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【ウクライナ情勢:考察】日本人よ、ウクライナ侵略への興味を薄れるな。これからが本当の戦争になっていく。

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 私は国際軍事評論家でもなく、国際政治専門家でもなく、日本の動向を探る専門家でもありません。ただ一市民の考察としてお読みください。

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 人間は飽き性だ。《《何か新しいことが起これば、たちまち話題にするが、そのことが日常となり、当たり前のように報道されていくと、人間は徐々に興味を失っていく。》》しかし、ウクライナにおけるロシアの軍事侵攻は、新たなフェーズに達したと言えるが、あまり人々は口にしないようになった。

 2022/3/19(土)。ロシア軍は極超音速ミサイル「キンジャール」を使って、ウクライナ西部イワノフランキフスクにあるウクライナ軍の地下の弾薬庫を砲撃したと発表した。

 また、2022/3/18(金)では、南東部のマウリポリでは市民が避難していた劇場を空爆するなど、市民や建築物に対して無差別な破壊が始まった。報道の信憑性は確かではないが、街の80%が既に破壊されたという。マウリポリには「親ロシア派」と呼ばれる人たちも多く住み、テレビの報道番組に出ていた「専門家」は、なぜマウリポリに破壊活動しているかが『謎ですね』としか言えなかった。マウリポリには親ロシア派の市民も多く在住しているのにだ。

 報道番組では、『ロシア軍は恐怖を植え付けるだけであって、かつて第二次大戦でアメリカが日本国民に対して行ったような優和活動は一切行われていない』との指摘もあった。アメリカ軍が日本国民に対して優和活動を行ったのは終戦間際で、第二次世界大戦が終わった後にアメリカ、ないしはGHQが日本を統治しやすいようにした作戦に過ぎないのは言うまでもないが。

 つまり、この「ロシア軍がウクライナ国民に対して恐怖だけを植え付ける」という作戦を行っている以上、侵略戦争はまだ始まったばかりなのだ。『電撃戦に失敗した、だからロシア側はあせって暴挙に出ている』という見方が、2022/3/21(月)においてのアメリカや日本の分析であるが、ならばなぜ、キエフに直接、極超音速ミサイルを撃ち込まないのか。なぜキエフを包囲しているだけで進軍が一向に進まないのか。『ウクライナ兵が頑張っている』からか? それとも、誰も指摘をしていないが『特別な軍事作戦』に則っているだけなのか? まだ分からないのだ。

 この、マウリポリにおける市民への無差別爆撃が示すところは、《《ようやくロシア軍が見境なく、本気で戦い始めた証拠》》ではないかと思われる。首都キエフに陸軍を包囲し続けているのは、進軍のための準備であるのと同時に、『常に首都を陥落させる用意は出来ている』という威嚇の面が大きい気がする。

 そして、一番危惧しているのは、《《日本人がウクライナ侵攻について、以前ほど反応を示さなくなってきた点だ。》》進軍してから数週間で、日本では、ウクライナ侵攻は日常へと化していった。ウクライナから国民が多く難民として他国へと逃れた、その今からが侵略戦争の本番であり、これからがロシア軍が作戦通りに戦況を進めていく、本当の激戦が始まるのだ。日本人は飽きることなく、ウクライナ侵略がどのような経緯を以て進められていくか、充分に注視しておかなければならない。

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