はじめに

　生成AIは「人間の仕事を奪う」という懸念があるからか、意図的に遠ざけられる可能性があります。地方公務員の場合も同様であることは、前の投稿でも述べました。今回は、もう少し踏み込んでこの問題について述べてみようと思います。

　それは、地方公務員の仕事は人間の関与が求められる分野でも重要になる、ということです。 つまり、生成AIは地方公務員がこれから行うべき仕事の質を高めるための強力なツールになる可能性もある、ということです。今回は、こうした点から地方公務員の仕事における生成AIとの向き合い方を考えてみたいと思います。

生成AIが地方公務員の仕事にも使われようとしている

　生成AIは、人間の言語を理解し、自動的に文章を生成することができるものです。近年、生成AIの技術は飛躍的に進化し、さまざまな分野で活用されています。地方公務員の仕事でも同様です。自治体はガイドラインを作成し、生成AIを積極的に使いたい分野や留意すべき点などを示しています。例えば、文書作成や調査・分析、アイデア出しや企画などが、生成AIの活用が期待される分野として一般的に挙げられているようです。

生成AIの期待と留意点

　生成AIを活用する地方公務員の側としては、仕事の正確性や効率性を高めることに期待が寄せられているように思います。生成AIは、人間の言語を理解し、自動的に文章を生成することができるので、時間や手間をかけずに、高品質な文書を作成することができることが注目されているからです。また、生成AIは、膨大なデータを分析してくれるので、調査や分析の作業も正確かつ効率的に行ってくれます。

　一方で、生成AIの使用における留意点も示されています。まず、生成AIが作成した文書は、必ずしも正しいとは限りません。指示した側の意図と違うこともあれば、まったく事実と異なる内容を生成することもあります。そのため、生成AIによって生成された文章は、必ず人間が確認し、修正や補足を行うことが必要です。また、生成AIが機密性の高い情報を扱う際には、情報の漏えいや悪用に注意しなければなりません。生成AIは、インターネット上の情報を学習することが多いので、その情報が正確であるかどうか、また、その情報を活用しても問題ないかどうか、慎重に判断する必要があります。これらの留意点は、生成AIがこれからさらに進化を遂げることで減ってくる面もありますが、同時に注意も深めるべき面もあるのです。

生成AIの活用によって仕事の質を高める