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The Dog Star Rising ドッグ・スター・ライジング

藤原重利 Shigetoshi PHUZYWARA
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※試聴版。オリジナル版(12:16)は購入後に視聴可能。

The Dog Star Rising 【ドッグ スター ライジング】12:12

< Shigetoshi PHUZYWARA >
Recorded in Okayama at studio INTERLOID July 2000
Self Engineering


この曲のモチーフは、20数年前にできた。その頃聴いた、数枚のLPがきっかけだった。それは、
コンテンポラリーかつアバンギャルドという意味において、本質的な意味でフォ-クと言え、また当時のイギリスのギターミュジックシーンを伝えたオムニバス2枚組”ギターワークショップ”

理知的なシタールに対して官能的なヴィーナの音色を教えてくれた、キング民族音楽シリーズ、”南インドの音楽/ナゲシュワラ・ラオのヴィーナ”、

フリーインプロヴィゼーション・ミュージックに超絶的技巧や難解な論理は、決して必要条件ではないことを見せてくれた、デレク・ベイリーの"DEREK BAILEY SOLO"、

当時LPを創る(アルバムをプロデュースする)という意味において、ジョージ・マーティン(言わずと知れた5人めのビートルズ)、ロイ・ハリー(3人めのサイモン&ガーファンクル)、フィル・スペクター(バック・トゥー・モノ!)以上のものを感じさせてくれた、故ジョン・フェイの”ブラインド・ ジョー・デス vol.6 デイズ・ハブ・ゴーン・バイ”、
…これらのLPだった。
 その後、90年代初頭デトロイト・テクノの雄ジェフ・ミルズの"cycle30"やアンビエント・テクノの名盤として名高い、Polygon Window (Surfing On Sine Waves) 、いまだ、正当な評価がなされているとは思えない、アーティフィシャル・インテリジェンス・テクノの最重要盤、EAT STATIC "implant" など、またフリーミュージックの最先端、カン・ティ・ファン、大友良英・・・の演奏、そして新世代のパフォーマー、jinmo、今沢カゲロウ・・・らに出会い、現在のような形になった。
 このアルバムで唯一のオリジナル曲は、どうあなたの身体に響くのだろうか。ディレイというサンプリング、カットアップの一過程の手法のみで、どこまでできるか?それは、一つのチャレンジではあったが、全てではない。1981年に工作舎が中心になって全国10ヵ所で行われた、M.M.D.コンサートのスローガン ”- 即興- 同時から出て、同時へ出る”をことあるごとに思い出す。
 70年代、バーカスベリーコンタクトピックアップにBOSS BF-1(フランジャー)、AP-7(ジェットフェイザー)をつないだGuildF-30をギターアンプにプラグインし、曲の後半はギターをアンプに立てかけ、フィードバックの共振(発信)音をエフェクト操作し、最後はアンプの電源コードを引き抜いて終わり。という構成だった曲を「…行ってしまってから(もとの音に)還ってきたら…」という能勢氏の言葉から20数年、この時間を私は決して長過ぎたり、遅すぎたとも思わない。
 このCDのタイトルにもなっているこの曲名は、かつて70年代ペパーランド・アンダーグラウンド・シネマティークで見ることができた、アメリカン・アンダーグラグランド・フィルムからいただいた。そう、ブラフマン的コズミックシネマとして名高い、スタン・ブラッケージの”ドッグ・スター・マン”。そして、グローリー主義とビートニクスをカメラという生命機械で拡張する、ケネス・アンガーの ”スコルピオ・ライジング”及び ”ルシファー・ライジング”だ。
(tuning- DDADAD ,strings exchange 6,3,5,4,2,1)

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