in企画

おもに演劇をつくる創作ユニットin企画(あいえぬきかく)です。新プロジェクト『眠れない…

in企画

おもに演劇をつくる創作ユニットin企画(あいえぬきかく)です。新プロジェクト『眠れない人のためのお薬』はじめました。優雅に、まじめに、ふざけます。http://inkikaku.com/

マガジン

  • 眠れない人のためのお薬

    オーディオドラマと、コラージュ×短文でつなぐ、in企画新プロジェクト。あなたの日常に寄り添う小さな小さなフィクション。

最近の記事

オーディオドラマ「サンタ協会 中村町事業所」参加者のみなさんのご紹介

in企画のオーディオドラマ史上初、藍屋以外の俳優さんに出演していただいた今回の作品。せっかくなので俳優のみなさんや、楽曲提供していただいた福永さんの紹介などをここでしてみたいと思います。 今回の出演者は4名!上埜すみれ、有吉宣人、池田優香、藍屋奈々子。 上埜すみれ (先輩役) いままでのin企画の作品をみてくださったかたにはおなじみ、すみれさん。映画に舞台にと精力的に活動する和顔の美女です。最近は井口昇監督がプロデュースする女優アイドルユニット「ノーメイクス」のメンバー

    • オーディオドラマ「サンタ協会 中村町事業所」

      サンタさんは、どこの国からやって来るのでしょう?北の、雪がたくさんたくさん降る、さむーい国からやってきます。でも、その国からとおくとおくはなれた国にも、やっぱりクリスマスには、ちゃあんと子供たちにプレゼントが届きます。それはどうしてなのか、不思議に思ったことはありませんか?それは、「サンタ協会」のおかげなのです。「サンタ協会」は、北の国に本部があり、そして世界中の国の、各市区町村に、ひとつの事業所をおいています。どんな小さな町のこどもたちにも、プレゼントが届けられるように。 「サンタ協会」にいるのは、サンタさんだけじゃありません。たとえば、トナカイ、そして、トナカイの世話をするひとたち。たとえば、プレゼントを集めてくるひとたち。たとえば、どの子になんのプレゼントをあげるか決めるひとたち。たくさんのひとたちが、クリスマスのプレゼントを届けるために、春も夏も秋も、いっしょうけんめいはたらいています。 この、ちいさな国のなかのちいさな町、中村町(なかむらまち)にも、やっぱりひとつの、「サンタ協会 中村町事業所」があります。会社みたいに、いろんな部や、課があります。 運輸部サンタ課。トナカイ課。 それに、配達部事務課。 中村町は小さい町なので、事業所も小さくて、配達部事務課には、たった3人しかいません。で、そのうちひとりは、今年入ったばかりの新人。課長と先輩に仕事を教えてもらいながら、なんとか働いていますが、はじめてのクリスマス、いそがしいのでとても焦っています。中村町は小さな町だけど、たくさんの子供がいるのです。 今は、12月24日、の夜10時。 事務課では、プレゼントと、送り先の宛名を照らしあわせて、ひとつひとつしんちょうに確認して、それを運輸部サンタ課にわたします。 そのさいごの作業もようやくすべておわり、あとはもう、サンタさんたちにお任せするだけ、です。長い1年の仕事が、ようやく終わりました。 でも、新人の事務員は、なにか間違いがなかったか不安で、宛名とプレゼントの書いてあるリストをもういちど確認しています。………あれ? ===================== *作* 藍屋奈々子 *声出演* 藍屋奈々子….新人 上埜すみれ….先輩 有吉宣人….課長 池田優香….魔法省職員 *クリスマスソング提供* 福永健人(airezias / 超大陸パンゲア ) https://fukunagakento.themedia.jp (クリスマスソング以外は著作権フリー音源より使用) *Special Thanks*(順不同・敬称略) 青木拓磨(パウンチホイール) アナログスイッチ 遠藤悠加 ©2016 in企画

      • #9 オーディオドラマ「雨のカーテン」

        作・声 藍屋奈々子 音楽(著作権フリー音源) Debussy "Quatuor a cordes III" Duke Ellington & His Orchestra "Mood Indigo" Debussy "12 Etüden L136: Nr.4 Pour les sixtes" Ella Fitzgerald "Melancholy Me" ⭐︎音量小さめです。静かなところでゆっくりとお楽しみください。 ©2016 in企画

        • in企画の藍屋奈々子が、空想旅行記をはじめました。 ほんものの写真と、ほんとうじゃないかもしれない思い出。 心だけの旅を、あなたも。 Fictional Diary|藍屋奈々子|note(ノート) https://note.mu/inaiyananako/m/mb5983d93bca7

        オーディオドラマ「サンタ協会 中村町事業所」参加者のみなさんのご紹介

        • オーディオドラマ「サンタ協会 中村町事業所」

          オーディオドラマ「サンタ協会 中村町事業所」
        • #9 オーディオドラマ「雨のカーテン」

          #9 オーディオドラマ「雨のカーテン」
        • in企画の藍屋奈々子が、空想旅行記をはじめました。 ほんものの写真と、ほんとうじゃないかもしれない思い出。 心だけの旅を、あなたも。 Fictional Diary|藍屋奈々子|note(ノート) https://note.mu/inaiyananako/m/mb5983d93bca7

