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【講演記録】第3回「10日間で作文を上手にする方法」(Part4:書き起こされた会話)いぬのせなか座連続講座=言語表現を酷使する(ための)レイアウト

書き起こされた会話

 今回の講座も、いぬなどの佐藤俊さんが、音源や写真の記録を行ってくれました。その音源をもとに、間投詞や相づち、言い淀みといったフィラーワードを除去して作られたテキストです。元の語りをなるべく損なわないように手入れしたので、台本のない雑談にはおなじみの、説明不足や論理の飛躍、話の食い違いが見られます。あらかじめご了承ください。


 2019年2月14日に作成が始まり、2月26日に草稿が仕上がったあと、3月8日から3月25日にかけて写真が挿入されました。その後、諸論を経て、4月27日に現状有姿で公表すると決まりました。


 いつもの座談会が「フルメイクの戦化粧」だとすると、「すっぴんではないが、自然派メイクではある」といった加工度合いです、なんて喩えだとかえって分かりづらいですね。次のように整理するなら、「4.1.じっさいの発話を模した書き起こしテキスト」でしょうか。


1. 記録されないこと
1-1. 語り手そのひと(生, 存在, 本人)
1-2. 語り手がこれまでに過ごしてきた日々(生活)
1-3. 語り手がこれまでに過ごした日々のなかで、心に残っているもの(経験)
2. 語ろうとしていたこと
2-1. 前提や背景となる各々のテキストや考え(存在しない台本)
2-2. 事前テキスト・投影スライド(上演用テキスト, レーゼシナリオ)
3. 起こり、記録されたこと
3-1. 当日の発話や身ぶり、トラブル、ハプニング(本番)
3-2. 音声・映像の記録(一次資料)
4. 補正され、推計されたこと
4-1. じっさいの発話を模した書き起こしテキスト(二次資料)
4-2. 状況の補足や主語欠落などの追記、誤認の修正(語り言葉へのブラッシュアップ)
4-3. 文末処理、冗長な文の要約・削除、構文の整理、語の言い換え(書き言葉へのリライト)
5. 創作されたこと
5-1. 構成の入れ替え、接続の補正、本筋から離れた挿話のカット(編集・編成)
5-2. 当日に語られなかったことの加筆や注釈、出典の挿入(掲載稿)
5-3. 加筆を受けた再加筆の完了(いぬのせなか座でいう「座談会」)

(有料ページには「書き起こされた会話」を収録したページのURLが記載されています。お買い求めいただくと、「スライド資料」「機械翻訳テスト結果」など、他の有料テキストも読めるようになります。)

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第3回目の講座は、2019年2月2日(土)に三鷹の上演スペースSCOOLで行われました。講座の要約、上演用テキスト、書き起こされた対話、ス…

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