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万年筆で手紙を書きたい、その前に

「万年筆でお手紙を書きたい」
という欲求が梅雨に入ってから湧き上がっていました。
高級筆記具売り場を見つけると、
立ち止まらず眺めながら通る日々です。

いえ、正確には、
「立ち止まれない」
でいました。

長く使えるものは妥協したくない。
下調べをし、吟味した上で、いざ参上! としたかったからです。
なかなか「いざ」に至らず、素通りを繰り返していました。

しかし、
恐らく万年筆で書かれたであろう
石井ゆかりさんのサイン本の文字を眺めては、うっとり。

また、
『考具』の著者、加藤昌治氏が目の前で、
美しい装飾が施された万年筆をカバンから取り出し
サインしてくださったあの美しい所作は、
今でも脳裏に蘇ります。

そうやって、
「万年筆で字が書きたい」
が刺激されつつ、
「でも安易に選びたくないから、とりあえずスルー」
でやり過ごしていました。

「こりゃいつまでも買えないね」
と内なる自分に話しかけては、
諦め悪く隙間時間に「万年筆愛好家」のネット記事を
うろちょろうろちょろ。

すると、
万年筆の世界には
「入門用」や「初心者」
という言葉があるのに反応しました。

文字書くだけなのに、初心者?
入門用があるなんて、楽器みたい…….。

であるなら、もちろん私は初心者です。
いきなり数万円する万年筆を選べるわけないじゃないかー?!
と内なる自分とまた会議。(というか、また文句を言う)

「とりあえず入門用を」ということで、
一気に気が楽になったら、
「これカッコイイ」と思える万年筆では比較的安価な
LAMYのオールブラック
が私のオーラの中に飛び込んで来ました。

いくら安価でも中級者を目指すのに毎日使うものですから、
テンションが上がらないのは、嫌。
正直、カラフルなLAMYには全く反応していなかったのですが、
(愛用していると他の色もいいよね、なんて思い始めるので、ホント適当でスミマセン)
ペン先までブラックのクールさに惹かれ、
決定です。

はい、大満足です!
(見つけてくれてありがとう、私の中の私。高次元の自分、ハイアーセルフ)

黒は机の上にあっても、私のMacやiPhoneとも相性がいい色です。

そして何より、
一文字の中に濃淡が生まれる万年筆のインク文字に癒されます。

さて、念願のお手紙を万年筆で書けたのかというと……
「ペン習字、習いたい」
という違う欲求が高まっています。

……人生って時間が足りないものですね。


*購入したのは、LAMY AL-Star 万年筆 オールブラック(限定カラーです)。
*ペン先の太さはF。本にサインをするならMもいいかも。ペン先だけ買えるそうなので、いつかはMも試したい。
*インクの色は、ブルーブラックにしました。

*カートリッジとコンバーターの両用式です。インクボトルもシンプルなデザイン。パッケージの箱は紙なので、もう使わないけど、ギフトにも素敵ですね。

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