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#北欧をまなざす vol.1 〜フィンランドって本当に「よい」ところなの?〜

Moi!(こんにちは!)フィンランドに滞在しています、ひかると申します。

inclue(インクルー)は、人々が常識を見つめ直し、インクルーシブになる「きっかけ」をつくるメディアです。

今回お送りする新シリーズ #北欧をまなざす では、「私から見たフィンランドのリアル」をお届けします。


「まなざす」という言葉は辞書に載っていませんが、ここでは「まなざす」=「まなざしを向ける」としてこの言葉を使います。

つまり、「目の前に広がる多様な世界への理解をより深めるために、様々な角度から見つめること」を意味します。


「フィンランドって本当に『よい』ところなの?」という姿勢で、様々な角度から北欧やフィンランドに対してよく言われている「よい」というイメージや事実をまなざすことで、みなさんにとって少しでもリアルな理解を深められるきっかけとなれば幸いです。

初回は、「#北欧をまなざす」を始めるにあたった経緯と想いを綴ります。



1. About Me

改めまして、ひかると申します。愛知県出身の大学4年生です。
少しだけ、いまの自分をつくった経験をベースに自己紹介をしますと、

・父親の転勤により小学5, 6年生をチェコ・プラハで過ごし、知らなかった広い世界に初めて出会い、

・中高時代は吹奏楽に没頭し、たくさん失敗しながらも音楽をみんなで創ることの楽しさを知り、

・大学ではAIESEC※という学生団体の活動に没頭し、ここでもたくさん失敗しながらも、世界をより良くしたい仲間と一緒に価値を創造することに奮闘してきた、ある1人の若者です。

※AIESEC(アイセック)・・・海外インターンシップの運営を主幹事業とする世界最大の学生団体。世界126の国と地域​に​、約7万人もの学生メンバーがおり、日本ではNPO法人となっている。



人の可能性を広げたい。
そんな未来を、1人1人が主体となって創ることができる社会を実現したい。

そんな私の想いをカタチにするためのヒントを得たくて「世界一幸せな国」「教育で発展してきた国」と言われるこの国へ来ました。

フィンランドでは、半年間ボランティアをさせていただく予定です。
そのうち4ヶ月間は学校のティーチングアシスタントをして、残りの2ヶ月間は障害を持つ方々が働きながら生活をするコミュニティで活動します。

いまは、学校でボランティアをしています。
小学生から高校生まで900人もの生徒が同じ校舎にいる、大きな学校です。

いろんな学年、科目の授業に参加して生徒をサポートしたり、折り紙などで日本のことを紹介したりしています。



2. 北欧・フィンランド

みなさんは、北欧・フィンランドに対してどんなイメージがありますか?

「ムーミン」「オーロラ」「マリメッコ」「サンタクロース」「洗練されたデザイン」「サステイナブルな生活」「ユニークで発展している教育」「充実した社会福祉」「世界一幸せな国」などが思い浮かんだかもしれません。

ここで、私の興味がある「教育」「幸せ」という切り口から、少しフィンランドを見ていきたいと思います。


1. 世界から注目を集める教育

フィンランドはPISA(OECD諸国の生徒の学習到達度調査)では、2003年に読解力と科学知識の分野で1位になりました。

ここまで教育が発展した背景として、1995年の教育改革が挙げられます。

ソ連崩壊後、国民の5人に1人が失業していたほどの大不況でしたが、当時の政府は「人に投資すること」を意思決定し、教育改革に挑みました。

改革が功を奏し、フィンランドの教育は世界トップレベルに躍り出ます。
またこれを機に、電子部品や金属、機械など、産業発展を遂げました。

こうしてフィンランドは、教育大国として世界から注目を集めていきます。

近年はPISAの順位が低下していますが、日本の教育方針と違う手法をとっているユニークさは現在でも注目を浴び、世界各国からの視察が絶えません(現に私はフィンランドに来てしまいました)。


