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正論が正しいわけじゃない

正論とは、道理にかなった正しい意見や
議論をいう。
正論をいえば、理解してもらえるのかといえば、
決してそうじゃない。
理解や納得してもらうには、
正しいとか間違っていることは
さして重要じゃない。
大事なことは、本当に相手を思っているか?
この一点であり、これがないと、
どんな正論も却下されるんだ。
子が親に意見する際は、これが如実になって現れる。
年老いた親にとって、断捨離することは、
役に立つことである。
でも、子が親に忠告しても、ダメなんだ。
「どの口が言っているんだ」
そんな感じで否定されるんだ。
環境美化や断捨離の素晴らしさを語っても
ダメなんだ。
年寄りは頑固でどうしようもない。
そんな感じであきれていたんだ。
でも、本当は、そんなんじゃない。
やっぱり自分が間違っていたって、
ただそれだけのことなんだ。
幼い頃から、さんざん断捨離を
するように忠告され、逆らっていた。
その張本人が自分なんだ。
自分のだらしない部屋を、いつもきれいに
片付けていた。それが母親なんだ。
母親にとっては、まさに、今さら
「どの口が言っている」って、
そんなふうに感じるのは、当たり前なんだ。
幼い頃に親にしてもらったことを
すっかり忘れて、偉そうに親に
断捨離の素晴らしさを語る。
そんな恥知らずの自分に気づいたんだ。
結局、無意識に母親に対して、
助言という名のリベンジをしようとしていた、
とっても愚かな息子だったってことなんだ。
親は、そんなバカ息子の態度が
許せなかった。ただそれだけなんだ。
正論が正しいわけじゃない。
そんな当たり前のことにやっと気づいたんだ。

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