ストVβ感想

ストVのβテストを終えて。

■ストVβ雑感まとめ■

まず最初に結論から書きますね。
あくまで"僕の言葉"なので、
僕の表現に慣れていない方は
是非最後まで読んで頂ければ
正確に伝わるかと思います。

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ストVは、僕の言葉で表現すると、

わびさびを排除し
次元の低い駆け引きを強制する事で、 
初心者と中級者の間の壁が低く設定されたゲーム。

これが、βを終えた最終的な感想です。

まず、
わびさび・次元と表現した部分について、
解説していきます。

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先程の表現だけ見ると、
ストVはいかにもアメリカンな、
素手で殴りあうかのような低次元な争いであると捉えられるかもしれませんが、決して単純にレベルが低いという話ではありません。

格闘ゲームにおける"わびさび"は、
時に予定調和による場の膠着・フレームの浪費を招き、テンポと闘いの純正を損ねます。

あえてスト4を引き合いに出すならば、【グラップルディフェンス】周りの攻防を思い出して下さい。

今からスト5のそれと比較していきます。

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これは復習になってしまいますが、
ウル4で相手の投げ抜けを読んだとします。さらに投げ抜けの手段が【3フレ技が漏れるしゃがみグラップ】だと読んだ上で、
こちらがそれを【グラ潰し】に行った場合、

成功率は何割でしょうか?

グラの緻密なタイミング読みは、相手のビビり具合や手の震え通信遅延などを考慮して出来ないものとします。

正解は、7分の2です。
大攻撃相打ちコンボを導入すれば若干上昇しますし、逆に潰しえないフレームに間違えて技を撃つ可能性を考慮すればさらに確率は下がります。

まあ総じて言えば【投げ抜けの方法、及び抜けてくるという事実までを把握していても3割未満の確率でしかそれを咎められない】のが、スト4の基本となります。

お話になりませんよねこんなゲーム。

だからこそ!
だからこそ我々はその
【タイミング】までもなんとかして感じ切ろうとし、または遅らせ早めそれぞれの【期待値の差異による心理読み】などを駆使して、
3割未満で無傷&下手したら自分が小技を食らうという凄まじいクソゲーを、
様々な技術介入によって見事にクソゲーではなくしてきて、スト4を戦い抜いてきたわけですよね。

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さて、ではストVではどうでしょうか。

相手が投げ抜けをしてくる。

自分はそれを狩りたい。

先程のように、
タイミングは一切解らない
という条件での成功率は。


100%です。

【屈グラ含む普通の投げ抜け】
を読んだら必ずコンボが入ります。

技術介入、無し。
タイミング読み、無し。

これはストVを象徴する
1つの事件です。

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実はストVでは様々な・というより全てにおいてこのテイストが敷かれているため、1つ1つを詳細に取り上げるのは発売後に譲るとして、

今回はこのテイスト自体をどう捉えたかを
少しだけお話します。

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まず、地上戦や対空判断、
または突進技対応などもそうなのですが、
全てにおいて
【駆け引きのパーツが1つ以上ずつ】
意図的に削除されています。

この、システム側からの強制的なステージ引き下げを"次元が下がった"と表現していました。

また、その削除された駆け引きのパーツの多くは、【時間帯を読む】【踏み込み具合を察する】などという、ドット単位・フレーム単位での応答であり、それらが消えた事を指して"詫び錆びがない"と表現していたわけです。

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ではその、
低次元なわびさびのないゲームは、
簡単で乱雑なのか。

上級者との壁はリセットされてしまったのか。

断じてNOです。



闘争が単純であればあるほど、
技術介入の余地が少ないほど、
ただ相手を殴るのが上手い。

それが今までスト4のラグとわびさびとハメとキャラ数に殺されてきた、
本物の"上級者の特徴"です。

だからこそ、
リセットされたのは
"初心者と中級者の間の壁"
と最初に書いたわけですね。

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リセットなんて とんでもない。

むしろ このゲームは

戦争じゃないかと。

今まで、
なんとなく生き残れた
7分の5で回避してきた
なんとなく中足押せば追い払えた

そういう壁が無くなった跡地の裏で
今から何が解き放たれてゆくのか。

その地では何が試されるのか。



ハイタニに速さと賢さで勝てるか

ときどに構築力と判断力で勝てるか

MOVに反応と当て勘で勝てるか

ウメハラの全てを超えられるか

それがもうすぐ問われます

戦争やで

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