もやしを食べに青森まで行った話

前日譚


先日、中々カオスな人生初の一人旅をしたので、その時のことをまとめて旅行記として残してみる。

遡ること2月。家族に「鉄道開業 150 年記念ファイナル JR東日本パス」の存在を教えてもらい、行きたい場所を考えたときに真っ先に浮かんだのが青森県の大鰐温泉であった。
そもそもこれはなんぞや?という人のために説明すると、JR東日本内の新幹線を含む特急・急行・快速列車の普通車自由席が3日間乗り放題になるスーパー切符である。なんと4回までなら指定席も利用可能。価格は22,150円。
今回はこれを利用して青森県と仙台・松島まで行ってみることにした。

1日目
旅の出発地点は大宮から。朝10時頃、はやぶさに乗って青森を目指した。
人生2回目の新幹線だったため見た目のかっこよさやスピードに感動するという完全なる初心者ムーブをかまし、20年以上生きてきて初めて新幹線の良さを知ることになる。
道中隣の席になったおばちゃんが青森出身ということでいくつかおすすめスポットを紹介してくれた(なんだか旅っぽい!)。

そして14時頃、ついに大鰐温泉に到着!道中の電車内はほとんどJR東日本パスの利用者ばかりだった。
まずは駅前にある鰐comeへ行き、もやしの購入についての情報収集。事前情報では他の商店では予約必須ということも聞いていたのでかなり不安だったものの、「うちでは予約など受け付けていないので10時頃に来ていただければ買えます」とのこと!かなり嬉しい情報に、ご機嫌になりながら遅めのランチのため外へ。
この時点で大鰐温泉もやしラーメンを提供する店舗のうちの一つ、山崎食堂には間に合わないことが確定していたのでいこい食堂へ。
しかしいざ着いてみると本日もやしラーメン売り切れの表記が。ここで大鰐温泉もやしの人気を実感し、もしかしたら明日買えないのではないかという不安につつまれつつも中華そばを注文。自家製麺が使われていて美味しかった。

650円


遅めのお昼を済ませたあとは宿へ。
まさかの客は自分一人で貸し切り状態。部屋名がリンゴの品種名になっていてかわいかった。

他の部屋はひらがななのにまさかのジョナ

素泊まりだったので夜は営業時間が長かった日景食堂へ。さきほどの売り切れが怖かったので事前に電話で大鰐温泉もやしラーメン在庫確認。無事にあるとのこと!
ただしGoogleに記載されていた19:00ではなく18:30に閉まるということだったので危なかった。(おそらくラストオーダーの関係)
こちらでは他の店と違い塩味の大鰐温泉もやしラーメンなので、そちらと大鰐温泉もやし炒め(並)を注文。野菜も多めで塩味も美味しいラーメンだった。食べ終わったあとにおひたしも注文してもやしメニューを制覇しようとしたが、そちらは売り切れだった、無念。

大鰐温泉もやしいため(並)、大鰐温泉もやしラーメン(塩)


食前と食後にのんびりお風呂にも入って移動疲れを癒した1日目、翌朝のもやし購入のために早々と就寝。

2日目


6時半に起床し、ゴロゴロしつつも朝風呂へ。
風呂上がりに昨日スーパーで買った蕎麦を食べようとしたところ箸が無いことに気がついて朝から絶望してしまった。しょうがないので手元にあった歯ブラシを2本使い、箸代わりにして食べることに。よい子は真似しないでね…。

荷物を全部見たが箸はなかった


そしてこの時、旅行3日目の夜に福島に住んでいるネッ友に凸ることができる可能性が出てきたためチラっと連絡。

チェックアウトは10時だったもののもやしが売切れたらという心配があったため9時40分頃に鰐comeへ。
あっっっっった!!!!!!!!!!!!!
昨日売り切れの看板が出ていた場所に大鰐温泉もやしが並んでいた。
専用トレーに乗せて買うらしい。焦ったあまり先に3束のもやしをトレーに乗せてからの店内徘徊。これはよく考えれば順番を間違えていて、大荷物を背負っていたのもあってかなり不便だった。しかしテンションが爆上がりしているため関係ない。
大鰐温泉もやし3束とおひたし1パック、リンゴジュースを購入して駅へと向かった。この時の私は今年1番機嫌が良かったと思う。


