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2馬力ボート釣りを始めるには?

最近の釣りブームにより、天気の良い週末はどこの釣り場もとても混み合って、人気の釣りスポットは毎週すし詰め状態です。

前泊しないと良い釣座が取れなかったり、場所取りで他の釣り人と揉めてしまったり、混んだ釣り場で隣の人とおまつりしたり。

そんな状況で釣果も上げられず、落ち着いて釣りができる場所が欲しくて、私は免許不要で乗れる2馬力マイボートでの釣りに転向しました。

免許不要で乗れるボートとは?

免許不要の船舶

平成15年6月から、次の要件の全てを満たすボートは免許が不要です。また、船舶検査を受けなくても操船することができるようになりました。



1. 長さが3メートル未満であるもの(登録長)
   ※注:「登録長」は、概ね「船の全長×0.9」となります。(なお、船型によって「登録長」の定義が異なりますので、詳細は運輸局等にご確認ください。)

2. 推進機関の出力が1.5kw(約2馬力)未満であるもの

3. 直ちにプロペラの回転を停止することができる機構を有する船舶、または、その他のプロペラによる人の身体の傷害を防止する機構を
有する船舶
   例)非常停止スイッチ、キルスイッチ、遠心クラッチ、中立ギア、プロペラガード等 
→これにより、例えば、上記3の機構を有する
エレキモーター(出力1.5kw未満に限る)のみを使用して3メートル未満の船を利用する場合には、免許は不要になります。(※1.5kw未満のエレキモーターのみでも船の長さが3メートル以上である場合は免許が必要となります。)

出典 国土交通省

上記の条件を満たせば、免許が無くても自分のボートが持てるのです。
実際に2馬力ボートで釣りに出るには何が必要なのかをまとめてみました。

2馬力ボートの釣りに必要な物

ボート

まずはこれがないと始まりません。
ボートの素材によっていくつかの選択肢があります。

フロータブルボート(ゴムボート)
良い点
・空気を抜けばコンパクトにまとまるのしで、色んなところからボートを出せる事。
・浸水しても空気さえ抜けなければ沈まない事。
弱点
・針や魚のヒレによって穴が開く心配があるので、常に気を配らなければいけない事。
・ボート出す場所で膨らます場合、準備に時間がかかる事。
・船内のスペースが狭い事。
・風の影響を受けやすい。


FRPボート

良い点
・釣り針や魚のヒレでパンクなどの心配ない事。
・ボートの中がゴムボートより広く使える事。
・艤装がしやすい。
・分割のものであれば、車内に収納できるものもある。
弱点
・重量とかさがあるので、車への積み下ろしが大変なのと、出せる場所が限られてしまう事。


ポリエチレンボート
良い点
釣り針や魚のヒレでパンクなどの心配ない事。
・軽いのでFRPよりは持ち運びやすい。
弱点
・穴あけ艤装に向いていない。
・安定性があまりよくない為、サイドフロートがあったほうが良い。


2馬力以下のエンジン

ボートがあれば次は動力です。
こちらは大きく分けて2種類あります。

エレキモーター
こちらは、バッテリーで駆動します。どちらかと言うと湖川向けですね。
自分はしばらく海で使用しましたが、よほどのベタ凪で、すぐに戻れる範囲でなければ厳しいです。あと、バッテリーが重いです。


船外機

海へ出るならこちらのガソリンで動く船外機です。
2ストロークは混合ガソリン、4ストロークはガソリンをそのまま給油します。
また、トランサムSとLがあるので、自分の船体にあったものを
選びましょう。


携行缶

燃料ガソリンの持ち運びに使用します。
最近はガソリンスタンドでの携行缶への給油も厳しくなり、セルフではまず無理です。給油はスタンドのスタッフにお願いしましょう。


オール

エンジンがかからない時や、港内でエンジン禁止などの場合に使用します。
釣り中に風や潮の流れに対してちょっとボートの向きを変えたい時にも使います。


認証旗

2馬力ボートは小さいので、他の船舶等から見えにくいと事故につながります。
少しでも目立つように、ボートに旗を取りつけましょう。


サイドフロート(ゴムボート以外のボートに)

サイドフロートをつける事で、ボートが転覆しづらくなるので、安心感が増します。
通常、2個セットでボートの左右に付けます。


エアポンプ

ゴムボートや、フローターを膨らませるのに必要です。足踏みタイプのものや充電式のものがあります。


ボートドーリー

船体につけるタイヤです。車から水際まで距離がある場合は必須のアイテムです。
砂浜では、重さで砂にめり込むので、バルーンタイヤが良さそうです。


アンカー・ロープ

アンカーは潮や風でボートが流されない様にする為に必要です。
海底に沈めるフォールディングアンカーと海中に浮遊させるパラシュートアンカーがあります。
アンカーのロープとは別に、係留ロープはボートを係留したり、着岸時に陸側からボートを引っ張ったりするのに使用します。

フォールディングアンカーは海底に沈めて使用し、アンカーに結ぶロープは水深の3倍必要とされています。しっかりアンカーが効けば船はロープの範囲で留まれます。

パラシュートアンカーは海中で開いて抵抗となって、潮流や風に流されるのを幾分緩和します。船を止めることはできません。


フローティングベスト(救命胴衣)

こちらは万一落水したり、転覆してしまった時に命を繋ぐ物です。
2馬力船の場合、波飛沫を被る事が多いので、自動膨張の物だと開いてしまう場合がある為、浮力体が入った物の方が安心です。


ウェーダー

砂浜やスロープなど、水に入る場所ではウェーダーがあった方が良いです。特に冬は必需品です。


ボート車載用のギア

ゴムボートや分割ボートならワゴン車等の後部にそのまま積めたりするのですが、FRP等の分割ではないボートなら、ボートを海まで運ぶ為のギアが必要になります。
カートップするならキャリー、けん引するならトレーラー等です。


海図(アプリ)

水深や海底の根や瀬、漁礁などの情報が見れるので、魚が居そうなところを探しやすくなります。
また、暗岩や沈船などの場所も分かるので、危険を回避できます。


魚探

広い海で魚が居ないところに糸を垂らしても魚は釣れません。海図で根や瀬など変化のある地形を探して魚探に反応があるか確認します。


充電式高圧洗浄機&水のポリタンク

釣りを終えてボートを陸にあげたら、高圧洗浄機で潮を洗い流します。釣竿やその他の道具もみんな洗って帰れば、家に帰ってからが楽です。


終わりに

ひととおり必要な物をそろえてしまえば、快適なマイボートライフが待っています。
陸っぱりからは釣れなかった魚がいろいろと釣れるようになります。
ですが、ボートは楽しい反面、危険も常に隣り合わせです。
他の船舶やカヤック・遊泳者等には十分気を付けなければなりません。
また、天候はしっかり確認し、風や波が出てきたら早めに戻る判断が大事です。
海の表情はあっという間に変化します。
無理をせず、安全にボート釣りを楽しみましょう。

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