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JAF降臨

出勤したはずの夫が、出かけて30分後に浮かない顔をして戻って来た。
私も洗濯物を干し終わったら、追いかけるつもりだった。
あれっ、どうしたの? 

「車のエンジンが掛からない」

そういえば、昨夜、夫を迎えに行こうとしてエンジンを掛けた時、ちょっとだけ掛かりが悪いような気がした。
でも、ほんの一瞬だったからさほど気に留めてなかった。
「え〜、早く言ってよ〜」
いやいや、そんなに問題にするほどじゃなかった。一瞬だったんだもん。
「とりあえず、JAF呼んだから。50分くらいかかるんだって」
と言って、また、駐車場に降りて行った。

店の開店、間に合わない。

とりあえず私も身支度して、駐車場へ降りて行った。
私が先にバイクで店に行って、開店準備できればいいかと思った。

が!

車が動かせないので、バイクも出庫できないのだった。
ガックシ⤵️
横をすり抜けたらいいと思ったが、柱が邪魔になって、すり抜けるのは無理だった。ミラーが壊れる。

……。

「だから、家にいて待ってて」

とは、言われたものの、何か良い策はないかと様々考える。
夫が先にタクシーに乗って店に行き、私がJAFをここで待つ。もしかしたらバスが間に合うかもしれない。私が店に先に行くより、夫が行く方が絶対いいのだ…etc.

そんなこんなを話していると、意外に早くJAFから連絡があり、早めに来れそうとのこと。
ありがたい〜。

かつて車業界で仕事していた夫は、エンジンが掛からない理由をすぐに見つけていた。バッテリー上がり。バッテリーが古いのだ。
ひと月前に車検だったとはいえ、さすがにバッテリーまでは分からない、らしい。

ほどなくしてやってきたJAFに、当初の見立てどおりバッテリー上がりとの原因を突き止めてもらい、サクサクとエンジンをかけてもらった。
20〜30分、エンジン回しておいてください、とアドバイスを受け、夫はバッテリーを新しくすると言い残して、そそくさと店に向かった。

その程度で済んでよかった。

助かりました!
Thank you JAF!!

今回、私は新たに家族会員になった。
名前、生年月日など必要事項を伝える。

「車乗ります?」
ハイ、乗ります。
「バイクにも乗るんですか?」
ハイ。
「じゃ、入っていた方がいいですね。すぐに手続きしますね」
ハキハキした若い担当の方は、一旦、自分の車に戻った。

その間、私も車がいなくなったのでバイクを出す準備をした。
ワイヤーロックを外し、カバーを取る。

すると、JAFの方が戻って来て、
「うわぁ〜、デカい! キレイ!!」
と歓声を上げた。

銀色のカバーの下には kawasaki Ninja250 白

ん!?

もしかしてお兄ちゃん、あんた、私がおばさんだと思って、バイクといってもスクーターを想像してたんじゃないの?

チッ、チッ、チッ☝️

250ccだから、さほど大きくはないですよ。
なぁ〜んて、ちょっと謙遜してみせちゃったりなんかして。
いや、兄貴分のデカいのはいくらでも走ってるし。

「JAFにはバイク用のトラックもあるので、お困りの際はぜひ〜」
なんて、確かにありがたいけど、できるだけ、ご縁がないことを祈る。

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