大鰐温泉もやしを買いたくてこのnoteを読んでいる人向けの詳細

関係ない人は読み飛ばし推奨。

・福士商店
事前の電話でもやしの予約ができる。電話したところほとんど既に予約で売り切れているが2,3束であれば確保できるとのこと。しかし3月12日の電話で3月の最終週の分しかないと言われてしまったため今回は間に合わなかったが、事前に旅行の日程が決まっていて確実にもやしが欲しい場合はこちらに事前連絡を入れるのがベストだろう。
・鰐come
今回もやしを購入できた場所。こちらは事前予約などを行っていないため、朝10時前後に来れば購入できるとのこと。(農家さんの納品時間によって変動するので日によって誤差あり。)私が行った日は9時40分頃の時点で既に"豆もやし"の方が入荷していた。10分後くらいに"そばもやし"の方も入荷している様子が見えた。そして10時頃になると一気に人が増えてもやしを購入していたのでやはり少し早めに行くのが確実。
もやしは丁寧に新聞紙で包んでもらえるので持ち帰りも安心だった。



10時半、新青森へ。今回は多少時間があったのでネッ友用のお土産でシャイニーのりんごジュースを購入。まだ会えるかどうか不確定なのにも関わらず買うスタイル。

はやぶさに乗って13時半に仙台へ向かい、そのまま松島海岸へ直行。円通院と瑞巌寺を回ることにした。さすがの重要文化財と国宝、見ごたえ抜群である。
予定よりも早かったものの16時前には松島から撤収し、ずんだ餅屋さんを目指すため再び仙台方面へ。が、途中の電車内でお店が定休日(火曜)なのを知り絶望。ここにきて下調べのミスをやらかすの巻。

気を取り直して17時過ぎにチェックインし、軽くシャワーを浴びて調べていた牛タンのお店へ!こちらは事前にホームページでカレンダーも確認していたので営業しているはず。ウキウキしながら向かうとそこには本日休業の文字が。

昼で売り切れてしまったらしい

もしかして神に見捨てられたか?
既にお腹はペコペコ、口は牛タン、充電は5%だったので最後の力を振り絞って仙台駅へ向かい、有名どころのお店で牛タンを食べることにした。
駅に着いた時点で完全に限界を迎えていたので真っ先に目に入った伊達の牛タン本舗へ入店。牛タン定食を注文していざ実食!

今まで私に牛タンの存在を教えてくれなかった人たち、なに?


うめ~~~~~~~~~~!!!!
肉厚なタン、香る牛感、ごはんもお替りしてペロリと平らげてしまった。恐るべし牛タンパワーである。

そのまま宿へと戻り就寝──の前に再びネッ友に連絡。本格的に会えそうだったのでなんとなく時間を決めることに。まあ軽く夜飯を食べようぜ!ということになった。あまりにも突発過ぎる。

3日目


ついに旅行最終日の朝。午前4時半に目が覚めたのでそのまま行動を開始し、8時半には松島へ。そのあとは福浦島、クルーズ、五大堂、雄島などの王道コースを楽しんで、"ああ松島や"した。

松島を半日ずつ2日に分けて観光する人も中々いないと思う


そして12時に松島を出て、昨日閉まっていた牛タン屋、たん焼 一隆を目指すことに。ギリッギリ間に合ってくれ~!という気持ちでお店へ向かうとまさかのラス1の客をして入店することができた。神は私を見捨てていなかったのだ。
こちらでは半々定食という赤身と通常の牛タンが半分ずつ食べられる定食を注文。お値段まさかの1,500円と破格である。味はもちろん最高

なんで今まで牛タン食べたことなかったんだろうってくらい美味しい


牛タンを堪能したあとはずんだ餅を食べるべく村上屋餅店へ向かうと長蛇の列が待ち受けていた。そこで30分以上並びようやく味わうことができたずんだ餅は今まで食べた中で1番美味しかった。

づんだ餅 760円

この辺りでかなり時間を巻いていたため、予定よりも早く福島にたどり着ける可能性が浮上。大急ぎで宿に預けていた荷物を回収し、やまびこに乗るべく仙台へ。当初の予定では18時~19時に福島へ行く予定だったがまさかの16時10分着で到着することに成功した。

そして駅前で、
・人に会う格好ではない旅姿 ・バイトの出勤直前 ・歯の矯正中
終わりの3人が合流した。
一緒にバイト先へ向かいベンチでだべるというオフとは思えない遊び方をし、一人はバイトに吸い込まれていく始末。
残った一人と福島名物らしい円盤餃子を食べて適当に駅ビルを散策して解散することとなった。ここまで酷いネッ友とのリアル交流も中々珍しいのではないだろうか。

小ぶりで食べやすい上に揚げ焼き風でザックザク


そして別れたあと、DiscordとTwitterには隠し撮りされていた私の写真(終わっている見た目)が大量に投下されていた。なにしてんねん!!!!!!!
1番面白かった写真を共有しておく。

(でかいバックパックに白いカバーをかけている図)

そんなこんなでもやしを食べ、ああ松島やしてネッ友に会うという人生初の一人旅は終了した。

おまけ

帰宅後にもやしを調理する様子。

まな板に乗り切らないもやし
パスタみたいになっているもやし
素茹でのもやし

おわり。


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