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サイレントラーニングが見る教育の未来

この時代、静かであることは重要なことです。

逃げ場のない情報の海は、音と共に私たちを囲みます。
文明の進歩は音の総数を増やしてきた歩みといってもいいでしょう。

音は半強制的に私たちに介入してきます。
そして、人間の行動の大半を司る”無意識”は音の影響を多大に受けます。

ホルモン分泌、呼吸、心拍数、脳波にも音は影響を与えます。
例えば、鳥が鳴き、木々が揺れる森の音を聞くと私たちはリラックスします。それはこれまで何十万年も変わらぬ音で、鳥が鳴くことは安全であるとDNAに記憶されているからです。


ただ、私たちの世界の音には強さがあります。
風が吹き、木々が揺れる音よりトラックが走り去る音の方が強く
勇気を振り絞って言ったその1言はバラエティー番組を見ている人たちの笑い声にかき消されます。

コントロールできない音世界に、静寂という時間を持つことは
私たちが自らの人生をデザインしていくために重要なことです。


そして、私たちの声、言葉もまた音です。
言葉は社会を自らに取り込むもので
概念社会を回す、なくてはならない歯車です。

孤独を嫌う私たちが、概念のキャッチボールにおいて
本当に発したい声、音を喉から先に出すことはとても難しいことなのです。
(この辺りについては以下の過去記事参照)

「さとり世代」「言わない世代」なんて言われる私たちの時代は
SNSの発達により見えないコミュニケーションが蔓延り、言葉選びには一層注意をします。1つのミスが、ネット世界で止まらないネガティブキャンペーンを生み出す恐れがある以上、普通や常識といった領域内にある「正しさらしきもの」を表現しつづけることが、この世代の生存戦略だからです。

ただし、人類として、種としての観点で地球との関係性を見ると
変わらなければ破滅するという過渡期にいるのが今です。

2016年のアースオーバーシュートデイ(地球が1年間で再生可能な自然資源を使い果たした日)は8月8日。2014年は8月19日、去年は8月13日でした。

地球1個分の資源量に対して持続不可能な生活をし、次世代への負債を積み上げ続けているのは明らかです。

ただちに私たちに影響がなければ、問題じゃないなんて私は思えません。
私たちがいま海で泳げるのだって、森で山菜が取れるのだって、何世代も前の
先人たちが遺してくれた恩恵です。
ネイティブアメリカンは、常に7世代を考えて持続可能な生活をしていたと言います。

自分の子どもの子どもの子どもの子ども、更にその先まで
想像してみれば確かに愛おしく思えます。
そんな感情が人類にあるのだとしたら、私たちは今からでも
未来にできる限りの選択肢を遺すという選択をし、先人たちからの優しさを循環させることができるのではないでしょうか。

そのためにはまず、ひとりがひとりが自由な意思を表現できる空気づくりが必要で、心のままをそのまま表現していけるような、ぶっちぎりの体験が必要になります。

サイレントラーニングではそれを音を通してデザインします。
専用のワイヤレスヘッドホンを参加者全員につけてもらい意図を持った音楽を共有していきます。

私の声は全員に聴こえますが、参加者同士は声による疎通はできなくなります。(周りから見ると無音の状態です)

そこから、非言語コミュニケーション、ヨガ、瞑想、量子力学、心理学、様々なアプローチから、周りを気にしないで自分を発露していく状態を整えていき、最後は音楽の力ですべてを解放します。

ただし、これらのことはすべてヘッドホンを外せば聴こえないので、参加者はいつでもここから抜け出すという選択肢も持っていることになります。

ヘッドホンをつけて音楽を聴いている状態であれば、参加者の声は誰にも届きません。でも、確かに社会に対して発しているのです。
これが私の提案する一歩目。
音楽がもたらす魔法の体験をしてもらうプログラムです。

人間の体と頭の関係性は、脳から体に指示をして行動が起こると思われてきましたが、無意識に行動しそれを脳が後から意味付けをしていることが分かってきました。

体の60~65%を水分が占める私たちの体で、同じ音(振動)を共有するライブ体験ということは、つまるところ話が早いのです。

通常の学校教育は言語や理性を司る大脳真皮質に訴えかける左脳型教育ですが、その蓄積を行動に変換しコンバージョンさせていくプロセスにおいては、大脳辺縁系に直接訴えかける右脳型の体験が必要になります。

サイレントラーニングはエデュケーションとエンターテイメントを同義語としてみる、エデュテイメントという切り口を、確かな一歩を踏み出すための、変わっていかねばならないこの時代の、感覚的で、多角的で選択可能な、これからの教育のスタイルだと見ています。



以下アクティブラーニングのフェス
「Learning Splash2016」開催時の参加者の感想

◎サイレントラーニング・概要

目的 /
言葉を介さずとも繋がってる感覚を取り戻す
→"正さらしきもの"からの解放

手法 /
瞑想
非言語コミュニケーション
サイレントフェス(ワイヤレスヘッドホンを使った音楽体験)

対象 /
小学生〜何歳でも

時間 /
1時間半〜

環境 /
1人1人がゆとりを持って動ける場所であればどこででも。
(無音なので)

必要備品 / 
高さ850~のテーブル
スクリーン/プロジェクター

お問い合わせ先 / 
下記メールアドレスまで希望日程、場所等記載の上
ご連絡くださいませ。全国津々浦々出張開催承ります。

amemiya@social-fes.com


サイレントラーニング・ファシリテーター

雨宮優(あめみや ゆう)

1992.1/28 横浜生まれ横浜育ち

希望を持てない少年期を経て大学でテニスコーチをはじめ
教育に携わることから、主体的に人生をデザインしていく人生を歩み始める。
マネジメント、ファシリテーションに関する知識を学び、リーダーシップファシリテーターの資格を所得。東大ワークショップチームに所属し私立高校での、自己分析ワークショップの運営や、1000人規模の起業家講演イベントに携わる。

新卒で大手人材系企業に入社後”現代の駆け込み寺シェアハウス”「リバ邸」を横浜に設立。その5ヶ月後に退社し、2015年2月に日本初のサイレントフェスプロデュース事業”Silent it”を開業。

同年4月、クラウドファンディングを達成し代々木公園での野外サイレントフェスを開催。それを皮切りに2015年だけで計15回のフェスを開催し、TV、新聞、ラジオなど計100以上の媒体に掲載される。同年11月には日本最大のクリエイティブの祭典「Tokyo Design Week」の大トリをプロデュースし、芸術学校から高級車ブランド「レクサス」まで幅広いコラボを実現していく。

2016年からは、「岩崎学園」にてキャリアデザインの特別授業や
「京都大学」にて液状化する住空間と、現代の解放術についての講演、
北海道由仁町「地方創生フォーラム」への登壇、「Learning Splash2016」登壇等、再び教育の領域にも積極的に参加するようになる。

同年4月からは俳優・伊勢谷友介が代表を務める組織Cloud Goverment Labに加入し、6月にはOzone合同会社を創業、CEOに就任する。

音楽イベントのプロデュースやDJ、教育機関での講演、ワークショップと並行して、IT系企業のマーケティングなども請負い、カルチャー、エデュケーション、テクノロジーを横断して、未来の時代を保障するため活動している。

《Silent it開業までのストーリー》
http://storys.jp/story/20695







「こんな未来あったらどう?」という問いをフェスティバルを使ってつくってます。サポートいただけるとまた1つ未知の体験を、未踏の体感を、つくれる時間が生まれます。あとシンプルに嬉しいです。