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「賃貸」は無印良品と大家さんのタッグで作ると、まだまだ可能性の塊かもしれない話

「収納ゼロの賃貸っていいですよ」

そんなことを言うと、同業の大家さんからは「え?」という顔をされる。
けど、これは兵庫県の宝塚市で大家さんの仕事を親から受け継ぐ前から、ずっっっっっっっっと賃貸を借りる立場として思い続けてきたことだった。

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押入れやクローゼットと呼ばれる収納スペースの必要量は、住む人の暮らしによってもちろん変わる。
モノを持たない暮らしをする人や、魅せる収納スペースをインテリアとして取り入れられる人からすれば、押し入れのスペースはデッドスペースにほかならない。

押し入れをデスクに改造する例を見て、チャレンジしたりすることもあるけれど、カスタムする以前に押入れスペースがスッキリと開いてればいいんじゃないの・・・とも思う。
実は、収納スペースゼロの賃貸住宅って、私みたいに求めている人っているんじゃないだろうか?

今回はそんな素朴な思いを持ち続け、実際に収納ゼロ賃貸を作ってしまった私が、無印良品さんのインテリアアドバイザーさんの手も借りながら行った挑戦をご紹介させて頂ければと思う。

収納ゼロ住宅のメリットと悩みごと

いっそ、収納スペースを一切取っ払った賃貸住宅ができないか・・・。
その分、DIYで勝手に収納スペースを作ってもらってもいいし、もちろんそのまま居住スペースとしても使ってもいい。
私は、そんな「収納スペースゼロ」だけど、その分自由に使える賃貸住宅を思い切って始めた。

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もちろん、そこまで思い切った賃貸住宅を作ることには不安もあった。
でも、そんな不安をよそに現在に至るまで部屋は全て満室状態
収納スペースを作ることにもそもそもお金はかかるので、そのコストが下がった分だけ素材にもこだわったお部屋が作れたことが、人気の要因にもなっていると考えている。

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ただ、もちろん誰しもが「収納スペース」を作ることが得意というわけじゃない。
DIYで家具が作れたり、インテリアとしての空間を構成できたとしても、人類の大多数は収納のプロではないわけで、その辺の悩みについても時折住民の方からも相談を受けることがあった。
収納スペースに当たるところに、ロールスクリーンやワードローブ用のバーを取り付けたりといった方法ぐらいならとれるし、住民さんがカスタムするのも全然OKなんだけど、そもそもそのカスタムが住民さんにとっての正解なのか・・・というのも手探りになることがよくわかった。

じゃあどうするか。
そう考えた私は、「収納のプロ」に収納スペースを作るお手伝いをお願いすることにした。

お願いしたのは、収納家具や収納用品といえば・・・と思い浮かべてすぐに出てきた無印良品さん
大阪駅から近くに大きな売り場面積を持つ、無印良品グランフロント大阪店さんにご相談させていただき、インテリアアドバイザーの皆さんのご協力の元、とある一室の収納の悩みを解決していただくことになった。

状況に合わせた柔軟な提案ができる無印良品さん

IMG_1488のコピー

今回無印良品さんに収納のことをご相談したのは「CANVAS(キャンバス)」という物件。
inno.townの中でも、昔ながらの賃貸をベースにした建物になっている。

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押入れのスペースに関しては他の物件同様なくしてしまっているのだけど、元々合ったスペースとしての名残は残していて、気合を入れて収納空間を考えないとついつい色々詰め込んでしまう・・・。

そう。実際に今回ご相談したのは大家である私の寝室。
主に東京を拠点として生活していて、使用するのは1ヶ月のうち1周間程度。
となるとついつい荷物を溜め込んでしまって・・・、いつの間にかこんな有様になってしまっていた。

スクリーンショット 2021-02-20 午後11.46.41 午前

この現状の写真を元に「こうしたい!」という理想をざっくりとまとめて無印良品のインテリアアドバイザーさんに幅や高さと共にご相談をした。
正直かなり投げっぱなしで、どんな提案が返ってくるかな・・・とドキドキしたのだけど、頂いた提案はしっかりと要望を捉えてくださっていた。

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頂いた構成図はこんな感じ。
サイズなどについても商品のサイズを参考に当てはめてくださっていて、ああこんな感じにしたらいいんだーと見せられてしまえば簡単そうに思える。

