試合後

DDT2015.4.29後楽園大会雑感

毎年連休のDDT後楽園大会はいいカードを組むのだけど、それにしても今年は段違いだろ、な大会。

両国とさいたまスーパーアリーナのメインを後楽園に持ってくるとは。

そらチケット完売しますわ。

というわけで7月から自由席がなくなり全席指定席になるそうです。

1、坂口征夫 vs 勝俣瞬馬

DDTでこういう中堅vs若手のシングルマッチという第一試合は新鮮な気がする。

勝俣は期待されてるんだな。

西側にウチワを持った勝俣応援グループみたいな人たちがいたがあれは何だったんだろう。

そして征夫さんはあんまこういう役回りは向いてないかも、と思った。

2、BOYZ vs 野郎Z 最終決着戦

<BOYZ軍>大石真翔&彰人&高尾蒼馬&平田一喜 vs 高木三四郎&大鷲透&ブラザートミー&X<野郎Z軍>

Xは旭志織…ではなく大日本の植木でした。最近大人気だね。

もはや今のDDTでは「平田が出る試合」と「平田が出ない試合」の二種類に分けられることがよくわかった。

どんな組み合わせであっても平田がいるとトキオ~!になってしまう。すごいな平田。

一応イケメン枠なのに植木と張り合って得体の知れない世界に行ってしまうのがよかった。

でも平田はこれからどこに行くんだろう。

3、アントーニオ本多&竹下幸之介 vs KUDO&マサ高梨

竹下がまたさらにパンプアップしてすごい身体になってた。

ゆえに「なぜ君がこんなところに出ている」感が出ちゃってた。

もう竹下は前座できないなあ。

「いつでもどこでも挑戦権」を持ってたアントンがKUDOに負けたためKUDOに移動。

こりゃどっか地方大会で挑戦しそうだなーと思ったら地方じゃなくて来月の後楽園だった。

4、いつでもどこでも挑戦権争奪バトルロイヤル

<参加選手>男色人生 MIKAMI、ヤス・ウラノ、佐々木大輔、星誕期、宮武俊、赤井沙希、福田洋、DJニラ

男色人生が予想以上によく出来ていた。すごいなあ。よく見てるなあ。

でもこれどっかで人生が出てきて男色の背後に立って肩チョンチョン→振り返ると本人、というのをやりそうだな、と思ってたら来月の名古屋大会でまさかの直接対決が発表され、これは猛烈に見たいと思ってしまった。

あと「いつでもどこでも挑戦権」はオーバーザトップロープで退場だと移動しない、というルールの間隙をついたニラさんがやるなあと思った。

5、KO-Dタッグ選手権試合

<王者組>関本大介&岡林裕二 vs 石井慧介&入江茂弘<挑戦者組>

試合前の煽りVの中で「チームの絆では誰にも負けない」という毎度な感じの入江と石井に対し、「肉体科学的に証明されていないものは信じません」と答えた関本と岡林が素晴らしかった。

というかこの3ヵ月、一緒にDDTに行った人の半分くらいが関本と岡林のファンになってて、みんな口を揃えて「大日本見に行きたい」と言ってるんですよ。

関本と岡林はいろんな部分で勝利している気がする。

煽りVでは「元アジアタッグ王者対決」と謳っていたけど、さすがにこの2チームが同じランクにいるとはほとんどの人が思ってないだろう。

わかりやすく強い関本岡林。

入江はまだ健闘してたが、石井がやっぱりつらい。

でも今日の石井はものすごく頑張ってて、終盤ニールキックとダブルアームDDTを決めた時は「石井が関本に勝つ」という夢を見てしまった。

石井、今日がんばってた。すごいがんばってた。でも負けてしまう。なんで勝てないんだろう。もう善戦したじゃダメなんだよ。勝とうよ。勝たないとダメなんだよ。

スモールパッケージじゃなくて、ちゃんとした3カウントで勝たないとダメなんだよ。

なんか今日はちょっとつらかった。

そして行こうかどうしようか迷っていた石井の世界ジュニア挑戦(5.21、vs鈴木鼓太郎)にやっぱり行こう、と決心した。

6、KO-D無差別級選手権試合

<王者>飯伏幸太 vs HARASHIMA<挑戦者>

煽りVの中で「変わり続ける飯伏、変わらぬものを貫くHARASHIMA」みたいに紹介されてたのでひょっとしてこれはHARASHIMAが負けるフラグなのか…?と思ってしまった。

実際、このリマッチで負けて失うものが大きいのは圧倒的にHARASHIMAの方で、ここで負けたらもう当面は前線に立つことは難しい。

だからこそ余計にHARASHIMA負けるのか?と思った。

試合はHARASHIMAが戦い方を今までと変えてきてペースを握りつつ、飯伏さんも一発で流れを変えたりして、どちらのものとも言い切れない緊張感ある攻防が続いた。

二人とも初めてもしくは久しく出してない技を出したり、お互いの得意技を切り返して無効化させる攻防が目立ったりで、2月のさいたまアリーナの「基礎編」を経た二人が「応用編」を見せてるように感じた。

通常のタイトルマッチだと一回くらいの「勝負の流れが変わる瞬間」が二度三度あり、本当にどっちが勝つかわからない展開だったが、最後はHARASHIMAが取った。

終盤、飯伏さんがHARASHIMA相手に蒼魔刀をやろうとしたところHARASHIMAが垂直に飛び上がって上から膝を落とす場面が印象的だった。

試合後、飯伏さんがリングに深々と頭をつけてHARASHIMAの手を握るのを見て「もしかして飯伏さん…やめないよね」と思ってしまった。なんかね。

飯伏さんはKO-Dのチャンピオンに過去3度なってるけど、いずれも2~3ヶ月でベルトを落としてしまう、ということが続いてる。

この2ヶ月言ってた「自分がKO-Dチャンピオンになってやりたいこと」が結局わからないまま途切れてしまったことが残念だ。あれは何だったのだろう。

そしてこの超人のような試合をずっと解説席で見て、その後リングに上がって5.24札幌大会での挑戦を表明した樋口和貞の心境を思うと震えてくる。

いくらDNAの試合とDDTのダークマッチで連戦連勝とはいえ、ちゃんとしたシングルはほとんどしていないデビュー半年の身でいきなりKO-D挑戦、興業のメインイベントを任されることについてのプレッシャーっていかばかりだろう。

そしてそんなデビュー半年の新人をいきなりタイトルマッチに抜粋してしまうDDTという団体は本当に既存のプロレスの価値観を変えてくる団体だなあと改めて思い至る。

やっぱりKO-Dチャンピオン・飯伏幸太をもうちょっと見たかったなあ。

ヨシヒコとしかやれなかったし。

今日のメインは見ながら「どうにか二人勝たせる方法はないものだろうか」と思ってしまった。

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