        マガジン

        • 眠れない人のためのお薬
          11本

        記事

          #8 オーディオドラマ「れいぞうこ」

          作・声 藍屋奈々子 音楽(著作権フリー音源) Debussy "Des pas sur la neige" Mozart "自動オルガンのためのアンダンテヘ長調" "Menuett & Trio in G major" "Menuett in F major" Ella Fitzgerald "Starlit Hour" ⭐︎音量小さめです。静かなところでゆっくりとお楽しみください。 ©2016 in企画

          #8 オーディオドラマ「れいぞうこ」

          #8 オーディオドラマ「れいぞうこ」

          #7 「ジャングルを流れる夢の河」

          旅行中に立ち寄ったその国の、その街の、その美術館には、世界じゅうの楽器があつめられていた。モーツァルトの時代の古いピアノ、吟遊詩人の竪琴、鳥の鳴き声をそっくりに真似ることのできる笛、絶滅してしまった珍しい動物の革を張った太鼓、中に水が入っていて、傾けると熱帯雨林の雨の音がする筒状の楽器。あらゆる楽器が並ぶ館のなかは、物音ひとつしなかった。音色を内に秘めたまま、楽器たちは超然と黙っている。楽器のまえには説明書きのプレートとヘッドフォンがついていて、音符のマークのついた白い四

          #7 「ジャングルを流れる夢の河」

          #6 「まぶたの裏に降るねむけの雪」

           眠気がおとずれるとき、人のまぶたの裏にはある結晶が溜まっている、という話を生物学専攻の友達から聞いた。その結晶がだんだん溜まっていくことで、まぶたが重くなっていく仕組みらしい。その成分の名前も教えてもらったのだが、名前は忘れてしまった。なんとかポリアミド、アセチル、なんとかリン、みたいな呪文のようなカタカナで、一度わたしもその言葉を口に出して唱えたはずなのだが、舌先を離れた瞬間すこしの蒸気と水といっしょに蒸発してしまいそれきり頭には残らなかった。カタカナの言葉はいつもあ

          #6 「まぶたの裏に降るねむけの雪」

          #5「紫のインクのペン」

          あの娘がいつも使っている、紫のインクのペンには秘密があることを、わたしはもう知っている。あの娘は詩人だ。子どもみたいなつるりとした顔、まっすぐな目の動きからは、まったく予想もできないような、めくるめく官能的な、濃く煮詰められた花の蜜のような薫りの詩を書いている。でもわたしは、それがなぜだかわかってる。あのペン、紫色のインクのペンは、彼女の手を流れる鼓動を読みとり、心臓の奥で鳴っている、時間の音楽のかけらを、一粒ずつ言葉にかえて、さらさらと紙に書き出すのだ。わたしはもうその

          #5「紫のインクのペン」

          #4 「名もない学生たちの氷漬け」

          その日あの娘の横顔を、間近でみた。いつも見ていると思っていた顔、けどいちどもはっきりと焦点を合わせてはいなかったのだとそのときに知る。スタジアムで、大勢の生徒達といっしょに僕たちの学校のチームに声援をおくり、マフラーでぐるぐるまきになりながら温かいお茶を飲んだ。ぼくたちは隣にいて、何も話さなかったけど、同じものを見つめて、同じ喜び、同じがっかり、同じ緊張を分け合っていた。いつもの教室では、同じことをしているようでも、てんでばらばら、実際にみんなが授業の途中で窓の外を眺めて

          #4 「名もない学生たちの氷漬け」

          #3 「透明のティーポット」

          そのお茶はいままでに見たことのないような透き通った色をしていた。そこには色がついているのだけど、ゆらめく炎みたいに、風に吹かれて消えそうなオーロラみたいに、いくつもの色が入れ替わり立ち替わり現れるので、はっきり何色と言うことができない。そのあたたかいお湯をずっと見つめていると、だんだん目がちかちかしてきて、しまいには目をそらさずにはいられなくなる。あまりに長く見つめていすぎると、そのあとしばらく、何を見てもそのオーロラのような揺れる光が、目の中に重なって見えるはめになる。

          #3 「透明のティーポット」

          #2 ゆめのはなし「もぐら」

          作・声 藍屋奈々子 音楽(著作権フリー音源) Claude Debussy "Reflet dans l'eau" George Gershwin "Rhapsody in Blue" "An American in Paris" ⭐︎音量小さめです。静かなところでゆっくりとお楽しみください。 ©2016 in企画

          #2 ゆめのはなし「もぐら」

          #2 ゆめのはなし「もぐら」

          #1 「知らない人の夢を訪ねる方法」

          作・声 藍屋奈々子 音楽 Julie London "Blue Moon" (著作権フリー音源) ⭐︎音量小さめです。静かなところでゆっくりお楽しみください。 ©2016 in企画

          #1 「知らない人の夢を訪ねる方法」

          #1 「知らない人の夢を訪ねる方法」
          +10

          #0 「知らない人の夢を訪ねる手順」

          #0 「知らない人の夢を訪ねる手順」

          +10