けれど、よくよく冷静になって考えてみれば、高さや幅、奥行き。
更には棚の中にどの収納用品が何個入るのか・・・といった互換性について調べようとすれば、お店の中で家具売場と収納用品売場、ステーショナリー売場を商品両手にうろうろしてああだこうだと試さなければいけないのは明白だ。
おまけに売場に商品があればまだしも、売り切れていれば売場に並んでいないケースだって考えられる。
そう考えてみれば、圧倒的に楽な労力で収納空間をご提案いただけたということになる。

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更に提案はそれだけに留まらない。
今回は、カーテンやベッド、デスクといった家具の配置の見直しまでご提案くださった。しかも部屋の状態を再現した3Dシュミレーターまで作成していただいて、仕上がりイメージまでしっかりと確認することができたので安心して提案を受け入れることができた。

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更に、ベッドや収納家具については組み立ても配送会社の方に有料で行ってくことができるものも多くある。
組立説明書を睨みつけながらなれない組み立てをしなくて済むのはもちろん、実際体験してみてよくわかるのは「発生するダンボールや保護剤(発泡スチロールやビニール)」のゴミを捨ててくださるありがたさ

今回、収納家具はキャスターをつけたり、棚の高さを指定したりといったカスタマイズが発生していたこともあって、パーツもセットというよりは単品を組み合わせて作るような形だったため、ダンボールもパーツの数だけ発生。
このゴミの量だけでも処分で頭を悩ませてしまうけれど、大きな家具のゴミを捨ててくださったことによってだいぶ楽に設置作業を進めることができた。

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実際仕上がった収納空間はこちら。
元々のスペースの白さに統一感のある空間が半日でできあがってしまった。
ワードローブバーの取り付けや、不要なものの処分はもちろん自分で行うことになったけれど、処分後にできたスペースがこれだけきちんと仕上がっていればその努力も報われる。

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ビフォーアフターを一緒に撮影すると、その違いは一層引き立つ。
これまで、基本的にはDIYで自由に住民さんに収納スペースだった場所を使ってもらえばいいと思ってきたけれど、改めて自分自身も収納スペースの作り方についてよく知らなかったことを痛感した。
それは、たくさんの住民さんと付き合っていく大家としては、向き合わなければならないことにほかならない。

例えば新しく住む入居者さんが希望したら、無印良品さんに暮らしのスペースをお願いする金額の一部を大家さんで負担してあげることで、収納スペースを整備する以上の価値提供を作ることができるのではないだろうか。

URさんがすすめている無印良品のフィルターを通したリノベーション団地も人気ときくけれど、実は大家さんの考え方一つで、人気のない空き室はMUJI賃貸になりうるのかもしれない。

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ちなみに、一緒に相談をしたベッドや仕事スペースもこの通り。
、ベッドやカーテンを無印良品で揃えることによって、空間としても統一感のある佇まいに仕上げることができた。

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無印良品さんの提案の良さは、こういった手持ちの大切な家具を捨てるのではなく、調和しながらむしろ際立たせてくれる「プロの脇役」のような在り方にも感じられた。
上の写真を撮ったときには間に合わなかったけれど、元々大事にしていたデスクを活かす形で雰囲気の合う椅子をセレクトしてくださり、かつカラーもベッドやカーテンのカラーと合わせることでトータルコーディネートしてくださる仕事ぶり。

大家として以前に、ここで時間を過ごす住民としても嬉しい提案を体験することができた。

無印良品と大家さんって最高のパートナーになるのかもしれない

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押入れなどの部屋の環境面を全て大家さんがパッケージしてしまうことに疑問を持って、収納ゼロ賃貸をはじめた。

そのアプローチそのものは手応えがあるものだったし、住民の皆さんがとことん個性を発揮できるような部屋づくりは今後も続けていきたい。

でもその次のステージとして、住む人のこだわりや得意不得意にあわせてお部屋つくるサポートをやりたいという想いはあったものの、どうすればできるのか・・・というのはずっと悩んできた部分だった。

それが無印良品さんに相談してみることですごくスッキリしたように思える。
それは、日本人の暮らしに40年以上連れ添ってきた無印良品さんの知識や経験があるからこそで、下手に自分たちだけで頑張るよりもプロにお願いすることで解決することもあるんだなあと感じた。

そういった意味で、日本中で空き室に苦しむ大家さんと無印良品さんが組んだらいろいろと面白いことができるのではないかという可能性も確認することができる取り組みだったと思っている。

今後は気持ちいい空間になった自分の部屋で暮らしながら、新しい入居者さんが来た時にはモデルルームとして選択肢を提示できるように活用していきたいと考えている。
そして、ぜひご興味をもっていただいた方には、兵庫県宝塚市にあるinno.townにもお越し頂ければと思います。

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