これまでとこれからを考えたデザイン - CXO Night #4

こんにちは。デザイナー兼フロントエンドエンジニアのイノウエタカヒト(@intkaaa)です。

先日、渋谷のTECH PLAYにて開催されたCXO Nightに初参加してきました。

イベントレポートはいろんな方が書かれているので、僕はイベント中に印象に残ったお話と、それについての解釈を書いていこうと思います!

当日の雰囲気についてはのっちさん(@notch0314)のnoteがよくまとまっているので、ぜひ読んでみてください!


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1. コスメアプリ 「LIPS」 の誕生からリニューアルまで

1つ目のお話はコスメ情報共有サービス「LIPS」の誕生からリニューアルまでの裏側についてでした。

お話ししてくれたのはAppBrew取締役の松井 友里さん(@yrmts)、UIの全面リニューアルを担当されたTondemo Designの池田 大季さん(@iTiekey)、BIのリニューアルを担当されたTKY+N LAB & DESIGNのタカヤ・オオタさん(@198Q)で、モデレータは最近リブランディングが話題になったFOLIOのCDOの広野さん(@hajipion)でした。


データドリブンのカイゼンスタイル

松井さんのお話で一番印象に残っていたのは、定量データを軸にした検証・改善スタイル

各項目ごとに1つ1つ分解してかなり丁寧にデータを検証し、改善に繋げているとのこと。

多くのスタートアップはデータをあまり見ておらず、ペルソナを作っても自分本意なユーザー像になりがちだと松井さんはおっしゃってました。

AppBrewは代表の方がデータドリブンのタイプで、データの見方や検証結果を共有してくれ、その文化はメンバーにも浸透しているそうです。

しかし、定量データだけだと「何故こういった結果になるのかわからない」ということが発生するため、定量ファーストでありつつも、データだけでは見えてこないところをユーザーインタビューなどの定性調査で検証していくというスタイルをこれからやっていきたいと仰っていました。


既存のファンとこれからのファン、そしてLIPSのことを考えたリニューアル

LIPSの課題は、その時のメインユーザーであったプチプラの利用層からデパコスを利用する層までユーザー層を拡大することでした。

当時のデザインはややビビッドなカラーリングで、これから獲得していきたいユーザー層とは隔離があることは社内でも共通認識として感じており、今回のリニューアルまでのスピーディな意思決定に寄与したそうです。

社内のリソースが不足していたこともあり、BIはタカヤさん、UIは池田さんに制作を依頼。

タカヤさんがBIをリニューアルするときに大事にしたことは、既存ユーザーに違和感を与えないようにしつつ、今回の目的であるユーザー層の拡大を達成できるように、鹿のモチーフはそのままにリファインしたそうです。

タカヤさんは普段CI/BIを設計するとき、リサーチをかなり大事にされているとのことでした。今回のLIPSのBIの設計も、実際のユーザーが触れているものなどのデザインや色を徹底的にリサーチしたそうです。その結果として毎回非常に確度の高いCI/BIを生み出しているのだなと納得しました。

UIを担当された池田さんは、柔軟性のあるコンポーネント作りを意識して、変更があっても簡単にデザインできるように構成を工夫したとのことでした。

これにより、エンジニアとコンポーネントによる共通言語を持つことができ、コミュニケーションコストを大幅に削減できるようになり、経験の浅いデザイナーでも簡単にページをデザインできるようになったそうです。

そしてその設計され尽くされたデザインシステムは2週間で作られたとのこと…!凄すぎるしぜひ学ばせていただきたい…!

池田さんは現時点で200近く(!)のアプリをAppStore,PlayStoreにリリースしているそうで、やはり数がモノを言うのだなと腹落ちしました。


実践が難しいことを徹底して継続する

3人のお話を聞いていて感じた共通点が、データ検証やリサーチ、変更に強いコンポーネント作りなど、傍目では目新しいことではないけれども、実践が難しいことを徹底して継続することでした。

まさに言うは易く行うは難し

これを高い次元で徹底してきたからこそ、今の結果があるのだなと納得しました。

どの分野でも第一線を走っている人は何かしらの徹底された習慣があるように思います。僕も頑張るぞ…!


