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アイデンティティは、揺るがない。noteフェスDay3

noteフェス Day3。本日も、かねともさんの司会でスタート。

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Day3-1:印象ワードを先に書いておきます。

・「アイデンティティは、揺るがない」
・オンラインで出会った人との、待ち合わせ場所がリアル空間。
・noteで「取扱説明書」をつくろう。
・自分たちの困ったを優先するんじゃなく、お客さんの困ったに応える。
・誰が自分たちにとっての良いお客さんなのか?

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龍崎翔子さん。大学の在学中からホテルのプロデュースを開始。そのセンスに人気が集まり、全国で5つのホテルをプロデュースしている。有料noteマガジン「ホテル経営企画室」を開設。

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鳥羽周作さん。「sio」のオーナシェフ。小学校の教員を経て、32歳で料理人に転身したという異色の経歴。

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はじめて書いて、スキが3000以上がついたというnoteが、こちら。

このnoteに関しても、イベント内で触れられました。

以下、書き起こしではないですが、一部をメモしたものを貼っておきます。ちょこちょこ話が抜けてたりもするので、ザックリ把握でアーカイブを見るのがオススメ。


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最所さん
(鳥羽さんへ)あのnoteを書かれた理由は?

鳥羽さん
あらかじめ予習してもらうと、より深く楽しんでもらえる。そこを意図してnoteを書きました。noteに「スープが薄い」と書いていたから、sioに来て「だから薄いんですね」と言ってもらえる。たぶんnoteがなかったら「え、薄い...」となってしまうかもしれない。

最所さん
テイクアウトは持ち帰られた先はコントールできないアンコントローラブルなものですが、そのあたりはどう考えました?

鳥羽さん
すでにある料理をそのままテイクアウトにするのではなく、冷めた状態で食べてもおいしい料理を用意しました。8時間後に冷めた状態で食べておいしいかどうかも、検証した。


アイデンティティは揺るがない。幸せの分母を増やす。


龍崎さん
ホテルというより、メディアだと考えてます。ホテルに来れない状態になったとしても、「自分たちのアイデンティティは揺るがない」と思っている。

楽天ROOMを使って、HOTEL SHE っぽいお部屋づくりができるお手伝いをはじめたりもした。

https://room.rakuten.co.jp/hotelsheosaka/items


鳥羽さん
表面的な変化は、テイクアウトだけど、根本にあるのは「幸せの分母」を増やすということ。自分たちになにができるのか?と考えて、レシピ公開・テイクアウトをはじめた。基本的にやっているのは、もともとのスタンスに基づいている。

改めて、レストランの価値。「おうちでsio」をはじめたことで、お店に「答え合わせ」で来る方も増えた。

でもビジネス戦略的にやったというより、困っている人に対して、お客様に対して、何ができるかを考えた結果がレシピ公開。それが結果的に、お店に来てもらえるようにもなった。

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最所さん
提供している価値は何なのか?を振り返った結果、そういうアクションをやることにしたということですよね。


自分たちにできることを、する。自分たちの都合より、お客さんの困りごとに想いを馳せる。

鳥羽さん
困った状況になったからといって、先に自分たちの困っていることを優先しちゃうと、お客さんの求めているものとはズレてしまうように思う。だから、お客さんが何に困っているかな、それに対して何ができるかなと考えないと、うまくマッチしないと思う。

龍崎さん
コロナでも、あまり変わらずホテルを運営している。あたらしく始めたこともある。泊まれる演劇。イマーシブシアターをはじめた。

鳥羽さん
もともとあった価値を「広める」ことを考えるようになったと思う。いままでは対面のお客様に価値を届けることをやっていたけど、実際にレシピ公開をしたりしたことで、喜んでもらえる人が広がった。喜んでもらえるために、やれること全部やるという意識でやっている。


アフターコロナの今、新店舗を出すのか?

最所さん
「場所」の価値が変わったように思う。新店舗を出すということは、やっていきますか?

鳥羽さん
もう決まってます。いいものは届いていくから、届けられる場所を増やしていこうと思う。その場所でしか得られない体験価値がある。でも、それ以外の選択肢もあるよね、というのが良いように思う。

龍崎さん
はい、だします。自分たちの価値は長期的には変わらないと思っているから、自分たちができる価値提供はやっていく。

鳥羽さん
アーティストというよりも、クライアントワークという感じでやっている。おれこれやりたいよ、というよりも、お客さんが喜んでくれるなら、それやるよ、という感じ。

龍崎さん
大切なことは2つあると思ってる。1つは、いかに世界観に没入してもらえる場をつくるか。いかに普段とは違う非日常を体験してもらえるか。

もう1つは体験のカスタマイズ性。一人ひとりが何を思い、課題を持ち、何を感じているかに対して、お店からレスポンスが返ってくる。それがリアル店舗の良さなので、そこを突き詰めていきたい。

オンラインは、みんな同じUIで対象を見ているけど、インタラクティブ性は低いと思うので、リアル空間は、それを意識していきたい。

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オンラインで出会い、リアル空間で待ち合わせ

最所さん
人がたくさん集まる、という価値があった。でも、たくさん集まることはできない。レストラン・ホテルで、近くに居た人と仲良くなったりする偶発性があった。そういった偶発性に関して、今後考えていることはありますか?