2. 世界一幸せな国

国連がWorld Happiness Report(世界幸福度ランキング※)では、2018年、2019年と連続でフィンランドが1位になりました。

※世界幸福度ランキング・・・『各国の国民に「どれくらい幸せと感じているか」を評価してもらった調査に加えて、GDP、平均余命、寛大さ、社会的支援、自由度、腐敗度といった要素を元に幸福度を計る。』
HUFFPOST JAPAN 掲載記事より引用)

「コミュニティと学校や職場、近隣地域、ソーシャルメディアとの関係が、幸福度に影響する」と述べられているように、北欧諸国が上位にいる大きな理由として「充実している社会保障が様々なセクターの相互協力に基づいて実現していること」が挙げられます。

統計調査はあくまで一つの基準であり、絶対的なものではありません。
ですが、これらの結果もあって、メディアなどで北欧の「よい」部分が注目され、北欧のポジティブハッピーなイメージが強まったと考えられます。



このような感じで、渡航にあたってネットや本で調べていると、フィンランドの「よい」情報をたくさん目にします。
目にした「よい」のつぎはぎを合わせてみた結果、自分の頭の中でユートピア的なフィンランドの世界を勝手に描いていました。

だからこそ、それはとても表面的なイメージであり現実味が湧かず、「実際のところはどうなのだろう?」と思っていました。



3. 私が北欧をまなざしたい理由

「決してシンプルではない、ちょっとモヤっとするような部分をもみなさんと共有したい。完璧に理解することはできないからこそ、モヤっとしたところも内包して一緒に理解を深めていきたい。」

これが、私が北欧をまなざしたい理由です。

実際にフィンランドに来てみて、「あのネットの記事で見た『よい』はこのことか!」と思うこともありました。
社会保障の充実具合や自由で開放的な学校づくりは、日常の中でとても感じることができます。

一方で、「やっぱりわからない」「あの記事で見た『よい』って本当なの?」と思うこともたくさんあります。
「生徒が勉強することに集中しない、興味を持たない…」と学校の先生は時たま話しています。状況は多少違えど、きっと日本の先生も抱えているであろう悩みだと思いました。

また、フィンランドの教育が持つ自由は、「よい」をもたらす一方で必ずしも「よい」とは言えないものももたらしているように思いました。

全てが「よい」わけではありません。





でも、私はフィンランドの教育や暮らしを否定したくて、この文章を書いているわけではありません。

「よい」の裏側には「一方でこれは困っているよね」や「確かにいいけれど、失われているものもあるよね」といったデメリットや問題が存在していたり、その「よい」が形成されるまでの道のりは単純ではなかったり。

現実の世界は、すぐ理解できるほどシンプルではありません。

だからこそ、気持ちが楽なわかりやすい表層の理解にとどまるのではなく、もっと多角的にまなざしを向けることで、理解をよりリアルに深めていくことが大切だと思います。


「#北欧をまなざす」では、一面的な北欧の「よい」イメージをまなざし、理解を深めるきっかけをつくるため、いろんな立場の方からお話を聞いて、多角的な観点を交えた「私が見たフィンランドのリアル」をお届けします。

また、私たちは北欧だけでなく、あらゆる物事に対して事実を正しく伝え、みなさんと共に理解を深めていくことで、人々が常識や偏見に囚われない「インクルーシブな世界」につながると信じています。



4. おわりに

今後は、予定ではありますが、以下のようなテーマを候補にしてさらに具体的なトピックを設置し、更新していきます。

■教育
・授業の形式について(対話ベースの授業、環境づくりなど)
・学校で働くことについて(労働環境、職種など)
・学校現場における人々の関わりについて(生徒と教師の信頼関係など)
・学校にある様々なITシステム、テクノロジー技術の導入について
■暮らし
・社会福祉制度の実態について
・「サステイナブル」な暮らしについて
・フィンランド人にとっての「幸せ」について
etc...


そして、vol.2では「学校給食」をまなざしています。
こちらも、ぜひご覧ください!



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
これから、「#北欧をまなざす」ならびに「inclue」をどうぞよろしくお願いいたします!


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”国際系” note まとめ

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