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賃貸住宅の退去費用として13万円請求された時の対応方法をまとめます

この記事の概要

■8年住んだ賃貸住宅を退去する際に、13万円の費用を請求されました。
■納得のいかない請求も多く、泣き寝入りするのも悔しいので、できる限りの手段を使って対応を行いました。
■不動産業者側は、こちらが情報を持っていないと思い、不当に高額な請求を平気で行ってきます。同じように困っている方のお役に立てましたら幸いです。

対応方法まとめ

■賃貸住宅居住者用の保険で対応できることを確認
■国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を確認
■敷金返還請求の内容証明郵便の送付
(■少額訴訟の実行)

私の置かれた状況

8年間居住していた賃貸住宅を退去する際に、賃貸住宅の仲介業者のハウ●コム株式会社の提携業者である合同会社SA●●R●Iより、以下の退去費用の請求を受けました。

■ルームクリーニング:35,000円
  ⇨入居時の契約で合意済み。
■フローリング剥離:18,000円
  ⇨居室の床のワックスが剥がれてしまっているからとのこと。
■クロス張り替え:9,000円
  ⇨居室の壁紙にシミがあるとのこと。
   定価は30000円だが、なぜか30%の負担でよいとのこと。
■鏡研磨除去:7,000円
  ⇨浴室と玄関に備え付けの鏡が汚れてしまっており、研磨が必要。
   ルームクリーニングとは別になるからとのこと。
■クッションフロア張り替え:6,000円
  ⇨トイレと洗面所の床に汚れがついてしまっているので、
   張り替えが必要とのこと。
   定価は20000円だが、なぜか30%の負担でよいとのこと。
■洗面台交換:48,000円
  ⇨洗面台の一部にヒビが入ってしまっているため、すべて交換が必要とのこと。
---------
合計:123,000円 + 消費税(8%) =  132,840円

8年間も住んだ家なので、多少の汚れや劣化は貸主負担となることが法律上定められているはずでは?と質問したのですが、「経年劣化として判断できる部分とできない部分がある」の一点張りでまともに取り合ってもらえませんでした。

また、「クロス張り替え」と「クッションフロア張り替え」を30%負担とした根拠は何か?国土交通省が国として定めているガイドライン(後述)と照らし合わせると30%でも借主に負担する額が高すぎると主張したところ、戸惑った様子だけ見せられ、まともな回答をしてはもらえませんでした。

なお、「フローリング剥離」についてですが、私が入居していた時点で、床にだいぶ大きな傷がついていたことは共に認識済みで、その床の家に私を8年も住まわせておいて、なぜ今更私がフローリング剥離一式の修繕費用を負担しなければならないのかも甚だ疑問でした。

仕方がないので、その場で支払いの承諾はせずに、後日正式に請求書を送付してもらい、その後に、法律家に相談するなどしてから正式な対応を取る、とお伝えしてその日は切り上げました。

ちなみに、電球が切れていた場合でも、退去する借主に新しく電球を購入する費用を負担させると言っていました。私の場合は電球はすべて切れていなかったのですが、消耗品についてまで借主の負担にさせるというのは大きな違和感を感じました。

賃貸住宅居住者用の保険で対応できることを確認

友人に相談したところ、友人の場合は退去時に不動産業者が、修繕費用が必要でも賃貸住宅居住者保険の範囲で対応可能だったということを教えてくれ、敷金は満額返済してもらえたとのことだったので、自分の保険内容を確認することにしました。

ハウ●コムの場合はそんなことは一切教えてくれず、それどころか退去を伝えた際にすぐに保険から解約するようにとだけ伝えられただけだったので、業者によってその辺の対応にはばらつきがあるようです。

私が加入していた保険は、三井住友海上火災保険株式会社の「賃貸住宅居住者総合保険リビングFIT」というものでした。
ハウ●コムに指示を受けた通り、退去時に速やかに保険解約の手続きを行っていたため、取り合ってもらえるか不安でしたが、電話で問い合わせを行ったところ非常に丁寧に以下の回答をくださいました。

■保険に含まれる家財の破損・汚損に関する保証で対応可能。
■ただし、事故性のあるものでなければならない、かつ、1件につき1万円の自己負担が必要になる(約款にも明記)
 ⇨私の場合、ルームクリーニング以外だと5件あるので、それぞれに1万円の自己負担が発生してしまう。

私の場合だと、保険の契約内容上、保険を使っても結局自己負担分が高くなってしまうため、他の方法がないかを模索しました。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を確認

そもそも、8年も住んだのに本当にこれをすべて借主側が負担する必要があるのか?という点が非常に疑問であったため、インターネットにて調査をしたところ、このようなトラブルを防ぐために国土交通省が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」というものを公開していることを知りました。

このガイドラインによると、設備などは設置からの経過年数とともに、借主が負担する金額の割合は減っていくはずである旨が明記されています。
私の場合は、入居時点で築10年近くの年数が経過しており、そこからさらに8年居住しているので、今回の請求金額はあまりにも不当であることが法律的にも認められそうなことがわかりました。

退去費用見直しの連絡が届く

後日、敷金見積もりを実施した業者より、退去費用の見直しの連絡到着しました。以下については支払わなくてよくなったとのこと。

■クロス張り替え:9,000円
■クッションフロア張り替え:6,000円
■洗面台交換:48,000円
---------
合計:63,000円 + 消費税(8%) = 68,040円

