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助産学生が思うこと#008

帝王切開を受ける妊婦さんは 自分の病気やケガを治すためでもなく
 赤ちゃんの命を守るためだけに 命をかけて
 自分から手術台の上に上るんです。
 僕らはそれをお産でないと言えません。
 帝王切開は立派なお産です。
 自然分娩で赤ちゃんを産んでも、帝王切開で赤ちゃんを産んでも
 同じなんです。
 赤ちゃんが無事に産まれて
 赤ちゃんに会えたときのお母さんの表情は、皆同じなんです。
 ちゃんと産む というのは そういうことです。


『コウノドリ』第3巻「自然出産と帝王切開」で、こうの鳥先生が言っている。

帝王切開を経験された、お母さんの中には
「下から産んであげられなかった」
「失敗した」と言う方がいる。

それは、ご自身が、「絶対に自然に産みたい。帝王切開なんて…」と考えているから、かもしれないし
周りから、「帝王切開なんて、赤ちゃんがかわいそう」などなどを聞いたから、なのかもしれない。

お産は"何のため"に頑張るのだろう
多くの人が、「自分の赤ちゃんのため」と思うのではないだろうか

「自然に産みたい」と思うお母さんを非難している訳では全くなくて
帝王切開を受けたお母さんを、過度に称賛したい訳でもない。
(どのお母さんも、すごい、と思ってるから)

帝王切開にリスクはある。手術後も,次回のお産の時も,沢山。
本当なら、しない方がいい。
出血量が多くなるし、
産後の回復も遅くなる。
それでも、お母さん達は、「自分の赤ちゃんのために」帝王切開を受ける。

何が"失敗"なのだろう
何が"赤ちゃんが、かわいそう”なのだろう

帝王切開も自然分娩も、どっちが良くて悪いとか、もういいんじゃないんだろうか。
どのお母さんも
「自分の赤ちゃんのために、一生懸命になった。頑張った」という事実は、変わらないのではないのか。
みんな頑張ったのだから、いいんじゃないか、と思う。

「帝王切開を受ける妊婦さんは 自分の病気やケガを治すためでもなく
 赤ちゃんの命を守るためだけに 命をかけて
 自分から手術台の上に上るんです。
 僕らはそれをお産でないと言えません。
 帝王切開は立派なお産です。
 自然分娩で赤ちゃんを産んでも、帝王切開で赤ちゃんを産んでも
 同じなんです。
 赤ちゃんが無事に産まれて
 赤ちゃんに会えたときのお母さんの表情は、皆同じなんです。
 ちゃんと産む というのは そういうことです。」

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