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自分らしさをはき違える

はき違えるとは、
内容をとりちがえる。
考えちがいをするという
意味である。
「自分らしさ」って言葉は、
しばしば、はき違えられている。
自分らしさが、「わがまま」
「自分勝手」「規範を乱す」
そんな行為を、正当化する
言葉にもなっている。
権威や権力への
アンチテーゼとして、
自分らしさを唱えると、
そんなことになっちまうんだ。
権力や権威の象徴は、
家庭にいる家長であり、
その価値観である。
この家風や家訓、
家系の価値観に、生きずらさ、
生き苦しさを感じた人が、
「自分らしさ」を声高に掲げて、
社会を変革しようと
躍起になっているんだ。
その気持ちはよく理解できる。
でも、本当に打倒すべきは、
親の価値観や
社会の制度じゃなかったりする。
自分の内面にある、
権威的な押しつけや、
他人の意見を
受け入れない頑なさを
見ることなんだ。
本当の自分を、
ありのままに見るってことなんだ。
自分の中に自分が打倒したい、
生きずらさの元になる、
権威や価値観がある。
それが、親に投影して、
自分に生きずらさを
与えていたってことなんだ。
だから、
自分らしさを唱える人は、
家族との調和を
まず、はからねばならない。
家族との調和を果たし、
自分の内面を
調和させるんだ。
それを実現した人は、
自分の喜びのために生きても、
周囲の喜びになる。
自分の思うまま発言しても、
誰も傷つけない。
わがままの振る舞いが、
他人の笑顔になる。
好き勝手生きてても、
規範には沿っている。
そんな感じになるんだ。
「自分らしさ」って言葉を、
家族のアンチテーゼにしても、
自分も家族も幸せにしない。
自分も含めてやっぱりそうなんだ。

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