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2. 見えない魅力の引き出し方

後半は、株式会社ウツワのハヤカワ五味さん(@hayakawagomi)とL&G GLOBAL BUSINESS, Incの龍崎翔子さん(@shokoryuzaki)の見えない魅力の引き出し方というテーマでのお話でした。

お二方が同い年ということもあってか、女子会のようなマシンガントークを繰り広げられてました。


モデレータの坪田さん(@tsubotax)が聞き役に徹しつつも、お二人を遮ることなく話のコアの部分を引き出したりしてうまく舵取りをしているところも印象的でした。普段ご一緒に仕事をさせてもらっているのですが本当にこのPM力というかプロジェクト進行能力がズバ抜けている…!


ユーザーは「嘘をつく」

後半で一番印象深かったのは、ユーザーは「嘘をつく」というお話。
どういうことかと言うと、ユーザーは「思っていると思うこと」と、実際に「思っていること」は違うということ。

ユーザーインタビューなどで出てくる意見はユーザーが「思っていると思うこと」であり、無意識的に本当に「思っていること」である可能性は低く、それを真に受けてそのまま意見を反映してしまうのは危険。

ユーザーが本当に「思っていること」を掴むために、五味さんはイタコのようにユーザーの立場に憑依して、そのユーザーがどう考えるかを普段から徹底的に思考しているそうで、出張先でも一人でバーなどに行き、積極的に他人に話しかけることで知見を増やしているそうです。


異なる視点を持つことで「消費」を「投資」に変換する

龍崎さんがお話されていたのが、最近温泉に行く機会が減っているよねということで、それは現代人にとって温泉に行くことは「休暇」で、サボっている感じがして後ろめたさがあるというもの。

そこに異なる視点を入れ、これまでの「温泉=休暇(消費)」の概念を「温泉=投資」に変換した施策が原稿執筆パックでした。

湯河原にホテルをオープンするにあたって調査したところ、もともと湯河原は文豪たちに親しまれていたところであり、「温泉 × 執筆」の組み合わせは自然なことであったこと、「投資」という視点に変換することで「湯河原=温泉=休暇(消費)」というイメージを払拭し、湯河原に行きやすい状況を創り出すことに成功し、大きな反響がありました。


緻密な思考が生み出す「わかりやすさ」

お二方の話を聞いていて圧倒されたのがお二人とも「そこまで考えてるのか…!」と思うほど細部まで考え尽くしていて、常に何かしらのヒントを得るための人並み外れた観察力を持っていることでした。

ユーザーが本当に「思っていること」をベースに、ユーザーの肌感覚というか、言語化しづらいフワッとした部分を汲み取るのが非常にうまいなと感じました。

それも徹底的にユーザーの視点に憑依し、思考し続けた賜物であるように思います。


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終わりに

CXO Night初参加でしたが、想像していた以上に学びが多く、そして初めてこんなにたくさんのデザイナーの方々とお会いすることができて、非常に刺激になりました。

このイベントの後、自宅に帰った時に些細なことで奥さんとちょっとした口論になりかけたのですが、「相手に憑依し、相手の視点にたつ」ことを実践し、争いを免れました。(そしてそもそもこちらが悪かった)CXO Nightありがとう…!笑

登壇してお話ししてくださったタカヤさん、松井さん、池田さん、五味さん、龍崎さん、広野さん、そして企画してくださった坪田さん、関係者の皆さまありがとうございました!


🔽当日の様子についてはこちら


東京に来てめちゃくちゃお世話になっているしんたろさん(@nakamuran0901)とキャッキャ言いながら聞いてました🤘


最後までお読みいただき、ありがとうございました!🎉


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