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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:いよいよ2024年度、新人公務員の活躍を期待しています!

 今日から2024年度がスタートしました。楽しかった大学生活を終えて、地方公務員として社会人キャリアを始める方には、大きな緊張感があることでしょう。私も(30年以上前のことですが)自分のキャリアがスタートした当日の出来事を、未だにハッキリと覚えています。辞令を受け取った後、配属先の課の先輩が迎えに来てくださり、課まで向かったこと、部長や課長、職員の方々に挨拶して回ったこと、デスクを与えられて引き出しの中にある筆記用具や電卓などを1つひとつ確認したこと⋯など、あっという間に初日が過ぎていきました。

 当たり前なのですが、大学を卒業したばかりの新人職員にとって、部署の仕事はまったく初めてなので、先輩が丁寧に教えていただくことになります。書類の作成や各種手続きの方法、意思決定のプロセスなど、すべてをゼロから習得していかなければなりません。教えてくださる先輩方は全員年上なので、新人職員は素直に聞く姿勢が必要です(ちなみに、私が勤めた地方自治体はとても温かい雰囲気で、「先輩の言うことは絶対」ということはありませんでした)。新人職員は「見習い」として、まずは仕事の手順をマスターしてほしいと思います。

 一方で、私は新人職員を迎える先輩公務員にも、新人の力を引き出し、尊重する姿勢を持っていただきたいと思っています。厳しい公務員試験を突破するために、大学生活を勉強に充ててきました。周囲が民間企業への内定を先に得て、残りの大学生活を楽しんでいる姿を横目に見ながら、です。それだけでも立派な姿勢として評価してほしいのですが、試験勉強で学んだことを仕事に活かすための環境づくりを先輩にはお願いしたいのです。勉強は試験を突破することが目的なので、合格すれば勉強は終わります。しかし、公務員試験は、仕事をするための能力を測るものですから、学んだことは本来、仕事に活かすべきです。

 「試験の勉強と仕事は直接関係ない」と思われるかもしれません。しかし、公務員の昇任試験や学び直し(リスキリング)でも、大学生が取り組んだ公務員試験の勉強と同じようなことをします。つまり、新人職員は公務員のキャリアで求められていることを、恵まれた大学生活で身につけてきているわけです。「試験が終われば忘れても良い」「仕事は試験とは別」というのは、せっかく学んで得たものを容易に失うことになり、非常にもったいないと思います。

 そこで、私は先輩が新人職員に仕事を教えるのとは逆の方向で、公務員試験の勉強で学んだことを新人職員が先輩に教えるような機会があっても良いのではないか、と考えます。仕事のことをよく知っている先輩は、新人職員が勉強で得た知識を吸収し、それを仕事でどう活かせるのかを一緒に考えるのです。こうした相互の学び合いが、学んだことをよく覚えいる新人職員にとっても、これから学ぶ必要がある先輩にとっても、それぞれメリットがあるように思います。

 まもなく新年度の勤務がスタートします。新人職員も先輩も、気持ちを新たに仕事に臨んでいただきたいと思います(私も新入生を迎える立場なので、教員として教えるだけでなく、新入生からもどん欲に吸収したいと思います)。

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