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パーティー券”裏金作りの極意”⁉ 派閥事務局ベテランに聞いたその手法


【画像① 主要派閥すべてのパーティー券収入「不記載」、「キックバック」「裏金」疑惑に大揺れの自由民主党、年末年始は派閥パーティーや行事の”自粛”を余儀なくされた。】



◆年末、自民党各派閥に緊張走る~年明けの派閥「政治資金パーティー」は自粛か?


「インテリジェンス・ウェポン」noteでも繰り返し取り上げてきたが、自民党主要派閥での政治資金パーティー収入の政治資金収支報告書「不記載」問題、ひいてはキックバックと裏金作り問題への特捜捜査が本格化し、メディアでも大きく取り上げられて自民党内で緊張が走っている。「バッジの無い(非国会議員の)派閥事務局員から、逮捕者が出るのは確実」ともウワサされ、一方で国会議員の逮捕も視野に入っているのではないかと、戦々恐々の体である。


そんな折、最も大きい派閥故にパーティー収入「不記載」額も大きく(5年間分で党全体が指摘された約4000万円分のうちの1900万円余り)、捜査当局の追及を受けている安倍派=清和政策研究会は、今日正午に自民党本部会議室で「議員総会」を開いた。そこで、塩谷立座長(衆院議員)は、次のようにあいさつした。




【画像② 自民党最大派閥、安倍派=清和政策研究会の座長である塩谷立(しおのや りゅう)衆院議員は、11月30日の派閥会合後のぶらさがり記者会見で、「パーティー券のキックバックはあった」とあっさり認めてしまい、衝撃を広げた。後で「事実を確認したわけではない」と取り消し発言をしたが、「長年、あまりに当たり前にやってきたことなので、思わず本当のことを言ってしまったのだろう」とされている。】


「清和政策研究会のパーティー券の問題については、刑事告発を受けている案件でもあり、事実関係を慎重に調査・確認して、適切に対応して参りたい。今後事態が進展し、問題点や課題が明らかになってくれば、再発防止の取り組み等を進めて行く必要があると考える」

 

「昨日総裁からも指示があったところであるが、再発防止策等が明らかにできるようになるまでは、政策集団としてパーティーの開催や年末年始の行事は、自粛したいと思うので、ご承知おきいただきたい」


岸田文雄首相(総裁)から、派閥のパーティー開催や年末年始行事の自粛が指示されたというのだ。一方、岸田氏は、これまで首相になっても下りていなかった自分の派閥、宏池会の会長を退任し、派閥からも「在任中は離脱する」と表明したという。宏池会も約200万円のパーティー券収入不記載を指摘されて修正しているが、そのけじめをつけたと言えば格好良いものの、他の派閥からは「責任とるポーズだけで、本人は他派閥の苦境を見てほくそ笑んでいるのでは?」との皮肉の声も聞こえてくる。




【画像③ 岸田文雄首相は、7日に宏池会の会長を退任すると共に「首相在任中は派閥から離脱する」と述べた。与野党共に「何をいまさら」「遅きに失した」と、その後手対応に批判の声が上がっている。】



◆パーティー券で裏金を作る極意は、その「入金方法」にあった!~ある有力派閥のベテランスタッフが明かした手口


12月6日のYouTubeチャンネルLIVE配信番組「【あづみん】岸田自民党危なし!キックバックと裏金 #安積明子 」でも取り上げたが、政治資金パーティーに伴うパーティー券販売は、隠れた企業献金を集める手段になっている。購入額20万円以下は誰が買ったのか、政治資金収支報告書に記載しなくてもよく、それを悪用して例えば同じ派閥の別々の議員から同一企業が20万円ずつ買うなどして、合計額が大きくなっても企業名が出ない、それで”陳情案件”(政治家からの見返り)と紐づけられて問題にされない、といったことも可能になる(寄付の場合は、5万円以上から個人でも名前や住所を記載しなくてはならない)。


(参考)YouTube「【あづみん】岸田自民党危なし!キックバックと裏金 #安積明子 」2023/12/6 古是三春_篠原常一郎

https://www.youtube.com/live/Kg1qfgrwp1M?si=CGjuDhCngKNAXNUs


もうこれだけでも、裏金作りを含め不透明な政治資金(裏金は税逃れの個人経費的なものも含まれるだろうが)を生み出す源泉になりそうな仕組みであることが分かる。しかし、こうした”規制の穴”を利用して裏金作りをすることは、やはり脱法行為に他ならないので(やってる方はバレなきゃいいと思っている)、公的にその手口を伝授していくということはない。しかしながら、やってることは組織的である。


結局、具体的な手口については派閥ごとに異なる内容が、代々受け継がれてきている。これはパーティー券問題に限らず、例えば他の政治資金不正でも派閥ごとに手口が異なるということは、過去に筆者が調査に当たっても常に目にしてきたことだ。


そこで、この度、ありがたいことに自民党のある派閥で長年、パーティー券販売に関わってきたベテランスタッフが、歴史的に伝わってきた「パーティー券収入の入金システム」について、教えてくれた内容を示してみよう。”良い子”(善良で正直な政治家とスタッフ)は真似しないように(笑)


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