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パソコン電源交換全記録

「電源!おまえ本当に行っちまうのかよ!」

「あぁ…どうやらここ最近の異音。原因は僕だったみたいなんだ。」

「そんな!お前さんから流れてくる電気は何も変わらないではないか!」

「僕の身体に埋め込まれたファン…。どうやらこいつがもうダメみたいでね…」

「やだやだやだ!わたし電源くんがいなくなるなんて嫌だよ!」

「わかってくれよメモリ。これは僕たちのあるじ様が決めたことなんだ。僕達はみんな揃ってパソコンだ。誰かが倒れたら、新しい誰かが引き継ぐ…。それが定めなのさ。」

「でも…わがっでるげど…うぇぇぇん!」

「みんなありがとう。新しい電源君にも優しくしてあげて。」

ガゴン

ガゴン

ガゴン

「あぁ全てのケーブルが解き放たれた。それじゃあ、ね。」

「電源ーッ!」「電源君ーッ!」

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そして新たにやってきた電源は世代を経た力でパソコン内部に新たなる電力を行き渡らせた。かつての電源との思い出を胸に、各パーツ達は新たなステージへと旅立っていくのだった。


そのはずだった。


ギゴゴゴゴゴゴゴゴ!

ガガガガガガガガガガッ!


「この音はッ!」

「どうして?もう電源君はいないのよ!」

「恐れていたことが現実になったのじゃ…」

「お、おまえはDVDドライブ!」

「原因は…地の底!底面ファンにあったのじゃ!」

「えっ?」

「そんなやつ、いた?」

「おまえ知ってる?」

「知らない」

「ぼくだよ。底面ファンはぼくだよ。」

「わかりづらッ!気付かなかったぞ!」

「うーわっ!オマエ軸ガッタガタじゃねーか!」

「つまり…」

「電源君の死は…」

「無駄死にだった…?」

後に人類に叛旗を翻すコンピュータ達。これはその先触れとなる事件であった。

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おめでとう!牧野なおきは「電源を自分で入れ替える」実績を解除した!

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結局底面ファンへの給電ケーブルを抜いて物理的に止める事で異音は解決しました。位置がややこし過ぎて交換出来る気がしない。熱暴走爆発リスクが高まりました。底面ファン、ほんとに今の今まで存在に気付いたなかった。つらい。

※2019/2/16追記

ずっと「底面ファン」って言ってるけど、筆者はこの時まで「グラフィックボードにファンが付いている」事を知らなかったのだ。つうかグラフィックボードのファンを切ってまともに動くわけがないので元に戻した上で速攻グラボ買って交換した。治った。


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