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西尾維新先生に出会い、小説家になることを諦めました。

 2022年10月2日(日)。20時42分。夕飯にかっぱ寿司に行きました。終わり。

 長けりゃいいってもんでもないということを、カクヨム内でちょこちょこっと調べてみて思いました。私のブログは80万字を超えていますが、100万字を超えるエッセイもちらほらと見受けられました。また、300万字を超えるSFだったり異世界転生物語とかもありました。でも、まあ、☆の数で言うと大体100程度で、エッセイで80万字を超える作品たちを見ましたが、PV数も5万程度くらいでみんな落ち着いているようです。

 私のも5万程度ですし、5万のうち、3月にツイッターに貼り付けまくったので5000PVくらいは稼いでいるように思います。そのときは広告を貼っていなかったので一円にもなっていません。どこかボランティア精神のつもりで、「この記事はあなたに役に立つのではないか」みたいな感じでペタペタ貼り付けていました。力業ちからわざですね。

 これからも伸びないだろうなと思い、ぼーっと生きています。ブログのネタの為に何かをしようとする気持ちも起きません。というか、本当にブログで稼ぎたかったら何かに特化した、他の人が欲しがるような情報を載せたブログを開設するでしょう。んで、それが私には無理と最初から分かっていたので、この文章しか載せられないカクヨムをブログ代わりに使おうと考えたわけですね。

 ブログというよりただの日記。
 統合失調症体験記。
 時たま日本情勢だったり世界情勢だったりの見方。
 専門家でもないのに、勝手に語っている。
 そんなブログ。

 この前買った西尾維新先生の『花物語』をちょこちょこ読んでいるのですが、やっぱりいいですね。物語シリーズの中で評判としては『傷物語』が一番いいみたいですが、私は『花物語』が一番好きです。統合失調症になる前にも通読しましたし、実家に帰ってきた後も近所のブックオフに行って買いまして、断捨離して資源ごみ収集のときに出しまして、そしてまた買ってしまいました。110円で一番意義ある買い物をしなさい、と言われたら「『花物語』を買うといいでしょう」と答えると思います。

 神原かんばる駿河するがが一番好きなのです。
 なんか頭が良さそうな彼女。
 裏と表がある彼女。

 神原駿河が主人公の時には、会話文が減る傾向にあると思います。物語の展開ではなく、キャラクターが何を思って生きて、選択して、言葉も選んでいるかに重点が置かれています。『花物語』の中では、ほとんど独白のような場面が次々と出てきます。登場するキャラクターも少ない。その上で、神原駿河は考え続ける。当初『化物語』で出てきたセリフ一つ一つに実は意味があったと言わんとする、西尾マジックには毎回驚かせられます。

 私は記憶力が鳥なので、何回読んでも楽しめます。

 最近西尾維新先生は新作を出さないので、もう出し切ってしまわれたのかなと思います。出し切って、物語シリーズもまた何十冊とある中で、全てがパズルのピースのように繋がっていく。読んだ人にしか分からない、数学のような快感があります。

 浪人時代に初めて『化物語』をアニメで観て、浪人時代が終わる頃に、受験勉強がどうでもよくなってきた頃に、『化物語』の原著を読みました。熊本の特に田舎のほうなので、西尾維新という作家がいることすら知りませんでした。

 読んだ感想として、これだけ心理描写や背景描写を事細かく書ける作家さんがいるのなら、私は作家になる必要はないな、と感じました。作家になるのが夢だったのですが、それは、田舎にはほとんど面白い作家さんの本が置いておらず、「自分が書いてやろう」と半ば野心的な気持ちから起こるものでした。しかし、西尾維新先生の本を読んで、諦めました。充分すごい作家さんはいるじゃん、と。なんで有名にならないかは分かりませんでしたが、当時の自分からしたら衝撃でした。立命館大学中退という肩書も衝撃的でした。立命館大学は素晴らしい大学ですが、西尾維新さんの記憶力と文章による創造力を以ってしたら、どこの国立大学でも受かりそうな気がしていました。当時は偏差値主義だったので、東大か京大かそこらへんの人が庶民にも分かりやすく、面白い小説を書いたのかなとか思っていました。小説を書くために能力を全振りしたのかなと思いました。私も小説を書くためだけに大学時代の行動をしていたのですが、私の場合は結果として病気になってしまいました。

 とまあ。

 昔話をたくさん書きました。西尾維新先生はすごいです。いくら捨てても捨てても、結局は古本屋で紙で買ってしまいます。なぜかは分かりませんが、二段組で書かれているのが西尾維新先生の魅力を上げるのに最上級な見せ方なのかなと思いました。戯言シリーズもノベルス版か文庫版かで読みやすさが全く違いますからね。短い文章でポンポンポンっと述べられる文章は本当に素晴らしいです。これからもできるだけ読んでいきます。今度こそは捨てずに、面白いと思った文章には付箋を付けて勉強させてもらおうと思っています。

 私は西尾維新先生に出会い、小説家になることを諦めました。

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