はずれを引き続けても、プロセスを大事にする
一枚絵だが続き物が描きたくて、キャラクターを考えている。
登場人物は大体決まっていて、いまはぼんやり描きながら、イメージを立ち上がらせている。
話の筋は「美しいもの」を見に行く二人組の予定。「美しいもの」にこだわる二人って、どんな顔をするだろうか。
そんな顔、僕だって見たことがない。
ましてや、キャラクターは人間ですらない。
この削り出しの作業が、結構つらい。「はずれ」しか引かないからだ。自分ですら「正解」がわかっていないのに、「あたり」なんてなかなかひけない。僕の絵の技術も相まって、「あたり」探しは難航を極める。
それでも、感覚というものはそういうものだと、あらためて思う。
「あたり」の感覚って、「はずれ」を引いている間に、スッと抜けるポイントにある。ずーっと表面の手触りを探るように、丁寧に触れていると、ふと、スッと通るところがある。
プロセスとは、「感覚」そのものを感覚している状態だと、僕は考えている。ならば、この探ることは、何より大事にしていかなければならない。
違和感を、放っておかない。
ここから先は
25字
¥ 100
本文は基本的に無料です。読み終わった後、ちょっとでも「はっ」とするものがあったら、「投げ銭」をお願いします。本を購入する資金にします。その数百円が、かけがえのないものになります!