きく分けられるかと考えている。事物を一個一個積み上げて、なにか構造を作っていくのがボトムアップ。ドバっと上から落として、削りながらつくるのをトップダウンとしてイメージしている。 個人の中にも「ボトムアップ的」と「トップダウン的」は混在しているので一概には言えない。だが、イメージを広げるためにこんな例を示したい。 私の姉と私の比較で

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その在り方は暮らしに直結しているか

今日も高校生たちの胸を借りててつがくカフェ。興味関心は「クリエイティブでいるためには?」だった。 アウトプットが大事。消費することだけでなく、生産出来ることが大事。仕事とは、生産することである。 そんなもやもやを、彼らと共有していた。いま思うと、どこかで来年以降の身の振り方に対しての不安も入り混じっていたのだろう。話しているうちにどこか重くなっていった。 「アウトプットがしんどくなくできるといいのに」ということも話し合った。何かを話すこと、何かを書くこと、表現することが

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第6回てつがくカフェinくめじま お題「テレビ」(みじてつシリーズ)

<要約> ①ネットとテレビは、メディアとしての種類が違う。  メインメディアからは逸れるかもしれないが、残り続ける。 ②ダラダラ見る、偶発性の発生。情報へのアクセス。  受動性と能動性の必要性は? ③大衆性。情報共有の速さ。CMモデルの変革は起こりうる。 いつも「もやもや」して帰ってもらうことを目的に開催している「てつがくカフェ」ですが、今回は「ふわふわ」してしまいました。案内人の力不足がまたも露呈した回でしたが、「もやもや」にするための”種”は見つかったような気もしていま

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第一回 じつがくカフェ 「幸せの仕事」

開催:2018年2月17日(土)19:30~21:30 参加6名 ※これは、参加者主体の状況共有用の記録ではなく、単なる案内人の主観の記録です。 <要約> ①人間社会で生きると、誰もが「価値をつくる行為=仕事」をしている。 ②すなわち「仕事」は、「誰かにむけて価値をつくっている」行為である。 ③仕事でつくった「価値」を振り返ると、「自分の幸せ」をあぶりだせる 5回の「てつがくカフェ」を経て、いよいよ「じつがくカフェ」の実験的開催にたどりつきました。 対話を通して問いを

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