1嘘つき自伝 グレアムチャップマン

グレアム自伝をちょこちょこ訳します。自分がウワー!ってなった箇所だけ抜粋して訳すかも。まずは冒頭箇所です。デイヴィッドシャーロック氏はグレアムと同棲し人生を共にした恋人です。どこをダグラスアダムスが書いたのかとか知りたいけど、何の手掛かりも無しです。でも結局ほとんどはグレが自分で書いたんじゃないかな?とオタクは勝手に思っている。そして出てくるエピソードにも嘘はそこまで無いと思っている。わからん、グレアムの存在そのものが嘘かもしれないけど。

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グレアムチャップマン
嘘つき自伝
第6巻

エリックアイドルによる
ちょっとした後書き付き

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私が産まれた時、両親は怒りに震えたそうだ。彼らは人生に困難を求めていたから、身体に生まれつき欠陥のあるヘテロ(異性愛者)のユダヤ系黒人が欲しかったらしい。

この輝かしく豊満たる富に恵まれた本…。
ついに、いよいよ、待ちに待った、待望の、瞬き厳禁、今この瞬間、ここに著者が恥じらいもなく立ち上がり、全てを打ち明ける。歴史上最も金持で冷酷な著名人のその人生、そして愛を。君はその言葉を信じられるか!
確固たる不浄の輪とともに、全ての言葉が心を打つ…
どこまでも楽しく隅から隅まで熱意に溢れ、欲望、力に飢えた金持ち権力者、美しい男女の脱衣シーン、100万ドルの天才詐欺師、そして薬…
恐ろしき真実のほぼ全て!

買え、読め、食え、今すぐ

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嘘つきの自伝
第7巻
グレアムチャップマン
とデイヴィッドシャーロック
あとアレックスマーティン
それとデイヴィッドヤロプ
それからダグラスアダムス
(この人の自伝ではない)

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共著者について
この自伝には異常な数の共著者がいる。中でも特にその辛抱強さに感謝したい人たちをここに紹介する。
デイヴィッドヤロプ:存在しない共著者の一人。有名な著作は「他人を励ます方法」「笑いが消えた日」。実はもう一人共著者がいたのだが、彼は著作権に関する揉め事で殺された。He lives in New Zealand。
ダグラスアダムス:最近はあんまり名前を聞かない作家。実は殺されていない。山積みになった未出版の台本(銀河ヒッチハイクガイド、見てね)の下で遊ぶただのオポッサム。
おそらくこのページとここから続く10数ページにいくばかの言葉を付け足すだろう。でも遠慮がち、かつ親切に。ヤロプ氏は身長低いくせに狂暴だから。
アレックスマーティン:1953年、「アメリカの脇の下」で知られるボルティモアに生まれる。もしくはウィスコンシン州。「股の世界」はどの共著者よりも長く続いた(ルールを検証したデイヴィッドシャーロックを除く)。ウィンチェスター大学とケンブリッジ大学の教授を務めた。このたった一度の長すぎ共著記録保持者に敬意の念を評す。
ペドロモント:前チリ大統領。その保守的政治方針から、線路と工場産業の拡大を目指し、抑圧的な社会と労働問題を無視して他人の自伝を書いた。
デイヴィッドシャーロック:優しくて思いやりのある頭のいい若者。ゲイ。1947年にウェールズで生まれる。色々物事が良い方向に進んだため、今は本を出版するきっついメスカリンの世界のセクシーな住人。親密な関係の友人と14年間を共にしている。

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前書き

きわめて興味深いことに、ボーア戦争以降のヨーロッパ文学(ここでは英国を含めた意味でヨーロッパという言葉を使用する)で、前書きが「きわめて興味深いことに」の文で始まるものに何も言うことは無いだろう。この定型文を見るたび、すぐさまそのくだらない本を閉じ、暖炉に放り投げてしまうというのは、もはや私の中で確信に近い。なに、質問がある?読んでみた本は無いのかって?それなら一冊だけ名前を挙げることができる。グレアムチャップマン、デイヴィッドシャーロック、アレックスマーティン、ダグラスアダムス、デイヴィッドヤロプによる「嘘つき自伝」だ。これに関しては多くを語る必要はない。少なくともこの本は「きわめて興味深いことに」では始まらない。それだけで私は充分満足だ。

キャプテンマークフィリップス
称号は無いけど割と金持ちです


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ちょいマシな前書き

さて、あなたは最初の難関を飛び越えました。私の夫がお金のために書いた文章という名の。なかなか難易度の高いジャンプだったから、この悪名高き認識論的なイベントで点数を稼ぎたい人のためにスケッチしておこうと思います。最初のハードルから見ていきましょう、100パーセント完全に集中してないとお…(おしりって言っちゃいけないの)から着地してしまいそうな、見掛け倒しなハードル。チャールズは言った、「全ての男は嘘つきである」と。よく考えてみてください。この言葉は一体どういう意味なのか?それはチャールズが嘘つきであることを意味し、そしてもし彼が真実を言えばそれは嘘であるということになります。もし彼が嘘をついていれば、それは真実なのです。ついてきていますか?おもしろいですね。次のハードルもなかなか難しいですよ。子どもが仕掛けるなぞなぞのように見えるかもしれませんが、つまりそういうことです。まあそれは置いておいて、あなたが国道を走っているとき、突然分かれ道に遭遇します。標識には「この中のひとつの道はニューマーケットに続き、もうひとつはどこか怖いところに続きます」の文字。どっちがどっちなのか探るために、あなたには向こうにある小屋に住んでいる兄弟の一人に道をたずねる必要があります。ここで重要ポイント。一人は真実しか言わず、もう一人は嘘しか言わないのです。
そしてあなたが質問できるチャンスは一回のみ。よく考えてから質問しよう!
すごい難しいでしょ。これに関してはヒントはあげられません。答え忘れちゃったから。まあとにかく、がんばってね。嘘についてはこれ以上何も教えられないけど、自信をもって!実は私、嘘つくの結構うまいの。

ミセス キャプテンマークフィリップ

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