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【ライフハック】公共交通機関の遅延・欠航補償【ミールクーポン・タクシーチケット・宿泊補償】

経営戦略コンサルタントのちょーすです。

フルサービスキャリア(Full Service Carrier/略:FSC)では、搭乗予定の航空機が遅延や欠航となると、補償を受けられる場合があります。

基本的対処方針

基本的には「遅れても着けば補償なし」が原則になります。

飛行機と旅客の契約は「旅客運送契約」及び「運送約款」に基づいており、その中で「出発空港から到着空港までの旅客を運ぶこと」と明記されています。そのため、遅延に関して航空会社が責任を負わなければならないという規定はありません。

例え、1時間遅れたとしても、1日遅れたとしても、飛行機が目的地に着けば、契約の目的は完了したことになります。

しかし、例外もあり、飛行機の到着が深夜になってしまい、公共交通機関の営業が終了してしまった場合、バスをチャーターして出してくれたり、タクシーチケットを出してもらえる場合があります。

航空会社の責任による遅延ではなく、強風や大雪などの自然災害で遅延が発生した「不可抗力による遅延」の場合、補償は一切ありません。

以前はケースバイケースで補償してくれた場合もありますが、最近は運用が厳しくなり、例外はまず無くなっています。

対応方針は各社ウェブサイト(ANAJAL)で公開されています。

国内線

国内線では航空会社の責任(機材故障など)により遅延した場合で、搭乗便の遅延や振り替えによって到着空港への到着が深夜になった場合で、到着空港から旅客の目的地まで定期公共交通機関が利用できないときに、上限15,000円の範囲内でタクシー等の交通費または宿泊費を航空会社が支払います。

また、私は経験したことがないので、レアケースですが、出発日が翌日以降への振替となった場合、ホテルの宿泊費を航空会社が支払うようです。

また、出発空港と宿泊先間の移動に定期公共交通機関が利用できない場合には、上限15,000円の範囲内でタクシー代を負担してくれます。

いずれの場合も、「航空会社責任の遅延」で、「翌日または深夜」になる場合に、航空会社が15,000円を限度に補償する、ということです。遅延して到着しても、電車やバスが動いている時間では補償はありません。また、食事代に関する補償も原則としてはありません。

遅延が判明した時点で、飛行機から新幹線などに変更する場合は、航空券は無手数料で払い戻しになります。新幹線などの代金が航空券より高い場合は、差額を航空会社が負担してくれます。

国際線

国際線の場合は、遅延時間によって、食事や飲み物を提供するのが一般的です。

ANAの場合、1.5時間以上~4時間未満の遅延の場合は1食、4時間以上の遅延は1食と軽食の提供を目安としています。

航空会社の都合による欠航・遅延が発生した場合は、ホテルの宿泊代金や、ホテルと空港間の往復の交通費を支払います。こうした補償の内容は搭乗クラスにより異なります。

JR

JRの特急・急行列車にも120分以上の遅延が生じた時には全額払戻の補償があります。

裏を返せば、2時間以内は補償はないので、かなり難易度は高いです。

まとめ

もし何か機材トラブル等で「遅延」「欠航」となりそうな場合、航空会社のスタッフの方に「何か補償はありますか?」と問い合わせてもらうと補償が受けられますが、稀にこちらから問い合わせないと補償が受けられないケースもあるので、注意が必要です。

また、格安航空会社(LCC)は、不可抗力であっても航空会社責任であっても、「補償は一切しない」というスタンスなので、旅先(特に国際線)では、予期せぬアクシデントに自力で対応出来るくらいのコミュニケーションが取れないと、何か事象が発生した際にはかなり大変になると思います。

この他にクレジットカードに付帯している国内旅行保険の補償内容の1つで「出航遅延費用等保険金」という補償が付いているクレジットカードが一部あります。

この補償は国内線の出発が4時間以上遅延した場合に、その間に発生した食事代を最大1万円まで補償するというものです。

このあたりも確認しておくと、色々と役に立つことがありそうです。