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やっかいな職業病

職業病。どんな仕事でも続けているうちになにかしら発症するもので、
私もございます。もちろんございます。慢性的疲れ目、腰痛、痔。座り続け書き続けることでどれも悪化の一途をたどる……。今や鍼灸、そしてドーナツ型座布団が手放せない状態である。

● 誤字脱字に震える症候群

身体的だけにあらずや。メンタルにもライター業で経験したあれやこれやが生活に歪みをもたらす。
雑誌・書籍を読んで誤字脱字を見つけると己の間違いの如く震えがくるのは、きっと出版関係者誰しも見られる症状ではなかろうか。

私も今ではずいぶんマシになったが、マシになったとて「対人スキル→タイ人スキル」「新世紀エヴァンゲリオン→新世界エヴァンゲリオン」など、見直しの時点で「ひぃッ」と声をあげてしまうことも多々ある。だからこそ、人の誤字脱字も他人ごとではないのである。そもそも私の誤字の多さは家系。呪われたゴジ・ダツージの血を引いている。母はそのまんま東を「東のまんま」、デンゼルワシントンを「デンジャラス・ワシントン」薬局ココカラファインを「コカコーラファイン」と言い続けている。その娘なのだ。人の数倍も見直しをする必要がある性格であることは百も承知である! 頑張ります。

●メールやメッセージがやたら長文になる

これも厄介だ。仕事以外の文章でも「ある程度のまとまりとオモローなオチを入れ込まなければ」とムキになってしまうのである。それゆえ笑顔のスタンプもしくは「了解!」くらいで済む案件にも、起承転的なもの付け加えたくなり、んむむむむむとアイデアや言葉をひねり出そうとし、結局2・30分程かかるので、グループメッセではストッパーになりがちである。

最近ツイッターをやり始めたが、なんじゃあれは。私が一文悩んで悩んで書いたと思ったら、その間にちゃっちゃかちゃっちゃかスラリと粋な言葉を短い文章にまとめあげ、繰り出してくる天才が何人もいるではないか。読んでは嫉妬の連続で、メンタルはクタクタだ!

● 陰謀説執筆の弊害で「謎の組織に狙われている症候群」発症

もう一つ、今なお私を苦しめているのがこれである。
陰謀説をガッツリ調べている30代は本当にひどかった。そもそも妄想癖が強く現実逃避型の性格なのに、加えて「世の中の動きは某組織に仕組まれている」なる妙な資料を数十冊読んだもんだから、気分は「トゥルーマン・ショー」の主人公の如く「何かに見られている」状態になってしまった。

私の行動の一部始終が黒いスーツにヘンなサングラスかけたオッサンに監視されていて、いつかUFOがパラリラパラリラと迎えに来て、ヘンな星の王様と結婚させられるかもしれないーッ!と、夜道を歩く時はキョロキョロと周りを見渡し、人通りの多いところを選んだ。見ている人は「痴漢を怖がっている行動」と思ったに違いない。いやいや、私が怖がっていたのは謎の組織の追っ手。メンインブラックだった。

パソコンが必須な仕事でありながら、「インターネットの情報は謎の組織に筒抜け」とビビってしまい、個人情報をなるべく入力したくなく、銀行もATMが頼り。

ところがATMもなにか細工がしてあって番号を読み取られ悪用されたらどうしましょうと、カード差込口を左右上下にジロジロチェックしてからカードを入れるクセが今だに抜けない。そんな私こそ、防犯カメラに映った姿は誰よりも犯罪者チックなはずである。

とザッと振り返ってみましたが、落ち着けよ、と。なにがしたんだっつの。
そうやって勝手にドタバタしちゃ夜中ふと冷静になり
「私なにやってんだろう……」
と落ち込み、家で体育座りをして窓の外を見ながらビールを飲む。そんな毎日です。なんだろう、涙が(泣)

……とまあ、毎日が勝手にスリルショックサスペンスな私ですが、
けっこう「人生って刺激多過ぎるー」というビビり仲間もいるのでは、と勝手に期待しております。
空回り族よ、傷をなめ合いましょう!

職業病のエピソードを書くつもりだったのが、いつのまにかこんなワケのわからん話に(泣)

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