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逗葉高校

オレは県立逗葉高校の卒業生です。
校名の由来は逗子と葉山の狭間にあるので逗葉高校になったらしい。
校庭は逗子市だけど裏庭は葉山町というホントに境目にある学校であった。
そんな高校に第一志望の高校に落ちて入る事になった。
当時、神奈川県の公立高校は行きたい高校を第二志望まで選んで入試の成績でどちらかに振り分けられるか、どちらにも合格しない、というシステムだった。
合否を直接第一志望の高校に確認しに行くんだけど、オレは第一志望は不合格だけど、第二志望は合格だよ。みたいな通知を貰った。
ちなみに第一志望は津久井浜高校という、周りに畑しかないすごい環境の高校だった。家から遠い学校に行きたかった。
が、不合格だったので合格手続きみたいなのを第二志望で受かった高校にしに行かないといけなくて第一志望不合格だった人はその後に第二志望の学校に行かなければいけないシステムだった。
マジか〜と意気消沈しながら横須賀のハズレから地元逗子まで戻り、バスに乗り山の上まで行きそこにそびえ立つ逗葉高校の校舎に入り、入学手続きみたいなヤツを始めようとした。
その時、わ!イノマタくん!と声をかけられ、誰〜と思ったら****さんという名前の、同じ中学の女の子だった。
この時間でここにいるということは第一志望が落ちたんだろうなー、という事は分かるから、第一志望どこだったのー?ぐらいは聞いたと思うけどあんま話さなかったかもしれない。
でもマジでドキドキして普通に好きになってしまった。
****さんは中学の時、ブラスバンド部で、オレはブラスバンド部ではなかったけどオレのクラスの担任がプラバンの顧問でオレは当時からそこそこギターもベースも弾けたから定期演奏会でかり出してくれていた。
その時ウチのお父さん死んだ時だったから、滅入ってるオレをどうにかするために必要もないエレクトリックギターをブラバンに入れてくれたのだと思う。あの時の担任には感謝してる。
話逸れたけど、逗葉高校に入学して、楽器をやりたいのとコバヤシさんと仲良くなりたいので何となくとりあえずブラスバンド入った。サックス吹いてた。
もちろんブラバンには普通に****さんもいた。
もうその時にはバンドを始めていて、一年後ぐらいに顧問にオレはバンドをやりたいのでバンド部を作ります、ブラスバンド部は辞めます、と告げた。
そこから後に****さんがブラバンの先輩と付き合ってる、みたいな話は聞いたけどバンド楽しすぎてマジで全然どうでもよかった。
なぜか分からないけどいきなり思い出した。
数年前、横浜のイシバシ楽器で働いていた時、たまたまレジにいた時、なんかの小物を買ってくれたお客さんは多分****さんだったと思うんだが、見た目全然変わってなくておもろー、って思ったけど、オレのことも気付いてくれよ〜、とも思った。
人の事を思い出す時は結局、その人に自分を思い出して欲しいってことなんだよな多分。


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