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Web制作/Web活用支援のこと

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Web/Web活用支援について考えたこと、学んだことをストックしていきます。
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記事一覧

創造性と面倒な作業は2つで1セット

どんな業務でも仕事の大小を問わず「創造性」が求められます。ただポイントはその仕事が完了するには「作業」も必要なんですよね。体感的には1:9の割合です。作業が9です。作業は面倒くさいです。4月から社会人ルーキーになった人の中には「もっと創造的な仕事がしたいんだ!」と戸惑っている方もいるはずです。でも、創造性と作業はセットです。コインの表と裏みたいに。クオリティを上げるために必要なことだったりします。「面倒くさいぞ。世の中の大事なことってたいてい面倒くさいんだよ。面倒くさいってい

製造系企業にお薦めしたい「我社のことを褒めてくださいインタビュー」

Webコンテンツの必要性は分かるのですがNDAで事例紹介も出せなくて…と下を向く製造系企業様は多い印象です。そんな企業様にお薦めしたいのが「我社のことを褒めてくださいインタビュー」です。今どこかしらの得意先が頭に浮かびましたか? そもそもこのテーマで取材をお願いできるお客様がいるのであれば絶対やるべきです。技術の詳細説明なんて無くても、「あなたの会社に頼んでよかった」という事実が詰まっているはずなので。それを読んだユーザーが相談してくれたときに技術説明をすればいいんです。

ぼくたちWeb制作会社はその名前に代わる新たなラベリングを早く見つけるべきですよね。

企業にとってのWebの役割がどんどん変化していく。パンフレット的な扱いから重要な営業ツールに変わり、今ではCRMを軸とした事業のプラットフォームとなりつつある。もはや「Web作れます」だけだとニーズに応えられない。これまで自分がやってきたことが3年後にはもう本丸じゃなくなっているだろうと予感しつつ、明日はどっちだと手を伸ばし続ける感覚は嫌いじゃない。目の前の仕事を懸命にやりつつ、ちらちらと見え隠れする新しいニーズの欠片をパッチワークのように組み合わせて新しい地図を読む。という

オーダーメイド系/リノベーション系/リプレイス系。製造系BtoBサイトのWeb制作における3つの区分。

HubSpotでのWeb活用を前提とした「製造系BtoBのWeb制作」では3つの区分があると思うようになりました。 オーダーメイド系 リノベーション系 リプレイス系 オーダーメイド系のWeb制作Web活用未着手の中小企業向け 課題や方針がまだ明確化しておらず、Web活用自体が未経験な中小企業に向いています。制作前の戦略策定に大きく時間を割き、「何のためのWebサイトなのか、事業のどこにどう貢献させるのか、勝ち筋となりうる商材や市場はどれか、必要な社内のリソースや知見

「習得のための体験型支援サービス」が必要な時代へ。

Web活用支援を数年やってみて学ぶことがとても多かったです。最近ではノウハウやナレッジしかないサービスはもはや難しく、習得するための体験プログラムを付与しないと今後はバリューに結びつかないのでは…と思うようになりました。「習得のための体験型支援サービス」と言えるかもしれません。企業に求められるリスキリングの文脈とも相性がいい。 ただ、そうなると支援側にはそのためのスキルやパーソナリティが必要です。トレーナー的な方法論とコミュニケーション能力と言ってもいい。これまでのWeb業

採用サイトで「私たちがダサいと思うこと」を掲載してみたい。

ダサいという言葉はあまり使われなくなりましたが、仕事をする上でけっこう大切な価値観だと思っています。意識高い系みたいな気持ちはそれを生み出したり維持するのが大変だけど、「こういうことしたらダサい」という気持ちは元々持っている価値観だし、自分の行動を律してくれたりするんですよね。 「陰口をいうのはダサい」とか「電話が鳴っているのに出ないのはダサい」とか「偉そうにするのはダサい」とか「マウントを取るのはダサい」とか。別に大したことじゃないんですが、「そうしなければならぬ」と義務

佐久間宣行さんの作品に採用サイトの突破口があるのではという仮説。

ダサいことを真剣にやるから面白い 仕事についてや人生の悩みを日常的に語ってみる 好きなものへの情熱を真剣に語る 他者や相方を正面から褒めてみる これらを今の時代に合わせたパッケージで新たなエンタメジャンルとして魅力的に再提示してくれているのがTVプロデューサーの佐久間宣行さんだと思っています。『ゴッドタン』のマジ歌選手権やお笑いを存分に語れるバー、『あちこちオードリー』の一連のトークテーマ、星野源と若林正恭の『LIGHTHOUSE』、さらば青春の光・森田と若槻千夏の『

