江永泉

寸評:批評集団「大失敗」『大失敗』創刊号(2019.01)

1.巻頭言(『大失敗』13-18頁)に寄せて 

 機関紙『大失敗』創刊号に「感想」は不要である。少なくとも、「十年一日のごとく同じようなジャーゴンを用いた「感想」という名の批評ごっこを「ツイート」をする」必要はない。しげのかいりはそう述べている(「「大失敗」のスタイル変革を要望する」『批評集団「大失敗」』ブログ2019年5月19日付)。これは一成員の意思表明ではなく、批評集団「大失敗」自体の理念

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著者と読む『ニック・ランドと新反動主義』読書会

闇の自己啓発会は、8月4日に都内某所で木澤佐登志『ニック・ランドと新反動主義』読書会を行いました。
 トーマス・ラッポルト『ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望』と二本立ての予定でしたが、気がつけば、木澤さんの新書の内容で話がほぼ持ちきりに…。

 今回は役所さんがおやすみだったのですが、編集者の不在もあってか話は暴走状態に。話の配分が前回以上にバランスのくるった分量になりまし

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迷路と演劇:『機関精神史』創刊号感想

これは『機関精神史』創刊号「特集*精神史の覚醒」の感想です。以前Twitterでtweetしたものを元にしています。

あれは何歳の頃だったか、住んでいたところから幾らか歩くと辿り着いた図書館には、迷路の絵本が置いてあり、それは幼年期の私のさいわいの思い出と何らか強い結びつきがありました。私は、いまのところ、『機関精神史』創刊号の迷宮が何処に由来する図版なのか、わかっていません(クノッソスの迷宮か

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感想:『かわいいウルフ』賛江

これは、海の響きを懐かしむ(小澤みゆき・戸田恵一・吉岡泉美。現・海響舎)編の文藝同人誌『かわいいウルフ』(2019年5月)を読んで書いた感想文です。

本書の160頁の中にもりこまれている内容を、全て紹介するのは難しそうなので(そして、目次や概要の紹介ならば本書の告知HPがすでに明快に紹介しているように思われるので)、幾つかに絞って、感想を申し上げます。(なお、以下に小澤みゆきさんがデザインした告

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ゼロ年代から加速して 海猫沢めろん『明日、機械がヒトになる』読書会

闇の自己啓発会は、6月23日に都内某所で、海猫沢めろん『明日、機械がヒトになる』読書会を行いました。引き続き木澤佐登志さんも参戦し、雑談(ゼロ年代から加速主義の話など)が大変盛り上がりました。ゆえに前置きが非常に長くなりましたが、その模様をお伝えしていきます。

※追記:これまでの活動については、こちらをご覧ください!
初回記事「品川の中心で不平等を語る 『不平等との闘い ルソーからピケティまで』

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桜降る/舌は火箸で焼き捨てろ2

おれの記憶は三秒もたない、と前かいかいた。が、そ
んなことはなかった。けれど、わたし、はそうかきたかった、
の、だろうか。
 老化、蝋化、狼火、廊下、
ろう
羽化、雨下の道路を歩く、とき、はたいてい、くつくつじゅくじゅくとあしさきが倦んだ熟んだ膿んだかんじを靴のなかでする。
 おもい。
 以下は引用。

 きょう、私は、めが、醒めたのですが、そのまま、終わってしまいました。
 今朝、私は、めが、

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