よって、残りの支払い支払い請求は以下です。

■ルームクリーニング:35,000円
■フローリング剥離:18,000円
■鏡研磨除去:7,000円
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合計:60,000円 + 消費税(8%) = 64,800円

一気に半額程度に値下げされました。請求された際に、法律を確認してしかるべき措置をとるという旨を主張したおかげだと思われます。何もしていなかったら全額支払っていたかと思うと恐ろしいです。

しかし、フローリング剥離と鏡研磨除去だけがなぜ残っているのかが不鮮明に感じました。最初に請求されている金額から比べると安価になったように思えますが、もしかしたらそう思わせて支払わせる作戦なのかもしれません。正直これ以上関わるのも面倒臭いので、ここで落とし所をつけようかと思いましたが、こんな風に消費者側が泣き寝入りを続けることが、世の中の悪徳業者を頭に乗らせてしまっているのかもしれない...そう考え、できる限りの対応をとることにしました。

敷金返還請求の内容証明郵便の送付

以下のページの雛形を参考に、敷金返還請求の書類を作成しました。
https://best-legal.jp/refund-deposit-495

敷金請求にあたっては、ルームクリーニングについても通常借主の負担義務はないらしいですが、今回は契約時にルームクリーニングについては退去時に負担することで合意していたため、それ以外の「フローリング剥離」と「鏡研磨除去」についての支払い義務が生じないとする旨の返還請求書を作成しました。

上記の書類を作成した上で、内容証明郵便を大家さん本人に送付しました。
(私の場合は、毎月の家賃を大家さん本人に直接払っていたので大家さん本人に送付しましたが、管理会社に支払っていた場合は、管理会社に送付すべきと思います。)

内容証明郵便を送付するためには、郵便局の窓口に行き、「内容証明郵便を送りたい」と伝えるという方法もありますが、私は平日の日中は仕事をしているため、このためだけに郵便局の窓口にいくことは馬鹿馬鹿しいので、日本郵政のe内容証明というサービスを利用しました。
https://e-naiyo.post.japanpost.jp/enaiyo_kaiin/enaiyo/enkn110/engm111.xhtml

私の場合かかった経費は1900円弱でした。

■通常郵便物の料金 82円(定型25グラムまで)
■内容証明料 680円(手紙文1枚430円。手紙文が2枚以上の場合、2枚目以降は1枚ごとに250円増)
■書留料 430円
■配達証明料 310円(任意)(差出後の依頼は420円)
---------
合計:1,952円

大家さんより連絡を受ける

大家さんより直接電話で連絡がありました。大家さんとしては、仲介業者に任せていたため、平和的に解決できていたと思っていたが、ルームクリーニング以外の費用は大家さん負担でよいと思っているとのことでした。

よって、こちらの希望通り、ルームクリーニング費用の負担のみですみました。

色々と手間がかかってしまいましたが、元々仲介業者に言われるがままの金額を支払っていたとする場合、10万円以上損をすることになってしまっていたと思うと恐ろしいです。

大家さんからは、「せっかく8年住んでいただいたので、最後にこういう形で争いになってしまうと、今まで廊下などで顔を合わせて挨拶をした思い出などが全部悪いものになってしまう。だから、お互い良い思い出にするためにも仲良く終わらせましょう。これからもお互い、それぞれの場所でがんばりましょう。今までありがとうございました。」という暖かい言葉を頂きました。

大家さんから最後に暖かい言葉を言われ、自分のせいでこういう形でのお別れになってしまったことが悲しかったです。しかし、泣き寝入りして損をしておけばよかったとはどうしても思えません。

もしもこれでも解決しなかったら

私の場合は、内容証明郵便を送付した時点で、問題は解決しましたが、もしもこれでも貸主側から応じてもらえない場合には、少額訴訟というものを実行する方法があるそうです。

少額訴訟とは、60万円以下の金銭の請求の際に起こせる訴訟で、原則1回で判決が出るそうです。一人でも簡単に安価で利用することができ、敷金回収相場は満額の8~10割であるとのこと。

手続き方法は以下のページが参考になります。
https://best-legal.jp/refund-deposit-495

まとめ

賃貸契約を解約する際、業者次第では、法外な金額を請求されるケースがあります。泣き寝入りするのは一見楽ですが、そういった諦めが、悪質な請求を野放しにしてしまっているということもまた、事実だと思います。

我々人間にとって、住む家というのはとても重要なもので、だからこそ、退去する際には、良い思い出としてその家を後にしたいものです。

退去費用を過度に請求されるというのは、そういう思い出にまで泥を塗る許しがたい行為だと私は思います。

このnoteが、同じように困っている誰かの助けになれば幸いです。
そして、日本の賃貸業界全体が、良い方向へと向かいますように。

追記

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コメント6件

わたしも何度か引越ししてますがまず敷金が返ってくることはありませんでしたね。よく考えたら入居するときに保険にも加入してますよね😅
カンマの位置のズレと、消費税率の表記ミス、修正しました。ご指摘ありがとうございました。
引っ越しを考えているので、参考になりました。
私も今年退去で同様の事があり、もめました。同じように国土交通省のガイドラインも行ってきました。無料の弁護士相談もしました。弁護士からは管理側が借主側に納得説明をする義務があるとのことで、納得いかなければ払わなくて良い。放置で良いと言われました。結局、こちらの要求通りに減額されましたが、ホントに多額な請求がくると参ってしまいますよね。
なので、次の物件に関しては、綺麗に使うようにこころがけています。
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