3年後のWebサイトリニューアルを前提とした提案をする。

その会社の規模や状況に適したWebサイトというものがあります。Webだけ独立して考えることはできません。Webはリアルの受け皿だからです。だから、最近はWebサイトの提案をする際に「3年後のリニューアル」も一緒に言及したりしています。同じ理由でデザインギャラリーを見ながら「どんなイメージですか?」とクライアントに尋ねるようなことはしません。デザインだけ理想に近づけてもリアルとかけ離れていたら意味がないからです。 Web活用についての知見や経験がお客様の社内にない場合、最初か

仕事における「ずるさ」とゲームメイクの重要性。

仕事において「ずるさ」は重要だと思っています。上司や顧客から与えられた前提や条件がそもそもズレていて目的達成が難しい場合、ゲームを変えてしまった方がいい。ルールを破るのはご法度ですが、ゲームを変えるのは上手くやれば問題ありません。上司や顧客のズレを指摘して正しさを証明するのもいいですが、それで目的に近づけるかどうかは定かではありません。何より学校ではないので「正しさ」が絶対的な価値ではありません。同じように上司や顧客が絶対に正しい訳でもありません。なにしろ学校と違って正解がな

Web問い合わせの「質」をA社様はなぜ変えられたのか。

Webサイトリニューアル前は「製品の金額を教えて」「部品壊れたので見積もりください」といった連絡しか来なかった設備系製造業のA社様(しかも受注にならない)。リニューアルして4年経った今では「◯◯をしたいのですが御社の何を導入するのが最適でしょうか」「GX推進で工場の電化を計画しています。良いご提案はあるでしょうか」といった相談が毎日のように届くようになりました。しかも国内の大手企業から。 最大の成果は「相談相手」として見られるようになったこと 問い合わせの件数が20倍以上

Webサイトのマイクロコピーが苦手な人の場合。

Webサイトのマイクロコピーが苦手な人の場合、コピーライティングのスキルに注目されがちですが、基本的な問題はそこではないと思っています。たいていはペルソナがぼんやりしている(または思い浮かべながら書いていない)ことが要因で。マイクロコピーで大切なのはロジックやTIPSなどではなく、対象者への理解に基づいた語り方です。もっと言うと、「あなたが相手を本気でデートに誘いたいと思っているかどうか」です。それはそうですよね。宿題のレポートじゃないんだから。いくら論理的に整合性が取れてい

小学生のガチプレゼンに桃鉄ゲーム監督がバキ打ち。社会人のぼくにも響きまくった話。

『「桃鉄に枚方市を追加してください」桃鉄ゲーム監督の前でガチプレゼン。大阪・枚方市小倉小学校』 こちらの記事がとても興味深かったです。小学生のガチプレゼンに桃鉄のゲーム監督がバキ打ちしたコメントがすごかった。ちょっと泣きそうになってしまった。 ゲーム監督のフィードバックを下記に一部抜粋しました。小学生相手に本気のダメ出し。これは立派。 調べ方が足りない。どういう条件がクリアしないと入らないかということも調べられていない 人に採用されるには、自分だけがいいなと思っているこ

「信用できそう」と思ってもらえるWebサイトが必要になってくる。

何かを購入する前にいろいろ検索して調べるのだけど、情報量も多いし相反する意見が多すぎて選ぶことがストレスになったりしませんか。ぼくはなります。唯一無二の絶対正解なんてないから当然なんだけど。パソコンとか家電とか家具とか長く付き合うものはなるべく外したくないなあ…という気持ちもありつつ、買ったら買ったで何だかんだありながらも使い続ける自分も知っているんですよね。イヤホンを買うのに店頭でAかBかCかと一時間くらい悩んだのに、実際に購入して使い始めたらもう何とも思わない。BやCのこ

地方中小企業において「採用で人が取れない」はほぼ全てが経営者の問題。

地方中小企業において「採用で人が取れない」という声はもうデフォルトに近いですが、ぼくはほぼ全てが経営者の問題だと思っています。経営課題として最高位のプライオリティのはずなのにそう思っていないし、そう取り組んでいない。現場の採用担当者がどれだけ自力でがんばっても、会社や社員の協力が得られない環境では限界があります。ひとりでサッカーをやるようなものです。そんなのそもそも競技として成立してないですよね。 「予算は減らすが採用目標数は減らすな」「なんで新卒が取れないんだ」「理系人材