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人生の食わず嫌い

自分ってヤツを考えると、
人生の出す答えに
とことん逆らってきた。
自分が食べたいものだけ、
食べてきた。そんな人生であった。
人生について詳しくありたいのに、
人生を味わい尽くす。
そんな好奇心に著しく欠けていたんだ。
食道楽を気取りながら、
食わず嫌いなヤツって感じなんだ。
人生を人一倍語りたいくせに、
人生が「これどう?美味しいよ」っていう、
そんな提案をことごとく却下してきた。
そんなヤツなんだ。
そんな食わず嫌いに、
手を焼いた人生は、勝負に出たんだ。
自分が絶対嫌って言っていたのに、
それを無理やり口に入れて
流し込んだんだ。
自分が泣き叫ぼうと、
わめき散らしそうと、
今回は容赦はしなかった。
耳を傾けてくれなかった。
すべては、自分の食わず嫌いを
治すためだった。
そんな愛情を少しも感じず、
ひたすら文句を言っていた。
人生を恨み、嘆いていた。
人生を追究しているくせに、
しょせんは、その程度の
覚悟だったってことなんだ。
そりゃ誰しも、できれば
経験したくないことがある。
人生における、
食わず嫌いはある。
でも、人生の探究者ならば、
やっぱり食わず嫌いは
ダメなんだ。
つべこべ言わず、味わってみる。
人生の探究者ならば、
そういう好奇心が、
とっても大事だってことを、
人生から学んだんだ。

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