龍崎さん
そのお店に行く理由は「人と会うため」だと思う。その人と会うために、場があると思っている。ふだんオンライン空間で会ってる人が、たまにはリアルで会いましょう、という感じで使ってもらえばいいと思っているので、たくさんの人が集まることは、それほど考えなくてもいいかなと思っている。デート需要が大きいと思っている。

鳥羽さん
そういうデート、少人数で会う、というのは、やっぱり増えたと思う。デートもあるけど、家族でお母さんが3食つくるのも「食」のシーン。家でつくれるナポリタンもあれば、デートで食べるレストランのナポリタンもある。どちらも「食」でカバーできていたのはよかった。

料理人として、どれも美味しくする。トガッてることも重要だけど、サザンオールスターズみたいにポップであることも重要だと思っている。今回バインミーつくったけど、僕ふだんよくロイヤルホスト行くんですけど、ロイヤルホストに行ってたから作れてる料理もあるな、って感覚があったりする。

龍崎さん
人格って多面体。どういう人が、どういうことを思っているか、個々が発信していく。そこで知り合っていった人との間で、グルーヴ感が生まれてくる。そういうのが大事だと思う。


友だちに伝えるように。余白を残す。愛。

最所さん
Twitterでのホテルに泊まりました投稿をしづらい状況で、投稿は減ってませんか?

龍崎さん
ホテル情報はバズるってTwitterの中で有名になってる部分がある。そういったバズのために投稿されることよりも、友だちに教えてあげる感じで投稿してくれる人が増えてくれたほうがいいなと思っている。なので、投稿数が増えてなくても、友だちの間でメッセージでやり取りしてくれてたりするような、そんなやり取りが増えてもらうほうがうれしい。

鳥羽さん
レシピは「これじゃないとダメ」というようには、しないようにしてる。余白を残すってのが大切。「レシピ公開して大丈夫なんですか?」と言われるけど、それぞれにレシピの余白があるので、そこはレシピを育ててくださいという感覚。

オンライン、オフラインに関わらず、愛が大切だと想ってる。

noteで、sioのスタッフ紹介をしてる。お店で「このスタッフ、こんな人なんですよ」と紹介されても驚くけど、noteで読んで知ってもらうという距離感の近づき方は良くて「あのスタッフさん◯◯なんだな〜」と知ってもらえる、受け取ってもらえるのはいい。

最所さん
こちらの理念とか想いは、対面で会ってる状態だと「いやもうお腹すいてるんだけど」とかになってしまうかもしれないけど、noteだと自分のペースで知りたかったら知る、ということができる。

鳥羽さん
どういうスタンスでやっているかを発信していて、それを受け取ってもらった人が来てくれているというのは良いですね。

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バックステージを見せる。体験の解像度。おもてなし。

龍崎さん
鳥羽さんがnoteで裏の情報をだしたこと。
知識が多い人のほうが、旅行を楽しめるという感覚があると思う。化学反応が起こりやすい。どれだけ知っているかで体験の解像度が上がる。情報の事前提供をすることで、体験の価値も高まっていく。それが、おもてなし。事前から。

鳥羽さん
noteは取扱説明書と言っている。裏の情報をさらけ出すことが、sioの「取扱説明書」になっている。sioさんって、こう取り扱ったらいいんだよね。来る人も、そういう感じで来てくれるから、そういう使い方はいいと思う。

最所さん
雑誌だと、特定のフレームの中で紹介されてしまうけど、noteだと自分たちのフレームでスタンスを伝えることができますもんね。

龍崎さん
ホテルスタッフは「裏方」だとは思っていなくて、スタッフとお客様は友だちになる場合もあったりして「仕える」という感じではないので、裏側がタブーじゃないというのがある。

私自身が「弱みを見せる」ことに抵抗がない。企業は隙がないことが多いので、そういった面を見れるのはお客様にとって、うれしいことである場合もある。デメリットがないから出してる状況。

経営企画室は「おもしろい!」と思ってることを伝えたいという感覚。いっしょにお酒飲みながら話してるようなコンテンツになればいいかなと思っている。

最所さん
フラットだから裏側を見せることにデメリットはない、ということですよね。ニューノーマルと気負ってる感じではなくて、自然体でやっていることに、視聴者の方は驚かれたかもしれない。コロナがあろうとなかろうと、やることは一緒、というシンプルさが見えました。

これからの体験価値を作っていく上で、意識していることは?

鳥羽さん
答えはお客さんが持っている。そこに対して自分たちがどうアプローチしていくだけだと思っている。

龍崎さん
最近思ってること。

お金をたくさん使ってくれるお客様がいいお客様なのか? 何回も来てくれるお客さんがいいお客様なのか?

たとえ、一度しか来てくれたことがなかったとしても、わたしたちのつくっている空間を愛でてくれている人がいいお客さんだと思っている。この場所、サービスを愛でてくれている人が増えていくことがうれしい。自分たちが誰のためにサービスをしているのか?それを考えている。

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印象ワードを、再度。

・「アイデンティティは、揺るがない」
・オンラインで出会った人との、待ち合わせ場所がリアル空間。
・noteで「取扱説明書」をつくろう。
・自分たちの困ったを優先するんじゃなく、お客さんの困ったに応える。
・誰が自分たちにとっての良いお客さんなのか?

じぶんたちにできることは、なにか?

それを考えて、やっていく、ってことで。

鳥羽さんの話を聞いてたら、昔のCMを思い出したな。

「愛だろ、愛」ってやつ。

#noteフェス

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